第2話 魔法使った
あれから15年が経った。
僕は15歳になったということだ。普通は中学校に通っているところだが、この世界には義務教育というものがない。
ただ学園はあるらしい。異世界の学園。何を学ぶかなど分かり切っている。
そう、魔法である。正確には剣術と格闘術も学ぶ、、らしい。
僕が魔法を使えるかだが、、答えはYESだ。
村に来てからひと月でこの世界の言葉を理解した。そしてもう一月後には歩けるようになったため、家にある魔法の本を手にした。
それで魔法を学んだが、5歳になって外を一人でぶらつくようになるまで実践は行っていなかった。
5歳になってしばらくして、僕は待ちに待った魔法を使うため森に入った。
さあ、魔法を使ってみるか
僕の読んだ本には基本4属性魔法が書かれていた。
まずは”熱魔法”だ。これは火なんかを使うやつだな。
魔法は詠唱で発動するらしいが、結局はイメージの世界。詠唱でつかんだ感覚を利用して、無詠唱で発動しないと使い物にならないらしい。
この1級魔法のファイアロードというやつをやってみようか
まずは詠唱だな
本に書かれた文字の羅列を読んで、、待てよ
僕言葉は理解し、喋れるが、読めないではないか
すぐに家に戻って、読みを勉強した。
ふぅ、結構かかったな
40分後、僕は森に戻る。
さぁ、今度こそやるか
僕は詠唱を読み始めた。
「根源なる赫よ その猛き炎よ 我を導け ファイアロード」
すると、一瞬にして目の前が炎に包まれた。
これ手とかかざさなくていいのか、、少しやってみたかったが
そうこう思っているうちに、それが発射され、直線状に伸びていった。
ドゴーーン
その爆発音と同時に森林が燃えている。
これまずいやつか
このままだと山火事確定だな
とりあえずこの”自然魔法”でどうにかすることにする。これは水をはじめ大地、雷などを操るやつだ。
さっきは1級だったから特級でならいけるか
ページを1枚めくる。
「根源なる蒼よ 流麗なる流れよ 我に恵みを アクシメネシア」
大量の水が光線のように打ち出されていく。
爆発音が響き渡っている
これはあれだな ハイドロポンプのやばい版だな
火が消えたのはいいが、、
燃えていた木々は薙倒れ、粉々になり、地面はきれいにえぐられていた。
しばらく楽しんで、僕は帰ることにした。
「残りの2属性の魔法も問題なさそうだな」
残り2属性とは、”冷却魔法””現象魔法”のことだ。
前者は一言でいえば冷やせることだ。水魔法とも相性がいいし、空気中の水分を冷やして氷にもできる。
後者は現象をおこせるものだ。回復、風、光、重力などだ。影なんかも入るらしい。
中には神聖魔法というものもあるらしい。
これを使える者は非常に稀である。
まぁ僕は使えなかったわけだが
驚いた 僕にできないことがあるなんてな
この世界で僕は天才ではないかもしれない、、
ということはないようで、現にこの本に載っている最高のランクの魔法を使えたわけだ。
特級はなかなか使えるものではないらしい。
ちなみに魔法のランクには上から、
神 紫 赤 青 特 1 2 3 と続く。
上位魔法の詠唱さえ知れればな
目的も達成したことだし、そろそろ夕飯だ
戻るとしよう