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八八艦隊1934 第三章・F.R.S plus  作者: 扶桑かつみ
BudDream

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Case_00_01-E1 ゼー・レーヴェ・ツヴァイ

 1950年6月7日、ドイツ国防軍と親衛隊は轡を並べドーバーの白い壁を越え、英本土へとその足跡を記した。

 

 ロイヤル・エア・フォースを活動停止に追いやり、決死の覚悟で迎撃に現れたグランド・フリートも圧倒的な空軍力により阻止した上での上陸だった。

 

 制空権なき戦いは、英本国軍にかつてない試練を与え、自慢の新鋭重戦車も空からの攻撃には為す術が無く、ただ空しく祖国の大地に屍を晒すだけとなった。

 

 そしてその三ヶ月後には、スコットランドの要衝グラスコーにまで後退していた英本国政府は降伏に同意、ここにあしかけ10年以上にも及んだ英独の戦いは決着の時を迎えた。

 


 だが、ドイツは英国を追いつめすぎた。

 

 それまでの英国政府そのものはカナダへと亡命しており、しかも王室から軍、官僚組織の中核、科学者、文化人など英国の根幹をなしていると言える人々も政府・軍と共にカナダやオーストラリアなど英連邦各地に落ち延びており、英連邦政府と変名したその政府は、ドイツとの戦いはまだ終わっていない、本土を奪還するまで戦い続けるだろうと宣言し、その為のありとあらゆる手段を講じ始めていた。

 

 恐らくは、正義の味方をするのが大好きなアメリカや日本との同盟が近日中に締結され、二つの海洋帝国はすぐにもドイツに宣戦布告してくるだろう。

 

 現にペルシャ湾やインド洋東部での彼らの圧力は強まる一方で、アメリカ艦隊に至っては、英国からアメリカに向かう自国の船団(もちろん英国からの脱出者と物資を満載している)に自らの艦隊を護衛に付ける、実質的に戦争をしていると同じ行動にすら出ていた。

 

 帝国はいったいどこで進路を誤ったのだろうか?

 やはり、英国との戦争そのものが間違いだったのだろうか?

 いや、今はそのような過去を振り返るべきではない。

 そう、今は恐るべき海洋帝国連合との戦いを、いかに乗り切るかを考えるべきだろう。

 

 何しろ日米合計の生産力は、世界の半分を凌駕するのだから・・・。

 



BAD END 1


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