表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/27

10.闇の王子と光の姫


 昔々のお話です。


 とある国の王様とお妃様の間に、王子様が産まれました。


 王子様はすくすくと育ちましたが、一つだけ問題がありました。


 それは、何にも興味が持てないことでした。


 不憫に思った王様は、王子様に沢山のものを学ばせます。


 けれど、勉学も剣術も馬術も、すぐに上達してしまいます。


 王子様は悩みました。


 沢山の愛情を注いでくれる王様やお妃様のことも、ガラスを一枚隔てたように感じて、実感がわかないのです。


 自分は何処かおかしいのではないだろうか?


 段々と表情が無くなっていく王子様を見かねた王様は、旅に出ることをすすめます。


 広い世界を見てきなさい、と。


 そうして、王子様は旅に出ました。


 道中、魔獣に襲われた村を救ったり、癒しの薬草を見つけたり、ドラゴン同士の喧嘩の仲裁をしたりと、沢山の事がありました。


 けれど、王子様の心はちっとも晴れません。


 やはり、何にも興味が持てないのです。


 絶望し、疲れてしまった王子様は、安らぎの森へ向かうことにしました。


 安らぎの森へ向かう途中、もうすこしで山の頂上に辿り着くという時。


 朝日とともに、頂上にキラキラとしたものが見えました。


 もっとよく見たい。


 初めての衝動に駆られ、王子様は山をかけ登ります。


 そこにいたのは、キラキラと光る髪をした女の子でした。


 突然近くに来た王子様にビックリして、朝日のような暖かいオレンジの瞳を、まん丸にしています。


 けれど、ニカッと笑うと、王子様に沢山の質問をしました。


 沢山のお話を聞きたがる女の子に、王子様は一つずつお話をしていきました。


 すると不思議なことに、今まで体験していた出来事が、実感を持ち始めたのです。


 王子様は言いました。


【僕と一緒に来てくれませんか?】


【えぇ、喜んで!】


 好奇心旺盛な女の子は、満面の笑みを浮かべて返事をしました。


 そうして、二人で手を繋いで帰ります。


 王様とお妃様も、王子様の変わった姿にニコニコ顔です。


 王子様の暗い心を照らした女の子はいつしか光の姫と呼ばれるようになりました。


 そして、二人は結ばれ、末永く一緒に暮らしました。

お読み下さりありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ