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世界の終末が望むとき、神々は迷宮を制覇する  作者: 柊ヒイラギ
第一章:ギルド名『フィンブルヴェト』
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平等な戦い

前回のあらすじ

エルナ、恋を知る

「今度はさっきと反対方向に行こう、もうちょい歯ごたえある魔物がいるかもな。」


 ダンジョン内は想像以上に入り組んでおり、行き止まりのルートも複数あるようだった。とはいえ苦戦するほどの魔物もいなかったので思ったほど時間は経っていない。


「Cランクダンジョンはやはり簡単にしすぎたんでしょうか?」


「「「いやそんなことはない。」」」


 ファルタ、ジェイド、エルナが同時に発言する。どうやら以前ソロでBランクダンジョンはを攻略しようとしたものとしては慎重に攻略していくことはとても大切らしい。


「どんだけ難易度低くても何が起きるかわからない、注意深く行けよ。ほら、噂をすれば魔物のお出ましだ。」


 目の前には先程までは見かけなかった魔物がいた。先程までに培ったことを活かしてリタたちは攻め込む。


「連携無法、『仲間の絆(チーム・トラスト)』!」


 ギルド全体での一斉連携攻撃、複数人での攻撃は組み合わせ次第でとんでもない攻撃へと変わる。当然リタたちの攻撃で敵は倒れる......はずだった。


「っ!?耐えた...だと?」


 魔物は確かに攻撃を受けた。しかしダメージこそもらったが倒れることはなく立っていた。


「あんだけの総攻撃受けて耐えるとかありえんのかよ!?さっきまでの魔物はこれぐらい攻撃すればもう死んでるぞ!?」


 主でなくとも総攻撃を耐えうる魔物は存在する。しかしそれはあくまでSランク、最低でもAランク以上のダンジョンの話だ。Cランクダンジョンにそのような魔物がいた前例はない。


「私達の全力で倒れないなんて。リタ、一旦引いたほうが......あ」


 後方に下がろうとするリルリカのすぐ目の前に魔物は迫っていた。


「待って...やめ」


「死神の構え、『魂色(こんしょく)(なぎ)』。」


 咄嗟の判断でジェイドが動きリルリカを守ったと同時に魔物に反撃する。


「大丈夫か?」


「はい、すみません...」


「気にするな、今のはお前のミスじゃない。敵の強さを見誤ったのは俺たちも同じだ。今のやつはどう考えてもCランクのダンジョンにいるような魔物じゃない。」


「ジェイド、今のが主の可能性は?」


「ないな、主は基本的に最奥の部屋にしかいないはずだ。こんな通り道のところにいるはずがない。それに、こいつが主なら攻略の証がすでに与えられているはずだ。受け取ってないってことは、まだ主は倒れてない。」


「じゃあこいつより強いやつが奥にいるってことか。いいね、ワクワクするじゃん。」


 想像以上の強敵に恐れおののく『トラスト』の団員(メンバー)、まだ見ぬ強敵に興味津々のファルタレイシャ、それに呆れるジェイド、ファルタを見て同意しようか迷うエルナ......大丈夫かこいつら。




「ここが最奥っぽいな。さっきの魔物の件もある、絶対に警戒を怠るなよ。」


「絶対俺が倒す!」「私に任せておきなさい。」「ボクがぶっ潰す!」


 このギルドでまともなやつは俺しかいないのだろうか、とジェイドは思う。ジェイドの静止を無視してズカズカと入っていく3人、それに続いてジェイドとトラストメンバー。


「あれが主『フォルセティ』か...」


 フォルセティの見た目は、一言で言うと神々しいという表現が正しく感じた。その姿は戦闘向きというよりは後衛でのアシストを基本としていそうだった。その手には黄金に輝く天秤が掲げられている。


「とりあえずはリタたちが攻めろ。ヤバそうだったら俺たちがその都度加勢するとしよう。」


「分かりました!エイジ、レッカ、頼んだぞ!」


「「了解!」」


 ファルタの指示の元攻め込んでいくリタたち。するとフォルセティも動き出す。


「審判無法、『平和の天秤』。」


「何だ?体中の力が抜けていく...?」


「これがあいつの神術か...俺たちの力はいうなれば平等になったってわけだ。」


 フォルセティの神術は『審判(ジャッジメント)』、相手と自分の力や体力などを平等にしたり不釣り合いな状況にできる。とはいえ、基本的に行ってくるのは平等化のみで、いい勝負しかできないといった感じである。


「俺たちは別に不利になったわけじゃない。落ち着いて攻めろよ。」


 ジェイドの的確な指示で順調に攻撃を仕掛けるエイジとレッカ、しかし攻撃はあまり通っている感触がない。


「これ、ほんとに平等になってるんですかね......何か俺等個人よりあっちのほうが強く感じるんですけど。」


「個人だと平等じゃない.........そうか、あいつがやったのは俺等があいつと平等になったわけじゃない、()()()()と平等になったのか。」


「すみません、何が言いたいのか全然わからないです。」


「要するに、俺等全員の能力を全員分足した力がアイツと平等になったってことだ。つまり俺等個人の力はあいつよりも相当弱い。ここにいるのが9人だから俺等の力はあいつの九分の一だ。」


 つまり個人で勝つのはもちろん、リタたち5人で勝つのもかなり厳しい状態である。


「まあ、なんとかなるだろ。」


「「「「「えっ」」」」」


 リタたち5人はジェイドの発言に驚いた。人としてその発言はどうかと思う。まともですよアピールしてるけどジェイドも大概やばいやつだよね。


「どうにかなりそうじゃんアイツラだけでも。俺たちは見守るだけってことで。」


「仕方ない、あの人達やる気なさそうだから私達だけで頑張ろ。」


「弱体化したんだったら、時間かけないでさっさとせめて攻略するのが吉だな。」


 そして一気に攻め込んだリタたちは一撃で勝負を決めようとする。


「連携無法・奥義、『報・連・相』!」


((((ダサっ))))


 ファルタたち全員そう思った。


「これで終わりだーーーー!」


 リタたちの総攻撃は、フォルセティにむかって一気に放たれてフォルセティは討ち取られた。


「何か想像以上にあっさり倒せましたね。道中にあんなに強い魔物がいたこともあって、主はもっと強いものだと思ってたんですけど。」


「まあそんだけお前らが強くなったってだけだろ。後処理とかは俺たちで済ませるから攻略の証手に入れたらさっさと帰れ。」


 ジェイドがそんなことを言っていると、そのまま全員に攻略の証が配られた。


「ファルタさん、他のみなさんも今日はありがとうございました!またいつか何かお返しができるように頑張ります!」


「おお、頑張れよ、じゃあな。」


 そうしてリタたちトラストのメンバーは帰っていった。




「んでジェイド、なんでリタたちを早々に帰らせた?俺たちの力を()()()()()()にリタたちに積極的に戦わせたのも理由があるんだろ?」


「ああ、さっきの強さがおかしかった魔物がいた辺りから考えてた。このダンジョンはほんとにCランクなのかって。攻略者が突然現れなくなったってことも気がかりだったしな。」


「じゃあさっきのフォルセティは主じゃなかったのか?」


「いや、攻略の証は配られた。あいつはこのダンジョンの主で間違いない。何ならダンジョンランクもC、何ならDランクでもいいくらいだ。」


 このダンジョン内で起こった不可解な事件、ジェイドはそして一つの結論を出す。


「おそらくこのダンジョンは」


 するとジェイドの発言を遮って何者かが攻撃を仕掛けてきた。ギリギリで避けたジェイドはその者を凝視する。そこにはヘビともドラゴンともとれる姿のナニかがいた。


「やっぱりそうだよな。間違いない、このダンジョンは2つのダンジョンが()()()()()()混合迷宮(カオス・ダンジョン)』だ。」


 そうしてファルタたちのダンジョン攻略、フェーズ2が始まる。











『混合迷宮』

・ダンジョン名〈グリトニル〉、主名『フォルセティ』、推定ランクC

・ダンジョン名〈フヴェルゲルミルの泉〉、主名『ニーズヘッグ』、推定ランクA


何か想定よりもリタたちの活躍なかったな。本当はもっと活躍させたかったんですけど早く次の展開に移行したくてすごくあっさり終わらせちゃいました。フォルセティもごめんね。


Q,攻略の証とは

ダンジョン攻略の際にそのダンジョンの主を倒したらもらえるものです。予定だと後々大切になってくるはず。


Q,主って復活するの?

日が変わると同時にまた復活します。誰かが攻略したダンジョンに日が入れ替わる前に入れば漁り放題ですね。ただ、攻略済みのダンジョンなのかは外からじゃ分からないですし、ギルド本部でも攻略を受注しないと詳細が分からないのであんまり意味がないですね。



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