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消えることなく記憶された言葉
#19「あんたがいなかったら...」
「あんたがいなかったら...」
ずっと遠い記憶だけど
この言葉は消えることなく記憶された
母親が私に言った
親子ゲンカの果てが
「あんたがいなかったら...」
私は言った
「産んでくれと頼んだ覚えはない」と
存在する意味を失った
生きている意味が無くなった
居場所が無くなった
口から声となって出てくる言葉は
訂正することも削除することも出来ない
母親はもうこの世にいない
何故、
私は生きていなければいけないの
生きていたいと思わない
明日、目が覚めなければいいのに
もう、疲れたよ......。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
もうこの世に存在していない言葉たちを、今さらですが掘り起こしてみました。