適応-β
検査は最大で1ヶ月かかるんだって。
それでもしかしたらここ、宇宙港?って場所で1ヶ月過ごすんだって。
「さ、市民登録のために窓口に行くぞ」
ナギサに連れられるまま、人がたくさんいるところに。
「⋯となると、もう元の星に帰らない永住を⋯」
「⋯永続的な市民権を⋯」
「⋯教育レベル⋯倫理観⋯」
「⋯穏やかで⋯片方は前世が⋯」
「前世!?⋯ああなるほど⋯」
受付っぽい人とナギサがずっと喋ってる。
受付っぽい人が奥にいなくなって、しばらくしたらまた帰ってきた。
なにかをナギサに渡して、頭を下げた。
「市民章だ、これがあれば市民クリアランスの権利が使える」
「よくわかんないけど、とりあえず生きていけるってこと?」
「そう、これで口座を作ったり、職についたりできる。
また適応支援で言語学習や就労支援がある。
言語学習は対面と遠隔がある。
それを修了すれば報奨金がもらえるから、やっておいてくれ」
「魔法が使えないと、言葉も学び直しなんだね⋯」
「今はステラの翻訳に頼ってる状態だ、自分の口で喋れるのが理想」
*わたしもゲンゴガクシュウしたい、ホンヤクセイドをあげられるかも*
<ナギサさんの記憶以上に情報はあるでしょうか>
「次は連絡端末だ」
連れてかれるまま、
「一番安いプランの⋯」
「えぇ〜こんなサービスが」
「要りません、接続と連絡ができれば十分です」
「はいこれ、私との連絡がこれで取れる」
「えっと、どうすれば⋯」
「AIアシスタントが丁寧に教えてくれる」
試しにでんげんぼたん?を押すと、
「こんにちは!
ワタシがこのホーンを案内します!」
と誰かが喋ってるみたいに。
ーーーー
大体わかった、これでナギサといつでも連絡できるんだって。
便利だなぁ、魔法でも連絡は時間かかるのに。
「居住区画で過ごすのが一番だろう、一番引力が安定しているし、地上と一緒の感覚で暮らせる」
「そういえば、どこで寝泊まりすればいいの?」
「適当な宿に泊まろう、事故原因次第では宿泊費が補償されるし、そこそこ以上の宿を取ろう」
その、きょじゅうくかくって場所に行くと、これまた人が多いんだけど、さっきよりも時間がゆっくりっていうか、急いでる感じがない気がした。
さっきまではみんな小走りだったし、ずっと何かの大声が聞こえてたけど、こっちでは人が歩いてるし、声も小さめ。
「3名と2台、最大一か月予定だ」
「さいですか、そうなると504号室が丁度いいでしょう。定員6名ですので余裕があります」
「1週間毎に支払う、食事は⋯朝だけ頼む」
部屋はすっごく広い!
6人?でいっぱいらしいけど、この部屋の広さ、床で寝れば12人は寝れるよ!
「ベッドも寝心地がいいなぁ⋯」
モルニヤさんはやい、わたしもベッドに飛び込んでみると、ふわっふわ。
「柔らかすぎて寝心地が悪く感じたら、枕右のダイヤルを回すと硬さを調整できる」
どんな技術よ。
ベッドに寝転がり、さっきナギサにもらったしみんしょうってやつを見る。
なんて書いてあるのかわかんないけど、名前が書いてあるらしい。
じゃあ、この文字の読み方は私の名前の「マイラ・ルベライト」になってるのかな。
全然文字数合ってないけど。
ふと横をみると、ナギサはずっと何かしてる。
ここに来てから、全然休んでる気配ない。
⋯にしても、相変わらず綺麗な横顔だな〜。
女の子でもおかしくないし、男の子でもおかしくない、でもあれで大人なんだもんな〜。
急にナギサがこっちを向いて喋った。
「食事に丁度いい時間だ、商業区画に向かうぞ」
「お腹減った!新鮮なもの食べたい!」
「新鮮さを感じるものならあるかもな」




