表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/55

参十七話 玄花:ヒョンファ


 おにぎりのし入れは、目覚めざめたばかりの兵士たちに喜ばれたらしい。


 それから、申請していた巡回用じゅんかいようの兵士について、本格的に検討してくれるらしい。


 どんな兵士たちがいいのか聞かれて、「風と植物の魔法眷属を持つ者」と言った。


 それではちょっと、言われる中、「更にバリア魔法が使えたら嬉しい」と要望ようぼう


 これは三人兵と話をして思いついたもの。


 すでに成功している。



 風魔法で、音声を耳元に飛ばす。


 そして風にぜて消す。


 

 魔女ネヴァンがいるハゲドク山には障気しょうきがよどんでいる。


 隣国りんごくとの境目さかいめにあるなかなか大きな山で、森には毒カラスがいる。


 毒素どくそを持った植物くらいしかない。


 なのでハゲドク山をえて隣国に出入りするには、飛行船ひこうせん必要ひつよう


 正直、古代兵器こだいへいきにつぎ込んでいる軍事費ぐんじひ


 ただ友人になったフェルナルド・ゴッテスに相談してみた。



「飛行船を、してもらえませんか?」


「ああ、何に使うの?」


「本当に和平わへいのために来たの?」


「そうだよ。だって古代兵器がなんなのか知ってるから」


「なに?」


「その話はまことしやかだから、なぜ飛行船を使いたいのか言ってくれないか?」


「ヒョンファ」


玄花ひょんふぁ解毒げどくの花として有名だが・・・」


「隣国では、ヒョンファの栽培さいばいをしていたりしますか?」


「いや、特にしていない」


「植物系魔法使いは?」


「いるんだが、何が言いたいんだ?」


文献ぶんけんを読んだら、たねから一気いっきに花を咲かせる方法を見つけたんです」


「ほう・・・ほうほう、ぜひくわしくきたいね!」


「〈サカス・サカセル〉の植物魔法」


さっしたよ。うちの国にも天啓があったがこのことか。協力きょうりょくするよ」


 ――

 ――――・・・


 こうして、真っ白な巨大飛行船「ビゲン号」の中で、隣国の兵士たちの植物魔法の練習発動れんしゅうはつどうがはじまった。


 のぞめば他の魔法も使えるようになるらしく、そして文献通ぶんけんどおりに練習するに能力が芽生めばえた、と報告ほうこくがあった。


 ハゲドク山の、毒素をく。


 それが私が提案ていあんしたもので、フェルナルドは賛同さんどうしてくれた。


 ヒョンファを咲かせて、もろこしフィルムカップに土と一緒にいれておく。


 種を採取さいしゅして、保存ほぞんしておく。


 それをかえして、なるべくなえたねを作ってもらった。 


 ・・・これで、どうにかなるかもしれない。


 魔女ネヴァンのつよみは、ハゲドク山の障気。


 だとしたらみんなが困っているその毒気を抜く活動を地道じみちにするしなかない。


 

 ――白幕童子はくまくどうじは、黒幕くろまく反対はんたいいのち



 白幕童子がサクラ君の髪の毛をほっしたのは、翡翠髪が毒に強い性質せいしつを持ってること。


 個人差こじんさがあって、全部の毒になのかどうかはまだ分からないらしい。


 髪の毛の成分せいぶんを調べて、目薬めぐすりを作っていることを知った。


 ハゲドク山の障気は、まず目にダメージが強いらしい。


 魔女ネヴァンは今のところ、その山のどこかで毒を吐きながらねむっている。


 魔女の味方みかたをしているとうわさされる毒カラスは、障気にやられたところ目をねらう。


 兵士たちにときの声を幻聴げんちょうさせ、混乱こんらんさせる。



 ・・・じゃあ、ヒョンファでなるべく解毒。


 そして障気用の目薬の開発。


 バリア魔法で、物質攻撃ぶっしつこうげき魔法攻撃まほうこうげき対応たいおうする練習。


 風魔法で、味方だけに届くように通信つうしんの練習。


 その兵士たちと一緒に、魔女が目覚める前に巡回しておきたいもう


 パルゼン村にいた頃の手紙のやりとりで解決の心当こころあたりがある。


 

 その提案が採用さいようされて、国があたえてくれた兵士は二千人。


 その二千人の兵士たちのひとくくりを、「ルシーナ」と命名めいめい


 意味いみは、「木漏こも」。


 どうも古いなまりらしいけど、王様が直々に名付けてくれたので兵士たちの士気しきすごい。



 二千人を前に、姫として挨拶あいさつすることになった。


「私はアメ。一緒に、同じ時代を生きましょう!以上いじょうですっ」


 とっても短い挨拶だったけど、ルシーナたちの歓声かんせいがった。



 黒い軍服ぐんぷくの兵士たちの中に、翡翠髪を見つける。


 優等生ゆうとうせいとしてこのあつまりにの最前列さいぜんれつ


 隣にはラク・フレイアもいて、どうもルシーナに志願しがんしたらしい。


 そして・・・ラックが大好きな三人兵も、料理係りょうりがかり兼任けんにんして参加さんかしてくれるらしい。



 ――まずは、王宮の庭をもっと見て回らないと。



 そう思って植物園のほうにおもむいて、勉強をこころみる。


 案内役あんないやく女子じょしで、名前はジルバ。


 顔もしゃべり方も可愛い。


 すぐに意気投合いきとうごうして、話はり上がった。  

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ