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微動
同性の友人を身体的に欲することをすぐにセクマイ呼ばわりされてしまう世の中だけど、そんなに定義がハッキリした感情が存在するわけがない。すべては私自身がどう思うかである。私は私が壊れるような定義は作らない。私は手に入らないものに執着しない。だから、もちろん、この情熱に名前をつける気もない。名前をつける権利も私にはない。
惚れた女のために美しくなろうとすれば、気に召されなかった時のプライドの砕ける音が響いてしまう。鼓膜と心臓が破かれるぐらいなら、このまま燃え尽きるまで片思いという単語に焼かれていたほうがマシだ。
いっときの迷いが積み重なれば、恋の初期値は積分定数へと生まれ変わってしまう。後戻りできないと思ったときにはもう遅い。
私を苦しめ続けているものが、欲しい女が手に入らないことによる渇きなのか、それとも己の価値への疑念なのか、その答えが出る頃には、とっくに諦めているのだろうか。




