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いつもより少しだけ長いです。
「…ひーくんの愛が重い」
ひーくんって実際に妹がいたら、絶対シスコンに育つと思う。私に対してでさえ、こんなに過保護なんだから。
「なぁに?あんた、今頃気づいたの?…おっそ!にっぶ!」
「でも、妹に対する愛にしては重すぎると思う。」
「…はい!?」
「ん?どうしたの美菜ちゃん、そんなに驚いて」
「はっ!?待って、私はあんたがやっとあいつの恋…ムガッモゴモゴ…」
「美菜ちゃん、余計なことは言わないでね」
「光里先輩いつからいたんっすか?」
ニコッ
「さっき」
「うわっ絶対嘘じゃん」
「うるさいよ」
「ひーくんどうしたの?」
「ねぇ、美菜ちゃん、俺はいつまで我慢すればいいと思う?」
「一生我慢してろ」
「ひっどいな〜」
「?なんの話?」
「ん〜、そろそろ我慢の限界だから、今夜教えてあげるよ」
「分かった」
…たまにひーくんと美菜ちゃんは、私に分からない話をする。美菜ちゃんに聞くと、私関係って言われるけど、全くわかんない。
でも、今夜教えてもらえるらしいから楽しみだ。
「優奈、もう一度聴くよ。な、ん、で、俺が今まで優奈をいじめるやつや、男どもを近づけなかったか分かる?」
「大事だと思ってくれてたから?」
「うん、そうだね。間違ってはいないよ。でもね、それだけじゃないよ。」
「ヘ?」
「ねぇ、優奈。俺のことどう思ってる?」
…大好きです。でも、こんなこと言えない…。拒絶されたら立ち直れない…だから
「可愛がってくれるお兄ちゃん。」
無難な回答だと思ったけど、
「へえー?」
ひーくんはイラッとしたようだ。
「もう、優奈も高校生になった事だし、いいよな」
「?」
何かひーくんが言っているけど、小さすぎて何もきこえなかった。
チュッ
「んっん…ふっ…ん…ん〜〜」
突然キスされ、どんどん深いキスになっていき、うまく息が吸えなくなってきた。
「優奈、俺は優奈のことを妹としてみたことなんて無いんだよ。これで分かったでしょ?」
どうして…?なんでキスしたの?
「ひー…くん?」
「優奈、好きだよ。ちゃんと、異性として。」
「え?うそ…」
「ホントだよ。ここ数年は、優奈に手ぇ出さないように俺、頑張ってたんだぜ?」
「…」
「返事、くれないの?」
そんなの…
「…好き。ひーくんが…ちゃんと、恋愛的な意味で」
「じゃあ、これからもずっと一緒だな、優奈」
「うん!」
7年後
「ママー」
「なぁに?光輝」
「なっちゃんがねー!可愛かった〜」
「光輝は夏美ちゃんが好きだな〜!」
ひーくんの就職内定とともに、私はひーくんと結婚しました。
可愛い息子も生まれ、幸せです。ただ…息子も、だいぶ…?ひーくんに似ているようで、お隣のなっちゃんこと夏美ちゃんにご執心のようです。(笑)息子にも幸せになってほしいです。
思ったより短編で終わってしまいました。長く連載している作者さんの凄さがもっとわかりました。これからもどんどん精進していきたいです。この話を読んでいただき、ありがとうございました。_(._.)_ペコリ