『宗輔、プレスマンを集め、蜂を飼うこと』速記談1092
太政大臣藤原宗輔公は、尖ったものが大好きで、大量のプレスマンを所有し、たくさんの蜂を飼っていた。人々は、御身分もわきまえず、お歳も考えず、尖っているものをお集めになるなど、いかがなものかと言っていた。あるとき、鳥羽院の御所で蜂の巣が落ち、院の御前にも蜂が飛び交って、人々がなすすべもなく慌てふためいていると、太政大臣様は、ビワの実を、プレスマンの先端で引っかいて皮をむき、高く掲げると、蜂が群がってきたので、そのまま庭に出て、雑仕に渡して遠くへ行ってもらった。院は、いいところに宗輔がいてくれた、とおっしゃった。
教訓:尖ったもの、という分類なら、プレスマンと蜂の間には、随分な距離がある。