痛いというのは生きてるってこと
ふわり宙に浮いた 命を留める胸に刺さったままの針
上でも下でもいいからと 身を投げる魂を締める誰かの手
死へ歩いていく 足を脅す
虫が這うような 血の感触
ぼくは生きているのかと 問いかけて
いつも返ってくる答えというのは
心臓が叫ぶ 言葉よりも重い
苦痛という証
涙がしみ 痛む胸
空気が鉛になったような息苦しさ
嫌というほど聞こえてくる 心拍
生きている証が 心臓を突いて離れない
「生きているんだ」笑いながら呟いて
暗い部屋のなかで崩れ落ちる