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世界の終末が望むとき、神々は迷宮を制覇する  作者: 柊ヒイラギ
第三章:強者は集う、己の野望が為に
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王国守護攻略者

「それではまず、精鋭攻略者選別戦の大まかな流れを説明いたします。選抜戦では大きく二つの審査を行います。まず本日一時間後、一次審査を開始し通過者のみ二次審査への通過を認めます。そして二次審査を行い王国守護攻略者の素質があるかどうかを判断します。数日後、合格者として認められた攻略者の方々は王国守護攻略者になる権利を得られます。」


 一次審査と二次審査をそれぞれを合格したもののみ権利を得られる。審査の通過に関してはギルドでまとめて判断されるらしいが権利を得られるかどうかは個人の問題だ。


「また、二次審査にて1位となったギルドには望みを一つなんでも叶えられる権利を与えます。」


 ファルタたち、そして参加者のほぼ全ての人物が求める報酬、望みを叶えられる権利。常識の範囲内でどんな望みも国が直接叶えてくれる。


「選抜戦では、他の攻略者に対して悪意のある戦略、人の命に関わる行動は全て禁止とさせていただきます。それらの行為を行った場合、行おうとした場合は即失格、状況によってはそれ以上の罰を与える場合をあります。」


 人の命を奪う行為は最悪の場合死刑にも繋がる。さすがにそこまでやるものはいないだろうが、もし一度でもそのような行動を行えば社会的に死ぬのは間違い無いだろう。


「武器や魔道具の持ち込みは自由、ただし、呪詛魔術を使用する場合はいくつか制限があるためご了承ください。」


 呪いには命に関わらなくても後遺症として残ったり、精神に大きく干渉するものもある。ある程度力の加減をする必要があるということだろう。


「呪いって、やっぱかかると苦しいもんなのか?」


「ものによるさ。かかったことがないからなんとも言えねえけどな。ただ、呪いは一度に一つしかかからない。あえて弱めの呪いを自身にかけて対策をするやつもいるな。」


 弱めの呪いと言っても呪いは呪い、弱めでも十分強力な呪いしかないのであまり実践するものはいないが。


「大まかな概要は以上です。それではこれより、今回の選抜戦の審査を行ってもらう方々、現在の王国守護攻略者の方々と国王様に入場していただきます。」


「おおー!?」「まじかっ!」


「ん?なに。なにで盛り上がってんの?」


 ファルタは状況が飲み込めていないがジェイドやエルナ含む周りの攻略者がワイワイ盛り上がっていた。


「現在の王国守護攻略者、今までの選別戦で勝ち抜いてきた奴らだ。要するに、この国で、最強の6人だ。」


 会場内が大きな盛り上がりを見せたところで闘技場上階に6人の人影が見え始める。


「あれが、この国の最強の攻略者....」


 そこには若い男女6人組の姿があった。剣を持っている者もいれば杖を持っている者もいた。その中には見知った顔もあった。


「ディーレさんもいる。あとレセカって人も。他の人は知らねえな。」


「本当にあんた何も知らないのね。攻略者として上を目指すなら関わる機会もあるだろうし、一人一人簡単に説明してあげる。」


 想像以上に無知であったファルタにツッコミを入れるライカ。親切にも他己紹介をしてくれるようだ。受付嬢として働いている身であれば彼らについてもそれなりに詳しいのだろう。


「王国守護攻略者には実力に応じて順位がつけられる。1位が一番強いんだけど6位が弱いわけじゃない。あくまであの人たちの中で優劣を作るためにあるだけだから。じゃあ6位から一人ずつ、」


 第6位、レセカ・シスイライト。世界最強の魔導士と呼ばれる存在、多種多様な属性の魔法と変幻自在な魔法を巧みに使いこなす。また、広大な魔力有効範囲と莫大な魔力量で敵を圧倒する姿は正に魔導士の憧れ。数多の魔法を使用する姿は美しくも儚く、ついた異名は、《天災》のレセカ。


「今年はやはり例年よりも人数が多いですね。わたしたちのときは今回の8割程度だった気がしますけど。」


 第5位、ルミネイト・トラペジス。黒髪でとてつもなくサラサラなロングの髪型にかなりの長身の背丈、かなり美的な男性である。当の本人も自身の容姿には自信があるしそのための努力は欠かさない。周りには美意識過剰過ぎて少し引かれている。実力は魔力や行動力こそ他のものに勝ることはないが、唯一無二の神術《時空曲げ(ワープホール)》によって主の部屋の脱出などができる数少ない存在である。そのため、迷宮攻略に大きく貢献した。自由自在に時空を操る姿からついた異名は、《瞬転》のルミネイト。


「しかし騒がしいものが今年は多いな。無駄に喋ると空気が腐る、俺の肌と髪に悪影響だ。黙らせていいか?」


 第4位、ディーレ・スフィリスト。事務から戦闘までバランス良く卒なくこなす秀才。多くのファンがいて告白まがいなこともいくらかされたことがあるが、自身の恋愛事情にはびっくりするほど興味がない。しかし、他者の恋バナはどんなものよりも好きである。彼の持つ神術、《神眼(エンペラー)》は目を合わせた者の動きを支配するという。神術を使用する際に彼の目が歪に輝く姿からついた異名が、《魔眼》のディーレ。


「まぁまぁルミネイトさん、僕も攻略者として選別戦を受けたときはこんな感じでしたよ。きっとあなたの素晴らしさに感極まっているのでしょう。なので今回は大目に見てあげましょうよ。」


「っ!そうか、俺の魅力に夢中なのかあいつらは。ならば仕方ないな、フン。」


(相変わらず、人のこと言いくるめるの得意だなー。)


 第3位、リーベ・クライシス。現王国守護攻略者の中で一番の常識人である女性。肩より少し下まで伸びた山吹色の髪からは、まさに清楚という言葉が似合う雰囲気が漂っている。第3位ともなると、当然戦闘は一級品なのだが、彼女は戦闘はあまり好まない。もちろん最低限な戦闘は行うが最終的には不戦勝、もしくは話し合いでの解決を重んじる性格である。誰よりも平和を求める心の美しさからついた異名は、《安寧》のリーベ。


「それに、これだけ多くの人が参加してくれたということは、優秀な方々が大勢いらっしゃるということですよね。ぜひ、世界の平和に近づける人材がいてほしいです。」


 第2位、レミエニ・ヴァイオレット。男勝りの性格であるが女性である。生粋の戦闘狂、とまではいかないが、戦闘において自身の身を一切気にせず突き進む。乱雑な戦闘を行うも、その際に身体に傷がついているところは誰も見たことがないと言われており戦闘終了時には必ず無傷で終わる。どんな攻撃を受けても死ぬ気配のない体からつけられた異名は、《不壊》のレミエニ。


「まあぶっちゃけ戦闘力は二の次、いちばん大事なのはどんだけ強い精神と心持ってるかだろ。どっかのチビみたいに戦闘力しか眼中にないやつみたいな審査はする気ねえし。」


 第1位、ラノス・アルディベイド。自他ともに認める最強の男。背丈はさほど高くないが一応現在の王国守護攻略者では最年長。目つきは鋭く口調も荒いため初対面では怖がられることが多いが、普通に本人が実力主義な性格なので特別優しい訳では無い。ちなみに第2位のレミエニとは犬猿の仲である。常に何かしら食事をしており、戦闘時以外はずっとなにかを食べている。本人は満腹になることはほとんどないようで、また戦闘をしている姿を見たことがある人物も少ないため、彼の実力は公にはあまり知られていない。常になにかに餓えている目つきと行動からついた異名は、《餓狼》のラノス。


「ふぁへがふぃびだ。ふひごはえするほはふぉへよりふよふはっへはらに(誰がチビだ。口答えするのは俺より強くなってからに)」


「まず口の中身をなくせ。なに言ってるのか一切わからん。」


「食べながら会話をするのはマナー的に良くないですよ。こういう場面のときぐらい食事を控えてみてはどうですか?」


 大きなパンで作られた食事を豪快に食べながら話すラノスに対して同期であるレミエニ、リーベが突っ込む。












(((((((なんか、全員癖強くない?)))))))






王国守護攻略者を出すタイミングを模索していたところここしかないと思ったのでまるまる一話使って紹介に使いました。次回こそは一次審査編に入るはずです。

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