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それでも、俺のライラックは虹色に咲く。  作者: 蛍石光
第2章 気がつけば・・・
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既知の物の組み合わせで生まれる新しい物

閑話休題。

実は私はこの言葉が嫌いです。

書き手は文章を必死に考えているわけで、閑話でも休題でもないのです。


と、言ってみましたが、今回は閑話休題です。


竹中と杉田の漫才をお楽しみください。

 それから数日。


「なぁ、竹中。ちょっと聞いてほしいことがあるんだけどさ。」


 なんだ?杉田のヤツ、今日は自ら命名した中二病とやらを発病してないのか?


「どうした?」

「実はな、考えたことがあるんだ。」


 神妙な顔で話をすすめる杉田。なんだかちょっと怖い。


「なんだよ。」


 杉田のことだから、どうせ、ろくでもないことを言ってくるんだろうけど・・・


「あのな?この前、彼女に自転車で坂を登るのがきついって言われたんだよ。」

「それがどうしたよ。普通じゃないか?」

「まぁ、とりあえず聞いてくれ。でな?彼女がさらに言うわけよ。自転車にエンジンついてたら楽なのにって。」

「いや、だから、人はそれをバイクと呼ぶんじゃねぇのか?」


 エンジン付きの自転車。それは確実にバイクだ。


「そう、だからエンジンは無理だ。そこでな?モーターを付ければいいと思うんだよ。つまりさ、車輪をモーターの力で補助的な役割で回すんだよ。」

「なるほどなぁ。それは一理あるかもしれんね。」


 モーターとは考えたな。いい考えかもしれない。


「だろ?で、試作してみようと思ったんだよ。」

「は?試作?チャリで?」

「そう。でもな、デカいモーターがないんだよ。いろいろ探したが、ミニ四駆のモーターしか見つからない。あとはモーターさえあれば完成なんだけど。」

「さすがにそれは無理なんじゃないか?」


 コイツはいったい何に力を注いでるんだよ。


「そう。無理だった。いろいろギアを組み合わせてみたんだが、車輪を回せないんだ。つまり、根本的にパワーが足りてないと思うんだ。」

「そりゃ、当たり前だわな。ミニ四駆なんて軽いからな。人間はアベレージで50キロはあるぞ?」

「そこで、頼みがあるっ。」


 頼みってなんだよ。なんか変な方向に向かってきてるぞ?


「俺にできることなのか?」

「お前ならできる。竹中。いいモーター知らないか?」

「は?そんなもの、遊園地の古い遊具からもらってくるとか、扇風機から奪うとかしかないんじゃないのか?もしくは掃除機や洗濯機とか、身の回りの回るものを考えてみろよ。」

「もちろん、それは分かってる。だから、持ってないかってことだよ。」

「いや・・・俺は持ってないわ・・・」


 なんで俺が持ってると思ったんだ?


「そうか・・・。やっぱり持ってないかぁ。これがうまくいったら、電気モーターで動く自転車、略して電動チャリができるんだけどな。」

「確かに、それができたらすごいだろうなぁ。」

「しかも、この考え方は、自動車にも応用できると思うんだよな。けど、さっきも言ったようにモーターだけじゃ力が弱いからさ。エンジンと組み合わせるといいんじゃないかなと。例えば、前輪はエンジンで動かして、後輪はモーターで動かしたらパワーが倍増すると思うんだよなぁ。」

「そうかもしれないけど・・・。」

「エンジンとモーターで動く自動車。ハイブリットカーとでもいうのかな。これが可能になれば、パワーと燃費の良さを両立できるはずなんだ。」

「ハイブリット?」

「異なるものを組み合わせたものっていう意味だよ。」

「ほう・・・。なんだか壮大だな。」


 こいつ、なんかすごいことを言ってるような気がするぞ?

ここまで読んでくださってありがとうございます。


杉田の賢さを表現してみようかと思いました。

20年位は先を見ている杉田の考え方。彼は未来人か?


いえいえ、必要は発明の母。

この世に生まれた新たな技術ってきっとこんな感じで生まれていったんじゃないかなぁと。

こんな感じの日常の話から・・・


だって、ペニシリンだって・・・ねぇ?

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