揺れ動くもの
小説家になろうのユーザーページリニューアルに苦戦していた。
(さてと、どうしようかな。槍持ちだから適当に攻めてもリーチの差で負けるしな。でも攻めないことにはどうしようもないし、予測でなんとかできるところまでは攻めるか。)
「ジェイド、予測で躱しながら前に出るからボクに合わせて援護できる?」
「了解、ただ予測できるって言っても避けれない攻撃が来るかもしれないから無理するなよ。」
そういってジェイドとレイシャは体制を立て直す。すると目の前に何かが飛んできた。その勢による突風で一瞬よろめく二人だったが何が飛んできたのかをすぐに理解する。
「まじか、投擲もできるんだな。」
オーディンが手に持っていた槍を思いっきり投げた。その勢いは壁に大きな亀裂を作るほどであり、もしこれを直撃で受けたら間違いなく即死であろう。
「攻めてくるのではなかったのか?貴様らが一度戦意を示した以上我は貴様らを待つつもりはないぞ。次は直撃を狙う、さっさと攻めて来い。」
「そりゃすみませんね。でもあんたミスったね、大事な武器をぶん投げたら、リーチの差がなくなる。ボクが一気に攻めて拳で勝負することになるけど、槍以外も自身があるの?」
オーディンが槍を投げたため当然オーディンは今一切武器を持っていない。丸腰の状態ならリーチの差を警戒して行く必要がないため思考に余裕が生まれる。拳同士での戦闘ならばレイシャにも勝機が出てくる。しかしそんな望みも一瞬で打ち砕かれる。
「それは普通の武器の話だろう。我が槍、《揺れ動くもの》がそんな失態を犯すはずがないだろう。」
「っ!?槍が勝手に....戻ってく!?」
壁に突き刺さった槍はひとりでにオーディンの元へ戻っていく。しかしオーディン本人はなにかした様子はない。
「なんだあの槍、まるで武器にも意思があるみたいな....」
「つまり、そういうことか。」
「え、何どういう事?」
「やつが何もしていないにもかかわらず槍は勝手に戻った。となると明らかにおかしいのは槍の方。変な効果がついた武器なら、お前だって持ってるだろうが。」
そうして出た結論は....
「察しが良いな、そこの者の言うとおりだ。我の槍、グングニルは神物だ。グングニルはどこに投げた所で我の手元に勝手に戻ってくる。いうなれば、この槍には別の意志が宿っているようなものだ。」
神物の一つ、《揺れ動くもの》の能力はどこにあろうと所有者の意思で自動的に所有者の手元に戻ってくる、そして更に別の能力、それは....
(やり投げの構え、来ると分かっていれば良けれはするだろ。一旦横跳びで避けて....)
オーディンがグングニルを投げる。しかしそのままの軌道に乗ればジェイドは楽に避けられる。落ち着いて避けようとするジェイド、しかしグングニルはジェイドに当たる直前で大きく軌道を変えた。
「っぶね!?急に曲がった!?」
「これがグングニルのもう一つの能力、狙った獲物は決して逃さない。貴様らが攻めるまでもなく終わらせることも可能だろうな。」
間一髪で槍付きを剣で受けたジェイドだったが衝撃が強く、膝をついてしまう。
「こりゃ厄介だな、攻めるどころか避けるので精一杯になりそう。」
「先程までの自信はどうした?もう怖気づいたのか?」
「別に?少しびっくりしただけ。こんなの、あのときに比べれば全然つらくないよ。こっからどんどん攻めていくから、さ!」
地を蹴りレイシャは前に出る。その動きに反応してオーディンは素早く手元にグングニルを戻す。
「ただ突き進むだけではただの的にしかなり得ないぞ。そのまま我の一突きを受けるが良い。」
そう言いオーディンはグングニルをレイシャに向けて投げつける。レイシャを追尾していくグングニル、しかしレイシャにとってただの攻撃を避けることなど決して難しいことではない。
(大体....ここらへんかな?)
自身の勘を頼りにグングニルを躱すレイシャ、当然グングニルは方向転換して再びレイシャに向かって行く。しかし背後から迫る攻撃に対してもノールックで躱すか攻撃をかすめるかの二択にしかならないレイシャに対してオーディンは違和感を覚える。
(やつは何をしている?攻撃をただ憶測のみで避けているのか?それとも何かしらの神術の類か、どちらにせよこのままでは意味がないか。)
攻撃は当たらないと踏みグングニルを手元に戻すオーディン、それを見てレイシャは少しスピードを緩める。
「やり投げはもうおしまいなの?だったら一気に攻め込んじゃうけど。」
「貴様こそどうした?警戒して速度を落としたのではないか?槍の間合いと拳の間合い、どちらが広いかなど考えるまでもない。が、だからといって近づけさせるつもりもないがな。」
そう言うとオーディンは再び槍を構えて今度は投げの体制ではなく突きの体勢になる。そしてレイシャの下へ勢いよく槍をつこうとする。しかしレイシャとオーディンの間には今だある程度の距離があり突きが当たるほどの間合いにはレイシャは来ていない。
(空振りで終わる攻撃に、警戒する必要はない。予測で動きさえ呼んじゃえばどうにかなるし。このまま攻めて槍を突いたあとの隙を狙って叩き込む!)
そしてオーディンは槍をつく....と思ったが、オーディンは槍のつくテンポを遅らせる。
(突いてこない?いや、でも予測だとそろそろ....)
そう考えていたとき、オーディンは再び槍を突く。その攻撃はレイシャぎりぎり当たらない所で静止する。しかし、テンポを送らせてからの急激な加速による強力な突き、その反動はとてつもなく槍の勢いがそのまま槍の先端から風圧となって飛び出す。
(っか!?)
その勢いをもろに頭の目の前で受けたレイシャはその場にうずくまる。
「貴様のどんな攻撃をも予測する力、流石に簡単には攻略できないと思ったが、その力、おそらく自身の身に危険がないと発動しないのだろう?だから我はあえて当たらない攻撃を行った。これならば貴様も簡単に予測はできなかっただろう?貴様は自身が上に立っていると言う過信した考えが脳に想像以上の興奮状態を引き起こしていたことに気づいていなかっただろう。そんな状態でこの突きの勢いを直撃で受ければ立っているどころか意識を保つのも厳しいだろう。」
体が痙攣した状態で膝をつくレイシャ、オーディンはその姿を見て悲観する。
「結局はただの自意識過剰か、大した動きもできないで膝をつくとは、なんとも醜いものだ。貴様はしばらくそこにいろ、我はもう一人を」
「無視してんじゃねえよ。」
オーディンがジェイドの方向を向いたとき足元で声が聞こえた。声の主はオーディンの足を力強くつかんでいる。
「まさか明確な意識が残っているとは、なかなかな精神力だな。だがそこからどうする?動いた所でまともに動くことなど」
そうしてレイシャの振り向いたのことを見ようとしたとき顔に強い衝撃が走る。
「油断してるのはどっちだよ。あんたこそ自意識過剰になってもろに直撃受けてるじゃねえか。ボクが醜い?そんなの昔から今までずっとそうだよ。むしろ変わってないことに笑っちゃうね。」
「....まさかあの衝撃を受けてまだ動けるというのか?」
レイシャは確かに一度意識を失った。しかしわずか数秒で再び意識を取り戻す。一度意識を失った状態でレイシャが再び立ち上がることができたのは、死にたくない、勝たなければならない、という自身の目的意識の強さがあったからこそである。
「ボクは確かに自意識過剰かもね。でもさ、さっきも言った通りボクがあんたより弱いかどうかはまだ可能性の範疇でしょ。ボクは昔みたいに力を求めてるわけじゃないけど、ここで勝つことが、師匠のためだからさ。だから、ボクは倒すんなら、一回自分が何を目的に戦っているのか、その意志の強さで勝負しようよ。」
「随分と大層な言葉を並べているようだが、結局は唯自分を鼓舞しているだけではないのか?だが、その精神性は認めよう。今の一撃も良い反撃だった。ここからは、もう少し楽しめると良いがな。」
オーディンの設定がまじで複雑になってきた。キャラとして色々変だし。あと自分の国語力の無さに喚いてます。想像以上にオーディン戦が長引きそうです。




