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世界の終末が望むとき、神々は迷宮を制覇する  作者: 柊ヒイラギ
第一章:ギルド名『フィンブルヴェト』
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滴るもの

前回のあらすじ

レイシャさんチートキャラの片鱗が見える

「どうしたんだ!さっきまでボクの神術強いですよーみたいなこと言っといて、結局割りと対処できるじゃねえか!」


「それはボクが本気出してないからじゃないかなあ!逆に言えばもう限界なのかい?自信の割にはたいしたことないんじゃないの!」


 お互いで煽り合い罵り合いながら派手に戦い続けるファルタとレイシャ。それを見ながらエルナは衝撃の事実に驚きを隠せないでいた。


「レイシャが神物(アーティファクト)を持ってる?なんでそんな考えになるのよ。」


「ディーレさんがくれた現状判明している4種類神物(アーティファクト)を羅列したんだ。判明している神物(アーティファクト)はこの4つ。」


森に住むもの(ティルヴィング)鳴り響くもの(ギャラルホルン)貪り食うもの(グレイプニル)滴るもの(ドラウプニル)


「おそらくレイシャが持っているのはドラウプニルだ。この中のうち、ドラウプニル以外の物は所有者が提示されている。だが、ドラウプニルは現在手に入れた者とは別の人に所有権が移っており、見た目は明かされているが所有者は不明だったらしい。だがここに模写されたドラウプニルの絵とレイシャの手につけている腕輪の見た目がかなり告示している。だから宿でレイシャについて軽く調べてみたが、経歴的に所持している可能性がかなり高い。」


 どれくらい過去を調べたのか、どのような過去を持っていたか、ジェイドは()()()言わなかったが、レイシャが神物(アーティファクト)を持っていることはほぼ確定らしい。


「じゃあ、ファルタが勝つのって...」


「ほぼ不可能と言っていいだろうな。可能性があるとすればレイシャが神物(アーティファクト)を利用しないことを祈るぐらいだな。」


 とはいえ、レイシャは手加減をするタイプには見えない。十中八九使ってくるだろう。ただ今対処しなければいけないのは......


(避けられるけど、攻めても攻撃が当たらねえ。避けても避けても予測して躱してくる。どうすりゃ良いんだ?)


「結構やるじゃん。ならこっちもそろそろ、もうちょい出力上げていこうかな。」


(さてとどうするか...。とりあえず数で攻めるしかないか。)


 単体突破は不可能と考え、数で予測を乗り越えようとする。


「爆進無法『神速乱打(ハイテンポラッシュ)』!この数は避けれないだろ!」


「どうかな、多分...ここかな?」


 前方から迫るファルタの攻撃を躱しながら上へと目をやり拳を振るう。すると別角度から攻め込もうとするまた別のファルタの拳と相殺した。


「っ!?あれ、本人じゃないの?」


「残念こっちでした!」


 上から迫る拳を囮にして背後から飛び出すファルタ。二段構えの騙しを入れて予測を振り切ろうとする。


「しまったーーー!............なんてね。」


 背後の拳すら手で受け止めてファルタに一撃を与える。先制攻撃を与えたのはレイシャであった。


「まじかよ、二段構えだったら当たると思ったんだけどなー。」


「いやーさっきまでのボクだったら危なかったよ。予測の出力を上げたんだ。出力を上げれば必要な魔力が多くなるけど予測の正確さが上がって見える。さっきまでずっと当たらなかった攻撃が更に当たりづらくなったのさ。」


 通常の予測でさえ当てるのがほぼ不可能と言える状況、そこでさらに強力な予測、ファルタが武器を持っていればなんとかなったかもしれない。


「でも正直期待外れかな。昨日暴食狼(タイラントウルフ)と戦ったときは意外とやるなーって思ったんだけどなー。」


「まあ、昨日と違って今剣装備してないしな。持ってればもうちょい違ったかもしれないけど。」


「は?武器を持ってない?どういう事?」


 驚くレイシャにファルタは自分の意図を説明する。すると先程まで明るい雰囲気であったレイシャの顔が曇っていく。


「要するにキミは手を抜いていたってことか?んだよそれ、ふざけてるのか?ボクはただ全力のキミと全力で戦い合いたかっただけなのにさ。いいよ、そんな舐めた態度取るんだったらもう手加減なんて論外だよね。本気でぶっ潰してあげるよ。」


 怒号を放つレイシャは手首についていた腕輪に魔力を注ぐ。


「夜に滴る雫よ、その手で闇を打ち砕かんとす、神物開放、『滴るもの(ドラウプニル)』。」


 レイシャの詠唱とともに、手首の腕輪は黄金に輝き出しその手からは覇気のようなものを感じ取れる。


(あの腕輪、神物(アーティファクト)なのかよ!?まじで本気で潰しに来るわけだ。)


「じゃあ、こっちから行くよ。言っとくけど、後で泣きついたりしてももう知らないよ。ボクはキミを潰すって決めたんだから。」


 そう言うと、瞬く間に迫ってくるレイシャ。拳に込めた力は先程よりも強力に見える。


「予測無法、『未来からの一手(アシスト)』。」


(やべえ!防ぎきれねえ!)


 素で速い攻撃を仕掛けてくるレイシャだが、神術によって、ファルタの動きを先読みして、より的確な位置に攻撃をしてくる。流石にファルタでも攻撃を避けきれず一撃受けてしまう。


「予測無法、『終わりの道標(ラストルート)』。」


(また手数が多い!このままだと喰らってばっかだ。ここは一旦受けてから下がって体制を立て直して...。)


 この一撃を受けてから状況リセットを狙うファルタ。しかし一撃を受けたときに、違和感を感じて体制を崩す。


(何だ?さっきと見た感じ攻撃の重さは変わっていないはず...なのになんでさっきのときよりも二倍くらい攻撃が重いんだ?)


 不審に思っているとレイシャが種を明かす。


「その感じ、違和感には気づいたって感じかな?ボクの神物(アーティファクト)、ドラウプニルの能力は攻撃を連続ヒットさせたとき攻撃力が上乗せされて与える。つまり、ボクに一回は攻撃当てないとどんどん強い攻撃が来るってことだよ。」


「まじかよ、そりゃきついな...。」


「キミが本気で来なかったのが悪いんだよ。諦めて降参でもすれば?まあそれでも殴るけどさ。」


「...そうだな、元々悪いのは俺だ、お前は何も悪くねえ。なあレイシャ、こんなこと言っておこがましいかもしれないけどよ、」


 そう言うとファルタはエルナのところへ近づき手を出す。


「悪いエルナ、やっぱあれいるわ。」


「だから言ったのに。オッケー、渡すからちゃんと勝ってよ。」


 そうして武器を受け取ったファルタは再びレイシャの下へ戻っていく。


「悪いな、今からでも武器持って戦わさせてくれないか?こっからは騙しも何もない真剣勝負をさせてくれ。」


「ふーん?まあキミなりの誠意ってやつか。いいよ、こっからは楽しめることを願ってるよ。」


「よし、じゃあ行くぞ、抜剣『リサナウト』。」


 こうして二人の本当の勝負が始まった。

リサナウトはファルタが持ってる武器の名前ね。神物の元ネタは北欧神話の神器ですね。

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