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FESTARIA  作者: ライター・ペーター
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始まりの始まり

 知ってる?

 この世界にある不思議な出来事の数々を。


 聞いたことはある?

 この世界を壊そうとしている怪物達のことを。


 見たことはある?

 そんな化け物と戦っている人達のことを






 この世界で生きるもの。

 それらは等しく平等な存在だ。


 なぜなら、彼らには共通する概念があるからだ。


 そう。


 ≪死≫という概念が。


 その概念と彼らは切っても切ることの出来ない縁で結びついている。


 ヒトだって、ミミズだって、オケラだって、アメンボだってそうだ。


 生を享受する者にとって、死は等しく平等なのだ。


 それが世界の常識。

 常識の枠内では、起こり得る事でしか世界は構成されていない。

 彼らは常識の存在だ。



 だが――

 非常識なら――

 非常識の存在ならどうだろう。


 起こり得ないことも、起こり得るのではないか。

 例えば、そう。

 永遠の命とかもあり得るのではないか。


 しかし、こんなことを言えば、誰もが一様にしてこう思うだろう。


「そんなものある訳ない」

「そんな都合のいいものある訳ない」

 

 これが本当に都合のいいものなのかどうかについて論ずるのは、今はやめておこう。

 

 とりあえずこのような意見は常識的観点から見て、正しいといえる。

 常識な存在である人間にとって、それ以外を認識ることなど出来はしないのだから。


 

 何が言いたいのかと言えば、つまるところ存在するのだ。


 永遠に近いもの、それは非常識的観点・・・・・・から見て、二種類程この世界に存在しているのだ。


 その二種類の説明を簡単に説明しよう。


 

 


 

 かたや、生粋の化け物。


 どこから来たのか、どの様な存在なのかも全く分からない。

 

 空間を割いて世界に顕現する知的生命体。

 

 ただ貪欲に力を求め続け、地球に存在する生命エネルギーを喰らい、力を増幅させる超自然的能力の持ち主。


 それが魔物だ


 

 


 

 かたや、元人間。


 その魔物を、この世から消滅させるもの。

 

 世界の中核≪ワールド・コア≫


 その場所で、素質のある人間が力を与えられ、契約が結ばれる。

 

 契約させられた人間は、文字通り命がけの戦いを強いられる。


 世界の運命をその両肩に背負わされた者達。


 それが担い手だ。



 



 魔物と担い手。

 人間が知る由もないことだが、両者の戦いは数千年前より始まっている。

 そして、その争いは現代に至っても続いている。




 今から語る話。

 これは、そんな戦いに巻きこまれた不幸な高校生、坂本希一を中心とする戦いの記録だ。


 この話をするにあたって、ひとつお願いがある。

 彼のことを馬鹿にしながらでもいい。

 指を差して、笑ってくれても構わない。


 しかし願わくば、なるべく最後まで、辛抱強く彼のことをみていて欲しい。

 「ああ、こいつは馬鹿なんだから仕方がないんだ」と、呆れながらでもいいからみていてほしい。





 おっと、前置きはこのくらいにして、それではそろそろ始めるとしようか。


愚か者で、臆病者で、情けない。


そんなどうしようもなく人間らしい。


彼が紡いでいく物語を――






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