番外編 傘という存在だけで
歴史には『もし・・・ならば』なんて言葉はない。そう言われる。
でも、もしあの時、あんなことをしていなかったならば、結果は違ったかもしれないのに。
そんな風に思うこと、誰しも経験があるはず。
絶対に有り得ない世界。
でも、もしがあったなら。
そんな話です。
あくまで『もしかしたら』の話になるので本編とはつながらない話です。
外履きに履き替えて庇の下まで進んだときに気が付いた。
「もしかして、傘、持ってないの?」
北田さんのほうを見ながら尋ねた。
「ううん、持ってるよ。竹中くんは?」
北田さんは笑顔でカバンから折りたたみの傘を取り出した。
「えっと、俺はね・・・」
そう言ってカバンの中をゴソゴソと探る。この仕草だけで彼が自分の意志では傘を持ってきていないということがよく分かる。
「傘、ありそう?」
北田さんが心配そうに様子を見ている。
「あ、やっぱりあったよ。自分でカバンに入れた記憶はないんだけどね。」
そう言って笑いながら北田さんの顔を見る。彼女も安心したようにフゥっと軽く息を吐いた。
「良かったぁ。これで二人とも濡れないで帰れるね。」
「まったくだよ。こんなに雨が降るなんて、思っても見なかったからなぁ。」
そう言って二人で空を見上げる。黒い空からはただひたすらに冷たい雨が落ちてきている。しかも、徐々に雨足が強くなってきているようで、傘があっても濡れてしまいそうなくらいだ。
「ひどい雨だな。」
「ほんとにね。天気予報ではここまでの雨がふるようなことは言ってなかったのに。」
北田さんも呆れたように土砂降りの様子をただ見ている。
「ちょっと、これはひどいな。傘なんか役に立たないんじゃないか?」
庇の下で雨宿りをしているわけだが、地面で跳ねた雨粒が二人の足元を濡らしていく。
「そうだね。これじゃ・・・」
「もうちょっと様子、見ようか。」
そう言って二人は再び校舎の中に戻った。
もうすぐ七月とは言っても北海道の夜はまだまだ涼しい。雨の夜ならなおさらだ。
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「それにしても、どうしようね。」
北田さんに声をかける。俺としては大雨の中、帰ってもいいんだけどできるならあんまり濡れたくないというのが本音ではある。今日は塾もないし、少しくらい遅くなってもかまわないけど、雨が小ぶりになるという保証もないから悩むんだよなぁ。
「う〜ん、そうだね、もうちょっと待とうかなぁ。すごい雨だし。」
「だよね、じゃ、ここで少し待ってようか。」
ここは生徒玄関、靴箱が大量に並んでいる。ちらっとそちらに目を移すと、まだ校内には何人かの生徒が残っているみたいだ。
「うん。あ、ねぇねぇ、竹中くん。」
北田さんが声をかけてくる。ここには二人しかいないみたいだから、話もしないでいるのも気まずいというところかな。
「ん、なに?」
「宿泊研修のビデオみて、懐かしいとか思わなかった?」
北田さんは笑顔で聞いてくる。
「そうだなぁ。懐かしいって言うほど昔じゃないとは思うけど、そうだね。うん。そうかも。」
俺は少しだけ首を傾げながらビデオの内容を思い出しながら思っていることを言葉にする。
「あ、そうそう、あんなことあったっけ?みたいな場面がいくつもあって驚いたよ。記憶って曖昧だよなぁって。」
「そうなんだよね、私もそういうとこあったよ。自分でビデオ撮ってたのにね。」
そう言って二人で笑う。なんか楽しいなぁ。
「ところでさ、聞いてもいいかな?」
ふと思った事があった。
「え?なに?」
少しだけ驚いたように俺の顔を見る。いや、そんなに驚かれても困るんだけど。
「いや、北田さんはなんで放送委員になろうと思ったの?」
「あ、そういうことね。えっとね・・・実は、私、歌手になりたいんだ。」
「え?」
歌手?っていうか、放送委員になったことにどういう関係が?
「あ、そうだよね、よくわかんないよね。あのね、歌手になりたいから合唱部で歌の練習もしてて、それで、カメラとかのことも分かっておきたいなって思ったんだ。」
北田さんは一気に話して恥ずかしそうに俯く。
なるほど。なんだかいろいろと考えてるんだなぁ。
「竹中くんは?」
「え?俺?何が?」
何を聞かれたのかよくわからなくて北田さんに聞き返した。
「あ、ごめん。全然わけわからなかったよね。」
「うん、さすがにわかんなかった。」
そう言って右手で軽く頭をかく。
「あのね?竹中くんは将来何になりたいのかなって。」
「あぁ、そういうことね。ってなんだろうなぁ。あんまり良く考えたこと無いな。」
腕組みをしながら『うーん』と唸りながら考えてみる。俺にできることというかやりたいことってなんだろう。取り合えずは高校に行きたいだろう?で、大学に行って。で、それからどうしたいんだろう。
「もしかして、全然決まってない?」
「あはは、考えたことなかったかも。」
苦笑いしながら北田さんの顔を見る。
「でも、それが普通だと思うよ。私は歌をうたうのが好きだから歌手になりたいって思っただけだし。でも、そんな才能はないのも分かってて、だから、かな。テレビ業界に関わっていくのもいいかもって考えたり。」
「へぇ。そうなんだ。でもさ、北田さんって歌、うまいじゃん。それに、そのかわ・・・いいと思うしさ。」
俺って奴は。何を言ってるんだ。
「ん!」
北田さんが言葉にならない声を上げてそっぽを向く。いや、今のは俺が悪かった。
「あーいや。その深い意味はないけどさ。思ったことを言っただけっていうか。ま、それだけだから、あんまり気にしないでくれると嬉しいなぁ。」
慌てて取り繕うとしてかえってわけのわからないことを言ってるような気がするぞ。
「竹中くんってさ。優しい人だもんね。私はそういうとこいいと思うけど。」
そっぽを向きながら言われてもなぁ。
「あーと、それって褒められてる?」
「そう、一応ね。」
そう言って北田さんはこっちをむいて笑った。良かった。なんだかおかしなことにならなくて。
「あ、でも竹中くんに向いてそうな仕事、あると思うな。」
「ん?俺に向いてそうな仕事?」
「そう、学校の先生とか。いいんじゃないかなって思うよ。みんなのことちゃんと見てるし、それに思いやりもあるでしょう?頭もいいし。だから、先生になったら良いんじゃないかな。」
北田さんが一人で『うんうん』と頷きながら言った。
「先生かぁ。前にもそう言われたことあったよ。」
「あ、そうなの?」
「そう。なんでかなぁ。全然そんなの向いていないと思うんだけどなぁ。」
両手を頭の後ろに組んで正直な気持ちを口にする。でも、二人に言われたってことはもしかすると本当にそういう適正みたいなのがあるのかもしれないなぁ。
「それって、玉置さんに言われたの?」
北田さんは急に元気を無くしたようにさっきに比べると少し低いトーンで聞いてきた。
「玉置さん?いや、違うけど。どうして?」
どうしてここで玉置さんの名前が出てきたのかな。さっぱりわからないや。
「なんとなく、そうかなって。」
なんとなくで玉置さんの名前が出るほど、俺は玉置さんと仲がいいと思わているんだろうか。
「そっか。でも違うよ。」
「そうなんだね。あ、ごめん、言い忘れてた。遅くまで手伝ってくれてありがとうね。」
「いやいや、いいよ。それに、放送室を出たときにも言われたよ、お礼。だから大丈夫。気にしないで。」
なんだろう。北田さんって思っていたよりも面白いな。
「あれ?そうだっけ。」
「そうだよ。」
そう言ってまた二人で笑う。
「あ、あのさ。」
北田さんが急に口ごもりながら聞いてきた。
「なに?」
チラッと外の様子を覗いながら北田さんの声に耳を傾ける。外はまだ激しい雨が降っている。
「なんで、手伝ってくれたの?」
「え?なんで?・・・そうだなぁ。面白そうってのもあったし、足草じゃさ、なんかまずそうだろ?それに、女の子一人にやらせるってのもなんかさ。とは言っても戦力にはなってなかたけどさ。」
笑いながら右手で頭を掻いて北田さんに答える。
「ううん、すごく助かったし、嬉しかったよ。」
北田さんは笑顔でそう言った。なんだか俺も嬉しい。
「そう?それなら良かったけど。」
「あ、あのねっ。」
「なんだよ。」
「明日も、その、手伝ってくれたりする?」
なんでそんなことを?しかもそんなに改まって聞くようなことじゃないのに。
「いいよ。もちろん。乗りかかった船だし。ま、どこまで手伝えるかわかんないけどね。」
笑顔で返事を返す。右手で頭を掻きながら。これって、多分癖なんだよな。
「ううん、ううん。居てくれるだけで、いい。」
「は?」
「あ、いや、ほら、機械とかの使い方はわかんないだろうから、アレヤコレヤってアドバイスくれるだけで嬉しいっていうか。話ができたら嬉しいっていうか。ね?そういうことだから。」
なんだか妙に鼻息荒く説明してくるな。どうしたんだ?
「お、おう。わかったよ。」
とりあえず、圧倒されながらも返事をした。
「あ、ありがと。お願いします。」
そう言って頭を下げてくる。
「あ、こちらこそお願いします。」
俺もつられて頭を下げる。
「ぷっ」
「くっ」
二人で笑いだす。誰もいない生徒玄関に二人の笑い声が響く。
「あー笑ったねぇ。」
「ほんとにね。」
二人で並んで座り込む。
「雨、やまないね。」
「そうだね。」
今までの大笑いで賑やかになっていたのが嘘だったかのように静かになる。
「どうしようか。このまま待っててもやまないかもね。」
暗い外を見ながらそう言った。
「うん、そうだね。」
北田さんも同じ意見みたいだ。
「仕方ない。帰ろっか。傘があっても濡れるだろうけど。」
そう言って俺は立ち上がった。
「・・・うん。」
北田さんは座ったまま返事をした。俺は手を差し伸べ、彼女を立たせようとした。
「ほら。」
「あ、ありがとう。」
彼女はそう言って俺の手を取って立ち上がった。
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数日後、無事に北田さんとのビデオ編集作業は終わった。ちなみに足草は一度も顔を出さなかった。ま、役に立たない奴だから別に来なくてもいいんだけどな。北田さんとは編集中にもいろいろな話をして、俺たちは結構仲良くなった。俺はそう思っていた。
そして、七月のある日の昼休み。
「夕人、お前、最近北田さんと仲いいのな。」
自分の席でボーッとしていたところに、杉田に教室で声をかけられた。
「えぇ、そうなの?」
後ろの席から茜がツッコミを入れてくる。俺よりも先に反応するってどういうことなんだ?
「え?そうだな。宿泊研修のビデオ編集を手伝ってさ。それで色々話す機会があって仲良くなったかな。」
別に隠すこともないわけだし、普通に答えた。
「そっか。いや、俺も深い意味はなかったんだ。ただ、あれ?って思ったからさ。」
杉田は俺の机に腰を掛けながら、俺と茜に話しかける。
「そうだねぇ。夕人くんが誰と仲良くなってもいいもんねぇ。変な人じゃなければ。」
「おいおい、変な人とは仲良くならないだろう?」
茜にちょっとだけ嫌味を入れ込んで言い返す。
「まっ、そうだよな。夕人は誰とでも仲良く慣れるっていう特技があるからな。」
「あ、そうだよね。それ私も思ってたよ。」
茜が杉田の言葉に頷いている。
「俺にはそんな特技はないよ。まったく、二人は盛り過ぎなんだよ。」
俺は少し呆れながら二人に笑いかける。
「いやいや、夕人。実際お前は凄いよ?だって、環菜に小町、それから茜と実花。最後に俺。全員お前がきっかけで友だちになったんだからなぁ。しかも、なんていうの?お前をのぞいて美男美女の集まりだぞ?」
杉田が肩をすくめながら言ってくれる。
「悪ぅございましたね。俺はどうせイケてないですよ。」
杉田に言われるとなんだかちょっと悔しいが事実として受け止めるしか無いのが悲しいところだ。
「夕人くん、可哀想。」
そう言って後ろから茜が頭を撫でてくる。おい、俺のことも含めて全部肯定かよ。泣けてくるね。まったく。
「竹中〜、いるべかぁ〜。」
教室に慌ただしく入ってくる一人の男。足草だ。
「いるよ。なんか用か?」
「夕人くん、足草くんには冷たいよね。」
茜が後ろからチャチャを入れてくる。
「いいんだよ、アイツにはこのくらいでさ。」
「お、いたいた。探したべさ。」
足草は息を切らせながら俺の席までやってくる。
「どうしたんだよ、そんなに息を切らせて。」
足草の様子に杉田も驚いているみたいだ。
「あ、なんかさ、北田見てない?」
北田さん?何かあったのかな?
「見てないけど。で、なんでお前が焦ってるんだ?」
冷静に足草に聞き返す。
「いや〜、実はさ、北田に告白したんだべ、俺。」
「「「はぁ?」」」
俺に杉田、茜が揃って声を上げる。
「お前が?」
「なっちゃんに?」
「告白した?」
俺たちは驚いて同時に聞き返す。
「あぁ、そうだべ。」
「で?結果は?」
茜が興味津々に足草に結果報告を促す。茜の目、輝いてるなぁ。
「ダメだったべ。」
足草は少しばかりショックを受けたのか肩を落としている。
「そっか。まぁ仕方ない。諦めて次の恋を探そうか。」
杉田はそう言いながら足草の肩をポンポンと叩く。
「なっちゃんはねぇ。ハードル高いと思うなぁ。すっごく可愛いしね。」
茜が机に両肘を付いて顔を支えながら足草に言った。
「この際、誰でもいいべ。小暮、俺と付き合ってくれっ。」
足草伝説はここから始まるのだろうか。
「ふぇ?私?」
茜は驚いたのか変な声を上げて立ち上がる。そりゃ、驚くよな。今しがた北田さんに告白してきた男が、教室に戻ってきた途端に茜に告白してるんだからな。
さーて、茜はなんて答えるのかな?というか、なんて言って断るのかな。俺と杉田はニヤニヤしながら茜の顔と足草の顔を交互に見比べる。
「ありえないし。それに今なっちゃんに告白してきたんじゃないの?一体どういうつもりで言ってるの?わけわかんない。それに、私はちゃんと好きな人が居ますから。」
そう言って右手を胸に当てて宣言する。
「「「えぇ・・・」」」
俺たち三人以外にクラスの何人かの男子からも驚きの声が上がる。
「・・・・え?あ。いや、違うよ?これはその、断る口実で・・・だから、そのね?」
言い訳するほどに苦しくなるという現場を初めて見た。
「そっかぁ。」
足草はあんまり落ち込んでも居ないみたいだ。
「へぇ。茜に好きな人がいるなんてね。知らなかったよ。」
杉田がニヤニヤといやらしい笑みを浮かべる。
「ちょっと、杉田くんまでそんなこと言うの?」
茜が顔を真赤にして怒り出す。
「だって、茜が自分で言ったんじゃないか。な?」
そう言って俺に同意を求めてくる。
「夕人くんはそんなこと言わないよね?」
茜は俺の肩を掴み真っ赤な顔で懇願してくる。
「いや、そうだなぁ・・・好きな人くらい居てもいいと思うけど?」
「あぁ・・・夕人くんまでそんなこと言うんだ・・・」
茜はがっくりと項垂れながら椅子にペタンと腰を下ろした。
「じゃ、俺は他の女子に告白してくるべか。」
そういって足草は行ってしまった。アイツ、本当にバカなんじゃないのか?
「茜・・・」
俺は名前を呼びながら俯いている茜の肩を軽く叩く。
「なに・・・」
茜はショックで凹んでしまっているみたいだ。
「俺も茜のこと好きだよ。」
間違った。この言い方はマズイ。絶対に茜には聞こえてる。
「・・・え?」
茜はガバッと顔を上げ、さっきよりもずっと真っ赤な顔で俺を見ている。
「ん?どした?」
杉田には聞こえてなかったみたいで何が起きているのか分かっていないみたいだ。
「えっと・・・茜?落ち着いて聞いてくれるよな?」
俺はどうしたもんかと頭のなかでグルグルと考えながら茜に言った。
「うん。」
茜は固まっている。
「えっと、そのなんだ。ちょっと、ここから出よっか。」
そういって茜の手を取って立ち上がる。
「うん。」
「じゃ、そういうことだからちょっと茜と出てくるわ。」
杉田にそう言って二人でさっさと教室から出ていった。
マイベストプレイスの屋上。ここまで来てようやく一息つく。
「はぁ。なんかとんでもないことに・・・」
「夕人くん。あのね?」
茜がモジモジしながら話しかけてくる。
「あ、ごめん。さっきのことだよな・・」
俺も右手で頭を掻きながら茜の顔を見る。うっわぁ。めっちゃ可愛いな、茜。
「うん。その・・・私の事・・・好きって。」
茜が俺を真剣な眼差しで見ている。俺はなんて答えるべきなんだろう。
確かに茜は好きだと思う。
そんな風に意識したのは宿泊研修の時だ。いや、もしかしたらもっと前からそうだったのかもしれない。
半日しか無い自由行動の時のことだ。茜は楽しそうに環菜や小町、それになっちゃんと話をしていた。俺は杉田とはしゃいでいた。
そんな時だ。俺と茜以外はお土産屋に行ってしまって二人になったんだ。そして、色んな話をした。とは言っても時間的には十分くらいだったのかもしれない。とにかく、その時から茜をすごく意識するようになった。
言葉にしてしまうと、俺は茜が好きなんだって思う。
好き、なんだと思う。
口に出してから自分の気持ちに気がつくっていうこともあるんだな。
「・・・あ、実は・・・そうなんだ。」
恥ずかしさのあまり顔から火が出るとはこのことだ。
「・・・私・・・も。」
小さい声だったけど確かに聞こえた。
茜の声。
「ありがとう。でも、ごめん、なんか変なタイミングで。」
「ううん。でも、すごくびっくりした。」
改めて茜の顔を見る。すごく可愛い。頬が赤くなっている顔も可愛い。
「あ、あのさ。これからもよろしくね。」
そう言って右手を差し出す。
「うん。こちらこそ。」
茜はオズオズと手を出してきて俺の手を握り返してくれた。
「でも、みんなになんて言おうか・・・」
「そうだね。」
そう言って二人で適当な場所に腰を下ろす。
七月の気持ちいい風が屋上を吹き抜けていった。
あくまで『もし』の世界の話です。
北田さんのイベントが発生しなかった場合の一つの可能性です。
でも、宿泊研修の時の話。
これは北田さんと足草の行動に関係ないはず。
はい、夕人は少しだけ茜に引かれていたのは事実です。
ただ、好きとは実感していなかったでしょうね。もちろん、茜もです。
お互いに『優しくていい人。』止まりだったんですが、一気に火がついてこういう結果になりました。
やはり、北田さんはタイミングを逃してしまう子みたいです。




