平和な街-α
ヘトブはいつも通りだった。
ついこの前まで戦争していたとは思えないほど。
私のいた国でも、戦争直後は特有の雰囲気を漂わせていたが、この街の切替速度は異常だ。
「久しぶりです、ナギサ様」
イルダがこの間に世界に起きたことそ説明した。
世界樹の復活と同時期に人も魔物も無差別に殺す怪物が現れている。
レサンのあちこちで領主反乱が起きて王室が麻痺している。
アガラシは国王が崩御して混乱の最中ナアドと衝突が起きてる。
アソランは怪物によって被害を被り、潜伏していた教会がここぞとばかりの姿を現して信仰を求めている。
「はっきり言って世界は混沌です。
強固な基盤を持たない国家はどんどん滅んでいくでしょう」
「ここは平気なのか?」
「向こう5年は、それ以上になれば分かりませんね。
ナギサ様の心配には及びません、私たちが危機に陥ろうと栄えようと、あなたとはほとんど関係がないのですから」
「まあそうだが、心配ではある」
「大丈夫です、次の計画が成功すれば50年戦えますから」
「失敗すれば?」
「5年のまま、ノーリスクってわけです」
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図書館を訪れる、世界樹に関することが何かないかと。
「かつて世界には、信仰するものを異端や悪魔から守る存在がいた。
信仰するだけで守ってもらえたため、兵は減っていった。
世界樹が消えて一変した、人は自分の力で自分を守る必要ができる。
そして魔法が見つかる⋯」
そして今は、その歴史を逆行していると言える。
ひどい話だが、魔法使い全員を異端としている場合もある、そうなるとほとんどの人間が大小差はあれど魔法を使っている以上、ほぼ全ての人が標的になってしまうだろう。
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「もうすぐご出発でしょう、見送りぐらいはしたいです」
「これ以上この星でやり残したこともない、エヴァとステラ、そしてマイラとモルニヤの準備が整ったら出発するつもりだ」




