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(閑話)真の主人公は(その1)

やっとパーティから追い出してくれた。

ボロに近い服装とほんの少しの荷物をもってリュカは歩いていた。

しかし、リュカにはなんの心配もなかった。

宿に置いてきた装備はリュカにとってはどうでもいいものであった。

自分の持っているスキル、マジックボックスの中には複製した金貨・銀貨がざっくりと入っているし、なんなら

装備品も高級なものも入れている。今ここで着替えても良いが、そんなことをしては道行く人に金持ちが

あるいていると思われて厄介だ。どうせなら金のなさそうな人に見えるほうがいい。

無料で泊まれる馬小屋に到着して、人気のないところに腰を落ち着かせるとバレないようにパンをとりだしかじりついた。


自分はレベル1からレベルが上がらないという人として資質が欠ける状態である。

幼いころは父親や母親も小さいからという理由であいまいにしてくれていたが、青年になって、何度鑑定してもレベルは1のまま。

スキルに関しても、読めない文字で表示されるだけで鑑定をしてくれる神父さんもあきれ返る程だった。


レベル1でドジでグズでつかえない奴。それがオレ、リュカことリュカリオン。

裕福な家じゃないから名前だけの存在。ひょんなことから勇者と呼ばれるバランタインさんと知り合いになり

もしかしたらなにかのきっかけでレベルがあがるかもと言われて雑用係としてパーティに参加させてもらえるようになったときは本当にうれしかった。

なにもできないオレだけど、なにかできるかも、、、、と。パーティの役に立とうと必死で毎日を過ごしていた。


そんな時、とある依頼でビックタートルという怪物を退治しているとき。

戦闘に参加できない俺はいつものように邪魔にならないように離れていた。が、バランタインさんやミレイさんが目標としている怪物とは

別のビックタートルが横からこっそりと出てきてふいうちのような形で攻撃しようとしていた。

それがわかったのはこっそりと隠れていたオレだけ。このままだとバランタインさん達があぶない!!!

オレは隠れていた場所から身を乗り出しもう一方の怪物の前に躍り出た。その瞬間。こちらを向いた別のビックタートルがオレにむかって

口を開きそのままなにかを発射した。

「リュカぁぁぁぁ」

バランタインさんの必死の顔。そのあと光に包まれて・・・・・

気が付いたら真っ暗な中に浮かんでた。痛くもなんともない。

しかし体を起こそうとしても動かない。自分の周りに数えきれないぐらいの赤い目のようなものが見える。正直怖い。

でも目をそらすこともできない。オレの周りには黒いものがあり、その目のようなものを押さえているような感じがした。


そのときかすかに明るい光が頭上から注ぐ。

ああ、まぶしい。。。


「リュカ、リュカ、大丈夫か?!」

必死な顔をしたバランタインさんがオレをみている。

「よかった、、生き返ったのね。」

潤んだ目でそういったのはアンジェリカさん

「リュカちーん!!!!」

いつもは怒ってばかりのミレイさんが抱き着いてくる。

「オ、オレい、い、いったい、、、、」

なんだかうまく声が出ない。

ダイノジさんがそっと水筒を差し出してくれた。

なんだかよくわからないけどごくごくと水を飲む。


どうやらオレはビックタートルの攻撃で一回死んだらしい。それを聖女のアンジェリカさんが生き返らせてくれたってことみたい。

死んだなんて実感ないけど、、、回りを見ると、ビックタートルの死体が2つある。

バランタインさんが倒したようだ。ビックタートルの死体の上に文字が表示されていた。

『スキル:堅剛を取得しますか? はい・いいえ』


え?

目をゴシゴシとこする。

だけど相変わらず死体の上には文字が表示されていた。

オレはおそるおそる はいを心の中で答えた。

『スキル:堅剛を取得しました。』

もう一体のビックタートルを見るとそこにも

『スキル:堅剛を取得しますか? はい・いいえ』


今度ははっきりとした意思で、はい を心の中で答える。

『スキル:堅剛を取得しました。同じスキルが存在します。堅剛をレベルアップさせますか? はい・いいえ』


なにがどうしたか原因かはわからないがオレは死体からその生物の固有スキルを自分のものにできるようになっていた。

道端で死んでる猫、病気で亡くなった老人、あらゆる死体でスキルを持っているものであれば取得できる。

最初はものめずらしさにいろいろなスキルを取得していったが、道理が分かるようになってからはより有利になれる

スキルを選んで取得していった。そして、幸いにオレは勇者と呼ばれる一行の一員であり、戦闘に参加しなくても

倒した強い魔物からより強いスキルを得ることができる。それが分かった時身体が震えた。

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