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未来の兵器と女子高生

未来の兵器と遭遇

作者: Kesuke

閑静な住宅街の一角にある8台ほど停められるスペースの駐車場。


不意に空間に電気が走り、球状の強力な磁場が地面に敷かれたアスファルトに多大な負荷を与えていく。

地面が削れ、クレーターができていくと磁場は拡大をやめ、その場に渦巻くように滞留すると、一瞬ぱっと光を放って磁場は掻き消えていった。


静寂を取り戻した駐車場の中、クレーターの真ん中には全裸の大男がうずくまっていた。

殺人機械として作られたものの人間に鹵獲、ある青年を助けるようリプログラムされ、未来から過去へと送り込まれた。

未来の機械軍が先んじて現代に送り込んだターミネーターを阻止し、青年を救うようプログラムされている。

彼はゆっくりと立ち上がると内臓センサーにて周囲を探ると、彼は住宅街の暗い路地の中へ消えていった




「やだなぁ・・・もうすっかり遅くなっちゃった」


市ヶ谷みちるは早足で家路へと急いでいた。

いつもは見慣れた帰り道のはずでも夜に、しかも一人となるとなかなかに心細い。


「もうちょっと早く帰ればよかったかな」


そう口に出してはみたものの家に帰っても両親が出迎えてくれるわけでもなく、家で一人住むには17歳は寂しく感じる年頃だ。

ついつい友達の家に遅くまでお邪魔してしまう。


家に帰ったら、部屋の片付けしよっと・・・。


俯きながらも路地を曲がろうとしたその時、


ドンッ!


不意に何かにぶつかり、きゃあっとバランスを崩して尻餅をつく。


「いたたた・・・すいません、大丈夫です・・・か?」


私は口をポカンと開けたまま固まってしまった


そこには、2メートルはありそうな全裸の大男が私を見下ろしていた。

無表情で私の顔を凝視したまま動かない。


日本人には不釣り合いな筋肉と背丈は昔テレビで見たハリウッドスターのようだ。

っていうか、外人だ、日本人じゃない、 しかも全裸。

ってことは、露出狂・・・?


そこまで考えてようやく今の状況が飲み込めてきた。

危険なんてレベルじゃない、命の危機だ。

ドクン、ドクンと鼓動が早鐘のように鳴っている

立ち上がりたくても腰は抜けて立てない、何か叫ばなければ、と焦ってはいても体はいう事を聞いてくれない。


何秒、あるいは何分経ったのか分からないけれどようやく震える咽喉から言葉が出てくる


「ハ、、ハロー?」

引き攣った笑顔で私は何を挨拶してるんだろう。

男は何も答えない


「ろ・・・露出狂・・・さん?」


「私はある目的の為に派遣された」

「裸では怪しまれる。服が必要だ」

「体型測定の結果、誤差の範囲内でお前の服は私の体型にマッチしている」

「服を私にくれないか」


「・・・え?」


「服を脱げと言っているんだ。でなければ、奪うことになる」

「えっと・・・本気で着る気・・・?」

「一般市民には危害を加えるなとプログラムされている、だが脱がなければ怪我をしない範囲で脱がせることになる」


は、話が全く噛み合わない・・・。


一度深呼吸してから覚悟を決めて答えた

「私の制服は渡せないけど」

言葉と同時に男の手がゆっくり伸びてきたのであわてて言葉を紡いだ

「服が必要なだけなら・・・そこに隠れてて、服持ってくるからっ!」

男の右後ろの家を指差す。

「そこ、もう3年以上誰も住んでないから服持ってくるまで待ってて」

「了解した」


家に向かって男は歩き出し始めた。


「なんとか、無事に切り抜けられた・・・かな」

よろよろと立ち上がりながら呟く

このまま逃げてしまった方がいいのは確かで、しかもこんな怖い目にあったというのに不思議なことにあの男が嘘をついているようには見えなかった。


「服、やっぱり持っていってあげた方がいいのかな」

カバンを拾い直しそうつぶやいた瞬間


バギッ!


閑静な住宅街に似合わない破壊音がいきなり響いた。

反射的に空き家の方を見る。


全裸の外人が鍵がかかっているはずのドアを片手でぶち破りそのまま中へ消えていくところだった。


みちるは自宅へと全力で駆け出していた











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― 新着の感想 ―
[一言] 主人公は通報するべきですね。戦闘になるでしょうが(笑)軽い感じで笑えました。
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