↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チート能力解放するにはヘタレを卒業しなきゃいけない  作者: 植木鉢たかはし
怪しい宗教はお断りします
PR
61/381

テラーの実力

 テラーさんの手のひらが輝き始め、そこからついに魔法が放たれ――



「とはいってもどーしよっかなぁ。派手に決めたいよねー」


「攻撃しないんかいっ!」



 ――るかに思えたが、テラーさんはそれをやめ、腕を組んで考え始めてしまった。嘘でしょ!?


 と、そうこうしている間に、キマイラがしびれを切らせて目を光らせる。



「グヴォォォォォォォ!」


「っ?!」



 瞬間、空から無数の雷が僕らに向かって落ちてくる。雷魔法は速さが命。さ、避けられない……。



「あー、もう! ちょっとくらい考えさせてよぉ……」



 テラーさんが少し拗ねたように言う。僕らに降り注いだ雷は、全て僕らに届く前に消え去った。


 ……いや、消え去ったというよりは、何かにぶつかって消えた、というのがいいだろうか?

 その様子を見ていたアリアさんが驚いたように呟く。



「……シエルト、か?」


「シエルト?」


「光属性のバリア系の魔法のことだ」



 アリアさんが言うと、ドラくんが巨体を小さくして、付け足すように言う。



「シエルトは、バリア系魔法の中でもかなり高度なものだ。光魔法熟練度6はないと成功は無理だな。消費MPだってなかなかのものだぞ?


 闇属性の魔法を除き、相手からの攻撃をほぼ100%防ぐことができる。耐久性はその者のレベルに比例、だったかな」



 ……今僕ら、結構攻撃受けてない? 壊れてないよね、これ。え? キマイラのレベルって80越えだよね?



「もー、いっか。うん、小削ぐか」



 と、僕らがそのバリアの威力に驚いていると、テラーさんは何かを決めたようにうんうんとうなずいて、今度こそ手のひらを前に向ける。



「三時のおやつ! アンド短期間ゴリラ!」



 なんだそのネーミングセンス! と、思った瞬間、テラーさんの目の前にいた三体のキマイラが光になって消えた。


 …………はい?!



「…………ウタ、今のは、なんだ?」


「ワカンナイデス」


「お、おいウタ兄!」


「ワカンナイデス」


「……ウタ殿、大丈夫か?」


「ワカンナイデス……」


「壊れたか」


「壊れたな」


「っと、じゃあ他を葬りますかね」



 テラーさんは、そんな僕らを気にも止めずに地面を蹴る。…………そしてそのまま、空中にとどまった。



「プランツファクトリー!」



 テラーさんがそう詠唱する。と、地面から蔦が無数に伸びてきてキマイラ達を絡めとる。

 キマイラ達は暴れたり魔法をぶつけたりしているが、全くびくともしない。


 ちなみにだが、この間、キマイラは散々テラーさんに向かって魔法攻撃やら体当たりやらを繰り返している。この人はそれをとんでもない速さで交わしながら、これだけのことをしているのだ。


 うん、もう、なにやってるのかちょっと分からない。



「一気にやれる感じのカッコいいスキルがあったら良かったんだけど、そんなものはないのでー。


 ……ファイヤランスエクステンド」



 テラーさんの回りに、炎の槍が現れる。しかし、一本や二本じゃない。数えきれないほどの槍が一斉に現れたのだ。



「――落ちろっ!」



 そしてそれらが一気に降り注ぎ、キマイラ達を焼き尽くす。

 さらにテラーさんは追い討ちをかける。



「セイントエレキテルエクステンド」



 放たれた真っ白な雷がその炎の中に落ち、電気を帯びた炎が火力を増す。……キマイラ達が全て光に変わるまで、そう時間はかからなかった。

 ……小削ぐとはなんだ。オーバーキルも甚だしいですよ。


 そしてあげくの果てに、ゆっくりと地面に降りてきたテラーさんの第一声が、これです。



「うーん、やっぱ腕鈍ってるかなぁ」


「どこが!?」


「えー? 全盛期ならファイヤランス、もうちょっと威力あげられたんだけど」


「これ以上あげてどうするんですか!?」


「あー、そうだそうだ。ドラくんの怪我治さないとね。ケアルエクステンド」



 テラーさんがドラくんに手をかざし、その光が傷に触れる。と、あっという間にその傷は塞がり、もとから無かったかのようになった。



「……これは」



 そうだよね、ドラくんもびっくりだね。しかもヒーラーじゃないとか言ってたもんねこの人ね。



「……あの、」


「ん?」


「とりあえず、ステータス見せてほしいんですけど」


「えー、どうしよっかなぁー?」


「見せてくださいお願いします」


「しょうがないなぁ。ちょっと待ってね、三時のおやつ解くからさ。……はい、どーぞ」



 ……よし、鑑定!




名前 テラー


種族 人間


年齢 22


職業 村人(魔法使い)


レベル 97


HP 55000


MP 40000


スキル アイテムボックス・鑑定・剣術(中級)・体術(中級)・初級魔法(熟練度10)・炎魔法(熟練度8)・水魔法(熟練度10)・氷魔法(熟練10)・風魔法(熟練度9)・雷魔法(熟練度8)・土魔法(熟練度10)・光魔法(熟練度8)・闇魔法(熟練度8)・回復魔法(熟練度8)


ユニークスキル 魔力向上・短期間ゴリラ・三時のおやつ・プランツファクトリー・ポイズネーション・生活魔法(熟練度10)・飛行


称号 元最強の魔法使い・重度の方向音痴・悪のり・個性の塊's




 ……あっ。

 おわかりいただけただろうか?


 『個性の塊's』


 …………。



「ど、どうしたウタ兄」


「テラーさん、あなたもか」


「ブルータスお前もか?」


「どういうことだ?」


「個性の塊'sです」


「……あぁ…………」



 あー、これは、うん。無理だね。キマイラ達よ、ドンマイ。

 しかしなんだろう。アイリーンさんよりは、まだ人間味を感じる。まだ人だなぁって思える。……10倍にできちゃうけどねこの人。



「あの、」


「ん?」


「ちなみに、三時のおやつの時って……?」


「やってみよっか? ……三時のおやつっと。どーぞ?」




名前 テラー


種族 人間


年齢 22


職業 村人(魔法使い)


レベル 970


HP 550000


MP 400000


スキル アイテムボックス・鑑定・剣術(超上級)・体術(超上級)・初級魔法(熟練度50)・炎魔法(熟練度40)・水魔法(熟練度50)・氷魔法(熟練50)・風魔法(熟練度45)・雷魔法(熟練度40)・土魔法(熟練度50)・光魔法(熟練度40)・闇魔法(熟練度40)・回復魔法(熟練度40)


ユニークスキル 魔力向上・短期間ゴリラ・三時のおやつ・プランツファクトリー・ポイズネーション・生活魔法(熟練度50)・飛行




「あああぁぁ……無理だぁぁぁ……。というかなんでMPが減ってないんですかぁ」


「そりゃまぁ、短期間ゴリラ解除してないから?」


「なんですかそれは」


「鑑定してみなよ」



 ……はい、鑑定します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。