表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

16/18

第拾陸話 唐突に目に入った見たくないものから視線を逸らすのは防御本能

重みを感じて目が覚めると、マオちゃんが真上に乗っていた。


そして、リシュナちゃんが隣から思いっきり抱き着いてきている。昨日ふたりで寝た時はそんな事をしなかったのに・・・何故?


なんとか目線をずらして時計を確認したら、まだ朝早い時間だったので二度寝しようと思ったら・・・



「カナデさん、お目覚めですか?」



「う~ん、一旦目が覚めたのだけど、まだ眠いからもう一眠りしようかなって思ってたところ」



「そうですか・・・」



マオちゃんの表情がものすごく寂しそうなものに変わって・・・



「だけど、そうでも無くなったから起きようかしら」



「そうですか!

 ワタシも起きます!」



「それにしても、マオちゃんは早いわね。ちゃんと休めてる?」



「はい!ちゃんと休めてます!」



「それはよかったわ。

 っと、リシュナちゃん、起き上がれないからこの手と足を退けてちょうだい」



リシュナちゃんの身体をゆすりながら声を掛けてみるけど反応はないので、そっと抱き着いている腕から外そうとするけど力の掛かり方が強くて抱きつかれている姿勢からは退けられそうにない。



「ねぇ、リシュナちゃ~ん、退いてよ~」



やはり返事がない・・・ただのしかばねのようだって言ったら有名なRPGゲームでおなじみのワードだけど、これは困ったなぁと思っていたら。



「痛っ」



マオちゃんが曲げてはいけない方向へ腕を捻って無理やり眠りの淵からリシュナちゃんの意識を呼び起こしたらしい。



「魔女、カナデさんが困っているから早く退きなさい」



「いたたたた・・・抱き着いて(かなで)を困らせてた私が悪かったけど、もうちょっと加減してくれても良かったでしょう」



「いいえ、カナデさんを困らせる悪い魔女には当然の対応です」



「マオちゃん、ありがとう。

 でも、今度からはちゃんと痛くない程度に手加減してあげてね」



「はい、わかりました。」



「おい、魔王!私に謝らんか!」



「マオちゃん、こういう時は謝らないとだめよ」



「魔女、やりすぎてすみませんでした」



「奏に言わされている感がありありなんですが・・・

 まぁ、いいですか。これからはやめてくださいね」



このままではズルズルしそうなので、ちゃんと起きることにした。



「ほら、ふたりとも起きられないから退いてちょうだい」



「すみませんでした」



そう言いながらリシュナちゃんがササッと退いてくれて、



「はい、すぐ退きます」



と、マオちゃんも退いてくれたので起き上がれるようになった。





起き上がったついでにテレビをつけると



(アナウンサーの音声)【・・・都中野区で国籍不明の外国人が立て篭もった事件で逃亡した犯人は未だ見つかっておらず、警視庁では・・・】



テレビを消した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

【別作品】学校の空き教室へ仕掛けた防犯カメラにマズい映像が映っていた

よろしくお願いしますm(_ _)m

リンクは\こちら

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ