予想外の客人‐δ
このエピソードでは、
ナギサの言語
マイラの言語
の二つの言語がでてきます。
書き分けるため、このエピソードのみナギサの言語を『』表記、マイラの言語を「」表記にします。
このエピソード以外では、
「」は声に出された言葉、
『』は精神遠隔感応魔法などの念じる言葉、
を表していることをご注意ください。
信じられない…
転生前の世界の人物と遭遇するだなんて…
バイザーのせいで顔は見えないが、若い人であることだけは声と体型から予想がつく。
まあ彼がSS人じゃないなら全く意味はないが。
『いきなりですが、私の自己紹介をしてもよろしいでしょうか』
『お願いする。私からしたら君が何者かわからず困惑しているので』
『私はこのザハベルの元市長、ナアド国の事実上の内務大臣を勤めていたモルニア・マギオンです。転生前はアマノガワ連邦国軍の第3陸戦歩兵師団に所属しており、銀河王国軍との国境紛争にて戦死し、この星で生まれ変わりました。
つぎはあなたの番です』
『私は霧崎ナギサ、ただの探検家だ。
宇宙服もブラスターも、軍から払い下げられた物をそのまま使用している。ブラスターの軍旗に見える部分はよく見ると違う模様になっていて、正式なものではない。ただの私の趣味だ。
一応マイラ、その精神魔法の使い手にも自己紹介し合ってくれ』
『わかりました』
マイラという精神魔術師に向かい直して自己紹介。
「では、次はあなたと自己紹介し合うことになりました」
「じゃあ私から!私はアガラシ王国で一番の精神魔法の使い手で、国王陛下にナギサさんを王国に連れて行く任を任せられた魔術師、マイラ・ルベライトだ!」
「私はこの街の元市長のモルニア・マギオンです。
キリサキさんと同じところに昔いたみたいだったので、ちょっとお話したくていま時間をいただいています」
『モルニア、単刀直入に聞く、なにが目的だ?』
『いえ、そんな重要なことじゃありません。ただ、懐かしいと思いまして…』
『それと、別に敬語でなくてもいいだろう?私は軍人じゃないんだから普通に接してくれたほうが気が楽なんだ』
『そうなのか?じゃあ普通に喋らせてもらうぞ』
『切り替え早っ!』