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球技大会本番 2


( きたっっっ!!!! )


もうちょっとドリブルが短ければ角度的にも俺が走りこんだ勢いそのままに速いシュートをぶちこむことができた気がするが、


しっかりと勝負できるようスペースにだしてくれただけ御の字である_。


なんなら上手いといえるだけのプレーに応えるべくしっかりと大地を踏みしめボールに追いつき、ゴールに背をむけて足の裏でコントロールをしはじめる_。


オフ・ザ・ボールの動きでリードしていたぶんと足のスピードの分もあいまって、俺のほうが多少余裕をもってボールに追いつき、足裏でボールをもって動かしながら後方を確認する。



( さすがだぜっ!)



さすが、トゥーマス・ミュラーを引き継ぎし男だと思う_。


いつもこちらが正しくプレーできたとき、必ずここぞというポジションに駆けつけてきてくれたり、待っていてくれたりする特別なプレイヤー!!


ほんとうにコイツが1番なのなら2番手か、3番手か、4番手でもいいとすら思えるわけだが、


( ほら、よっ!!!! )


出来れば、将来はバイエルンにいってほしいと思うんだけど、クラブのレジェンドの息子が同学年にいるからなのかわからないし、なんとなく反逆児みたいなのも似合うわけだけど、



個人的には本人のイメージ的にもバイエルンでプレイしてほしいし、それ一緒にできたら夢のようでは在るものの、むこうにその気は全くなく今年はそこそこ近所のドルトムントのセレクションを受ける気らしい_。



とりあえず、むこうが全力疾走でスペースに入ってきたためマークを引きつけることになったみたいなのでその分フリーになったパスをだしてくれた彼にパスを出す!!


―――――――――――



( クソッッ!!マークがついてきてしまった )


今日のこの試合、相思相愛で鬼ごっこをしてきた彼を置き去りにするべくこちらは全力疾走をしてたわけだが、、あえなく振り切ったと思った矢先パスをもらえればシュートチャンスになりそうなエリアに到達しそうだったため狙われてしまった格好だ_。


ひとまず俺がマークを引きつけた分フリーになった先程スルーパスを放った味方へのパスは通り、周囲に敵がいないため彼はボール移動させながら周りを確認_。



( 斜めにだしていいぞ!!)


マークを引きつける動きにもなるし、シュートエリアまでまだボールを運べていないものの数的優位な状況にある、テオが動き直してボールを受ければ縦ワンツーでゴールを決められる構図ができあがる。



――――――――――――


( きたっっっ!!!! )


ボールを落としてから動きなおすために中を確認しながら再度ポジションをさげていたが、


ハインツがサイドに流れたためスペースが増加、するとシュートまでの構図が頭の中でできあが_。


俺はエリアに飛びこむフリをしてボールを引き受けられればチャンスになる。


先程見事なスルーパスをくれた彼がボールをトラップし、ハインツがサイドに流れていきそれに合わせて俺がゴールにむかっていく!



DFはすぐにシュートコースが消せる位置にいこうとするが、その後飛んできたパスを足の裏で止めることに成功。


ディフェンスの荒々しさになんとか、

再度ラストパスを相手へのスペースにちょんとだす。


まさに狙い通りの連携で大きくゴールに近づいた俺達は、その後彼がシュートをエリア右のほうにぶっ刺して得点をゲット!!



__________




その後、1分ほど全員守備でシュートを防ぎきって試合終了のホイッスル_。


チームはスコア差2対1で勝利し、ジャイアントキリング達成とともに見事グループステージ首位突破が確定_!!



「「「 よっしゃあああ!!!」」」


見事、全員の声が高鳴(たかな)り盛大に落ち込む相手をよそに喜びを爆発させる!!


ハインツの奴も服を脱ぎながら思いっきり女子のいるところに全速力で走っていくと、盛大にクリロバポーズをきめて大いに女子が鳴き叫ぶ !!


あらかじめ勝ったときの喜びかたをきめてたゆえの大興奮でもあるわけだが、このほうが俺らも女子を巻き込んで喜びやすく、なんとなくハインツが女子に人気だから取った策だが、相手をやっつけるにはこのような策も必要だろう。


軽くハインツの肩をもつべく3年2組の奴らには謝っておいて、サッカーの残酷さを中和させるのと同時に俺も味方達と喜びを分かち合いに行く_。


( やっぱハインツの奴は凄かったな。 )



そこはかとなく最後の攻撃にはそんなに関与していないように見えたかもわからないが、最後の攻撃の参加の速度に関しても走るコースを含めた上でも超一流だったといえるに違いないと思うし、

最後のポジショニングもさすがだったといいたい。



いまはクラスのみんなと喜ぶことで頭をいっぱいにするわけだが、やはりいざというとき周りが呼応して動けるようなあのスピードと反射的に叩きだせるポジショニング能力には(あこが)れておく必要があるだろう。



しっかりとそのうち真似できるようになりたいと思うから記憶にねじ込んでおくために_。



――――――――――



「 キターッッッッッッ!!!!!」



女子の歓声(かんせい)を背中に浴びたあと、一緒に試合を楽しんだ仲間と喜びを分かち合う_。



影の功労者はテオと最後の得点を決めたあいつだったと思うが_、それはやはり俺の活躍もさることながらあきらかに俺の相棒も頑張って(はたら)いていたように思える_。



「 ねえねえっ ーー--- 」


とりあえず女子にも愛想を打っておいて、しばらくしたら試合の応援にでもいこうかと思う_。



残り時間が多く、パッと見わりと暇になっちゃったと思うかもしれないがあと2試合後したら行われる女子の試合が終われば帰っていいことになっている。まぁ、よほどのことがない限り最後まで観てから帰るだろう_。


なんだかんだで周りに友達もいるわけだし、やはり観客は多いほうがいいだろう。



( エデンの試合もあるしな ーーー )


俺が憧れているわけじゃないが女子でありながら光る存在感があり、この世界の制度的に男子のクラブにでも割って入ってきそうな向上心とポテンシャルを感じさせる人物_。


まぁ、本人が生粋の点取り屋気質なため最近実力が目立ってきていようとミュラー信者としては褒めてもいいのかわからないが、





別に暇なとき以外は試合も別に観に来なくていいと言われているのもそうだが、


試合を観に行くときは応援に行くつもりで気にかけながら試合を観ようと思っているし、去年は同じクラスで数少ない友人だったと思う_。


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