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世界の終末が望むとき、神々は迷宮を制覇する  作者: 柊ヒイラギ
第一章:ギルド名『フィンブルヴェト』
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天才剣士

ダンジョンとかの名前は北欧神話とかから取ってます。

 ファルタの唐突すぎる勧誘に、ジェイドは困惑していた。


「ファルタって言ったか。俺をギルドに入れる?何が狙いだ?」


「いや、単純に俺のギルド団員(メンバー)足りてないからさ。普通にただ仲間になって欲しいってだけ。」


 ファルタの話し方から嘘をついていないことは理解できた。しかし今の『シンエン』の者たちとの会話を聞いていたのであれば勧誘なんてしてくるわけがない。


「おいあんた、こんなやつギルドに入れるのはやめといたほうが良いぞ。こいつが立てる作戦は実行しようにもできないような複雑な作戦ばっかだ。こいつの作戦に従った所で無駄な怪我して終わりだ。」


「俺の作戦にミスはない。行動に移せないほど弱いこいつらが悪い。」


「ふーん、じゃあ例えばどんな作戦があんの?例えばで良いから教えてよ。」


 ファルタの要望に応えて以前ダンジョンを攻略した際に敵の情報などを参考にしてジェイドが立てた作戦を一通り伝える。


「確かに結構な無茶振りが多いことも否めないっぽいけど、だからといって敵の行動に対して的確な指示はできているから頭がいいのは確かだな。」


「だから言っただろ。動けねえこいつらが悪いってな。弱い奴らは底辺でやってれば良いんだよ。」


「ふざけるな!お前だってこんなふざけた作戦通りに動けんのか!?できないこと押し付けてるだけじゃねえのか!?」


「じゃあ、俺と()りあうか?それで勝てるっていう自信があんなら別に構わないけど?」


 ジェイドはかなり挑発的だ。しかしそのジェイドと戦おうとするものは誰一人として出てこない。それだけ、ジェイドという者の実力は伊達じゃないということだ。まあ、それでも戦ってみようとするやつが()()()()いるわけだが...


「じゃあ俺とやろうぜジェイド、真剣勝負をさ。」


「...へえ、俺と闘うのか。良いだろう、受けて立ってやる。」


「じゃあ俺が勝ったらお前を俺のギルドに引き入れる。」


「俺が勝ったら俺のために動いてもらう。」


交渉が成立、ファルタとジェイドの対決が始まった。




「それで、何で勝負する?普通に1VS1(タイマン)でやりあってもいいけど。」


「そうだな、今から手頃なダンジョンを選んで先に最奥の主を倒したほうが勝ちでどうだ?」


「いいぜ、ダンジョンはどれにするんだ?」


「Bランクダンジョン『ミーミルの泉』、ここの攻略を先に終えた方が勝ちだ。」


「了解。じゃ、早速行くとするか。」


 『ミーミルの泉』はおよそ街から2km離れた場所にある最近発見されたダンジョン。程よい難易度で最近は多くの攻略者が攻略に挑んでいるダンジョンである。ダンジョンに到着するとすぐさま勝負は開始となった。


「よし、ついたぞ。準備はいいな?じゃあ、スタートだ。」


 ジェイドの合図とともに勝負が始まったと同時にファルタは《爆進(ブースト)》を使って一気に前へ進んでいった。


「あいつ、神術者だったのか。まぁだから何だって話か。俺は俺の作戦通りに動けば問題ないからな。」


 中は以前ファルタが攻略したダンジョン『ソルチカ』よりも魔物(モンスター)がかなりいた。まあランクがDからBに上がっている以上、いない方がおかしいのだろうが


「結構いるな、でも、関係ねえ。一気に奥まで突っ切って終わらせるだけだ!」


 ファルタは腰の双剣を引き抜き両手に構えて、のちに一気に突き進んだ。


「爆進無法、『貫突切り(ブレイクラッシュ)』!」


 ファルタの掛け声と同時にファルタは周りの魔物(モンスター)を切り刻みながら突き進んでいく。


「あいつ全然来ないな、やる気あるのか?」


 そんなことを思いながら敵を切りつけながら進んでいると想像よりも早い段階で最奥の扉が見えてきた。周囲を確認するがジェイドの姿は見えない。


「よし、まだ来てないっぽいし、さっさと入るか。」


 そうして扉に手をかけた次の瞬間、急に足の感覚が消えた。消えたというより宙に浮いた。要するに、扉の目の前の床が()()()()()


「うわ、まじかよ。」


 トラップがある可能性を決して捨てていたわけではない。ただこうも古典的な罠が思いっきりあるとは流石に思わなかった。特に悔しがるわけでも叫ぶわけでもなく、ファルタは奈落へ落ちていった。


 入り口付近で様子を伺っていたジェイドは重い腰を上げて進みだした。


「ここから、作戦開始だ。」

 

 ジェイドの作戦、それは言うなればファルタを囮にするというものだった。ファルタの性格的に、あまり深いことを考えずに突き進むタイプだと感じた。そういうやつは先に行かせて敵の殲滅を勝手に行ってもらったほうが都合がいい。更に、最奥の扉の直前にあるという(トラップ)も事前に下調べを行えば回避できただろうが、ファルタがそんな事するわけがないためまんまと引っかかった。余裕の表情で最奥へと入るジェイド、そこにはダンジョン『ミーミルの泉』の主、『ミーミル』の姿があった。


「悪いがファルタ、俺の勝ちだ。」


 ジェイドは背に背負った剣を抜きミーミルへ襲いかかった。

ジェイド清々しくフラグ立てたな。そんな新キャラのジェイドですが、予定ではもっとクールなキャラにするつもりで、こんなうざいやつにするつもりは全く無かったです。ここから頑張って修正したい。

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