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願具の存在の仮定と考察

ゴールド王国の青年騎士ダップはどんな願いも叶えるアイテム、《願具》の研究をしてる魔法学会の学長とその補佐をしてる王宮魔法士シャリスの話を聞き、彼女と一緒に世界に散らばる願具探しの旅に出る事を決意、故郷の村から首都の駅に向かいそこから汽車で出発するのだった。

この世界の汽車はどちらかと言うと現実世界のバスに近い。線路は無く、直接地面を列車が決まった順路で進んでいく。汽車の燃料は完全に燃焼される木材が使われており、出す煙も水蒸気だけでクリーンな仕様となっている。


だが、ファンタジーの世界では人間を越える凶悪な魔物も存在する為、そこまで交通の便は発展してない。その護衛や維持にも大金が掛かるのもあり、ゴールド王国では首都とアダブール間の往復運行だけだ。


ガッシュン!ガッシュン!ポォオオーーーッ!

ゴゴゴゴッ!ガタガタガタ!


路線がどんなに整備されてるからといって、お世辞にも乗り心地は良いとは言えない。それでも徒歩や馬車に比べて数段に早い。便利な分、乗車料金もなかなかの金額だ。


ーーーーーーーーーー


ダップ『早いな~もうトトラ山(王国を囲む山脈)も見えないぜ。


汽車の性能に改めて感心する彼のお腹が、ぐぅうう~と大きな音を鳴らす


シャリス『フフッ、そろそろ小母様から頂いたお弁当でお昼にしましょ、

ダップ『いやー待ってました!そうしましょそうしましょ♪


貰ったバスケットを向かい合う客席の小さなテーブルに広げる。中には美味しそうなサンドイッチ、アップルパイ、チーズ、干し肉が入っている。シャリスはバックから水筒を出しコーヒーを注いだ。


楽しく食事をしてると急にダップが質問をしてきた。


ダップ『今回の旅ってそんな命を張るような事なのか?お前は覚悟してたみたいだけど…何か根拠があるのか?


彼女は少し考えてから『…ちょっと待ってね』と、カバンから小さな小瓶を取り出し窓際に置く。そして{コエマ・キブロ}と、小さく呪文を唱えた。


キュイイイーン

一瞬だけその場が緑光に包まれ元に戻る


シャリス『これで私達の会話はどんな事を喋っても、他の人には日常会話のように聞こえるわ。仮に隣に居ても本当に言ってる事はわからない。

ダップ『へ~地味にすげなー

シャリス『大げさに話せる内容じゃないからね、これぐらいの用意は当り前よ。じゃあ、もう少し詳しく話そうと思うけど、どこから話そうか…そうね、ダップは「多元宇宙」って言葉知ってる?よく聞くのは「異次元」という言葉ね。

ダップ『異次元はよく聞くな、意味はよくわからんけど…たげん宇宙?は全然だな。それが関係あるのか?

シャリス『うん。多元宇宙、並行世界、異次元、そんな風に言われてるのはこことは違う可能性の世界の事。それが可能な限り無数に存在してるのではないかと言われてるの。

ダップ『は、はぁ~?


よくわからないという彼の顔を見て、少し笑うと話を続ける


シャリス『たとえば、AとBの答えがあって、私たちがAを選んだらBを選んだ他の世界が存在するのではないのかって話よ。

ダップ『うんうん、俺たちのこの世界とは違う世界がもう一つあるんだな?多分?;

シャリス『うーうん、そうじゃなくて、そんな選択なんて無数に出来るわけだからそれと同じぐらい他の世界が存在してるって事よ。

ダップ『え?あ、じゃーAとかBとかだけじゃなくてCとかDとかいっぱいあるって事?いや、選択の可能性だけならもっとか?…いやいやいや、そんな沢山の世界なんて無理あるんじゃないか?

シャリス『うん、私もそう思う。宇宙は無限とは思えないし、それが本当ならすぐに容量オーバーで世界が生まれた瞬間にそのものが消えてしまう。

ダップ『じゃあ、その話はウソって事か?

シャリス『違うわ、世界の安定が丁度よくなるように管理されてるのではないかと、私達は魔法学会では考えられてるのよ。

ダップ『…?

シャリス『そしてどんな風に管理されてるのか研究されて出た答えが、世界の法則から外れたおかしな存在、《願具》の存在よ。

ダップ『魔法だって、俺たちから見たら十分不思議な存在だぜ?それぐらいあるんじゃないか?

シャリス『いいえ、私たちが使ってる魔法もちゃんと妖精や自然、悪魔や神の力も入れて計算されて出力されてる。この汽車が動く原理とさほど変わらない。でも願具は違う。デタラメなのよ。

ダップ『デタラメ?

シャリス『そ、デタラメ。

ダップ『うーーーむ。

シャリス『魔法学も各分野に枝分かれしてて、その一つに「空間魔法学」という空間移動などを扱うものがあって、そこでは今も不可解な異次元についても研究されている。それで分かったのは私たちの世界の外には1万近い似た世界があって、そこには願具と同じような存在も発見されたの。

ダップ『1万?凄い数字だな、マジかよ;

シャリス『それで今まで空論だった「願いを叶えるアイテム」がこの世界にもあるのではないかと、研究が進み魔法器具の「真現の眼」が発見され、同じく願具の存在も確認出来たの。

ダップ『それで良かったんじゃないのか?いいじゃんどんな願いも叶って、壊す理由にはならないだろ?

シャリス『違う。貴方以前言ったわよね、願いが叶うなら人の為に使うって

ダップ『そうだな。

シャリス『私たち以外の世界の調査報告では、その願いを掛けたものはいない。【皆が平和な世界】は存在しないのよ、つまり私利私欲でしか使われてない。すると最終的にどうなると思う?


ダップはわからないと首を振る


シャリス『最後は争ってその世界は消滅するのよ。


ーーーーーーーーーー


ガコン、ゴゴゴゴ…ザァーーーー…!!


大きなタンクから機関車が給水を受けている。夕方遅く、最初の列車給油所に到着した


ダップ『なるほどね。


その研究結果を聞いた王様は願具を使う選択肢をやめて破壊を選んだ。勿論研究員の魔法士の中には反対する者もいて、任務には学長にも信頼されていたシャリスが選ばれたって訳か。確かに命も狙われるかもしれねーな


二人は給油所のベンチで、出店で買った焼き鳥とジュースでひと時の休憩を楽しむ


ダップ『おお、これ当たりだ!めっちゃ美味い!

シャリス『アダブールの鳥肉使ってるて小父さん言ってたわ、ブツブ鳥だって。

ダップ『あーそれだよ、それ!あと、このジュースも最高だな!何の果実だろう?

シャリス『あ、ダップ見て見て、あっちに大きな建物の骨組みが建てられてる、ここも駅になるのかしら?そしたら便利よね。


辺りはもうすっかり暗くなり、明かりは給油所の頼りないランプと松明だけになった


車掌《後1時間で出発します。お客様には乗り遅れないようお願いします~


遠くからアナウンスが聞こえる


シャリス『…不思議よね~この沢山の星が見える世界が幾つもあるなんて。


夜空を見上げ呟いた


ダップ『さっき、自分で言ったんだろ?

シャリス『そうね、それでも不思議だと思ったの、アハハッ

ダップ『んだな、しかし話を聞いても大した度胸だよお前は。

シャリス『そうかな?でも大切な人を守りたいのは誰にでもあるでしょ


まるで散歩に行くように簡単に言う。でもその覚悟は本物だ


ギリ…

護衛の傭兵は鉄の義手となった手を固く握りしめる


ダップ(次はヘマはやらないぜ、シャリスの父ちゃん母ちゃん俺に任せてくれ。


~願い神の消滅・第4話完~

やっと、タイトルらしいお話が書けました。で、最近気がついたのですが《新しいエピソード追加》で連載投稿をしたほうがいいのでしょうか?ある程度作品が出たら、「~巻」みたく一つにまとめて再度公開しようと考えてます。このサイト本当素人だから許してね?(※この作品はフィクションです)

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