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二十五話 縦の糸と横の糸


 なんてこった・・・ビックリ。


 メロリンコルン業者から手紙で相談があって、久しぶりに郵便鳥ゆうびんちょうさんと握手あくしゅ


 サンプルが同封されていて、それは種。


 手紙の内容は、【青いメロリンコルンが発見された】と言うもの。


【すでに食用として開発中、効能は謎多なぞおおし、った種同封、一報いっぽう】とあった。


「青いメロリンコルン・・・?」


 種の匂いはピンクに比べて弱いけど、さわやかな良い香り。


 

「美味しいのんけ?」とサクラ君。


「それは開発中だって言ってるし・・・染め物とかが無難ぶなんなのかな?」


 と、言うわけで・・・


 村のひと大喜びで青いメロリンコルン、糸から染めることに決定。


 それと、ウコンを発見。



 ウコンはカレー粉とかが黄色をおびている理由。


 殺菌効果とかが期待できて、染め物にはいいかも。



 それを言うと、村のひとたちが「実は・・・」と切り出した。


「姫さんのために服を作ってみたいんだ。糸から。時間かかる」


「嬉しい!」


 

 ウコンがあるってことは、って想って隣町に行ったら、カレー粉ゲット。


 他の食材を買って、三人兵と六人兵に手伝ってもらってカレー作り。



「姫さん、服かなんか、絹糸きぬいとで作るらしいで。失敗はできないって村人、気負きおってる」


「絹糸・・・!?」


「アメちゃん、君は『お姫様』」



「ああ、そうだった・・・!!そう言えばカレーに何肉を使うのが主流ですか?」


「「方々で、違う・・・」」



「うーん・・・なんか突き詰めたらいけない感じがする」


「「うんうん」」



「どうしよう・・・これは何肉?」


「牛肉ですよ」



「・・・こ、怖いっ」


「「ん?」」



「どうしようっ?なんでっ?怖いっ」


 三人兵が「当たり前じゃ」と言った。


「・・・へ?」


「姫って言う体質は、肉をさばいたらいけないんじゃ」


「・・・そうなんですか?」



 その場にいた全員が小さく何度もうなずいた。



「うらんだり、うとまれたり、とか・・・」


 その場にいた、全員が大きくかぶりを振った。


 三人兵が言う。


「属性には適性があるんや。この世界の決まりや」



「そうなんですか?」


「「そうなんだよ」」



 カレー作りの指示をしないといけないと思っていたのに、皆、手際てぎわがいい。


 料理ができる軍人は、たいがいカレーをならうらしい。


 その件で、カレーに入れる肉はその時手に入るもので納得か感謝する決まりらしい。



 本場ほんばとか、本格的ほんかくてき、って言うのかな?


 軍人さんが作ったカレー。


 なんか前世の記憶的に、海兵の金曜日とかがふんわり印象的だけど。


 海兵は時間の感覚を失わないように金曜日にカレーを食べる。


 その話をしたら、兵士たちが声をあげて吹くように笑った。



「日焼け役の話、思い出した」


「俺も」


「うんうん」



「なに?」


「「ううん」」



 あとでラク神父に聞いたら、海兵に日焼け役がいる話が昔に流行ったらしい。


 日焼けで時間を計ってる、みたいなの。


 なんだろ?って思ってたら、テキトーに話したのがうわさになったらしい。


 五十年くらい前に・・・ラク神父の発言で。



 それで皆、笑っていたのね。



 そう言えば、大鍋で作ったカレーは大好評。


 

 それからハタゴが村に来て、染められた絹糸の黄色と水色を使うことにしたらしい。


「聖女様の髪色と目の色に合わせて、な」


 と、老婆が言った。


「時間はかかるが、いいものを作ると決めました」



 村の皆がいてくれるから、私まだ生きてます。


 これは誰の意図いとなんだろう?


 やっぱり神様?


 だとしたら、糸をつむぐような運命か命運めいうんに巻き込まれてるのね。



 魔女ネヴァンの悪さの理由は、総じて『なんとなく』らしい。


 何に適性しているのか、について聞いてみた。


 兵士たち全員が、「悪性は取り除く、それが決まりだ」と口をそろえた。


 悪性は、自分で選んだ非道ひどうのことらしい。



 つまり、いつまでもふざけていたい、ってわがまましてるってこと?


 ふざけが、火事とかで村を焼くレベル??


 なんとなく、で??


 許さないし、許されない。


 それでサクラ君の里が、なくなったから。


 世界はそんな風につながってるの、なんとなく気づいてた。


 

 いじめは社会の縮図しゅくずじゃない。


 それを学校の作文に書いて、綺麗ぶるなと言われた前世に嫌悪けんおしてしまう。


 

 ネヴァンはいじめを「美しい」と思っているらしい。


 頭が、おかしいのだと私は思う。


 当時のレイン姫がネヴァンに「私はあなたより美しい」と言ったのは、おごりたかぶりだけじゃない気がする。

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