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臆病者って言わないで。
友達がいないのか。
信頼できる相手、そんなものを友達と呼ぶのだとしたら、たしかに私は孤独なことだろう。
たった一人の世界、最高に独りぼっち、最高の孤独だ。
そうなってしまうのだろう。
だけど恐怖に怯えた結果に、選ばざるを得なくなっていた選択肢でもあったのだ。
誤魔化すことはいくらだってできるのだけれど、そうしてばかりいるのでは、なんだか苦しくて私自身が破裂してしまいそうだったの。
それなら、最初から失言をしないように気を付ければいいという話ではあろうが、それがやってできるものならとっくの昔にしている。
変な空気を作ってしまって、責任を取れとでも言わんばかりに、その中心に君臨しなければならないというのは、私に耐えられることじゃない。
あのときに、だとかそんなこと考えたって、無駄なことだとはわかってるの。
だけど、だけど私はそうなんだ。
臆病者め、そうやって私は私に言うの。
でも何をしても後悔をしてしまう、そんな性格なのだろうね。
どうしたって、私は私のその正確には抗えない。
それくらい根本にあってしまってるんだって思う。