~泥棒猫のターンですわ!~
「いいよ。僕から言う。」
「何を...」
「君の見た通りさ。ばれてしまったなら、僕はもう隠さない。だって、君がいけないんだよ。」
ベッドの上で、開き直るエルス様。
その口から出る言葉は、想定外のものでした。
「わ、私が?」
「そうさ。君と婚約したのは、家のためだ。初めから、君に対して特別な感情なんて持っていない。そんなだらしない図体に対して、愛情なんて沸くものか。」
「だっ、だって、あんなに...可愛いとおっしゃってくださったではないですか!!!それに、以前は夜の営みだって...」
何が起きているの?!
「そんなの、気持ちがこもっていないだけで、いくらでも言えるさ。それに、体の関係を持つことなんて、目の前の君の姿を見なければいくらだってできる。そもそも君はどうして僕が君を愛していると思っているんだ?どう考えても、無理だ。」
「はぁ?どういう...」
「もう。聞いてられないわ。要するに、あなたのような、不美人、エルス様が好きになるわけもないってこと!」
痺れを切らしたように泥棒猫が話を割って話し始めました。
「ふ、!?」
「もっと分かりやすく言ってあげましょうかぁ?
あなた、デブでブスでなんの魅力も感じられないわ。それに、この間は枕を引きちぎったんですってぇ?
ふふ、さすが、そんな体型している方は怪力ねぇ!私の腕じゃ、とてもじゃないけれど、無理ですわ。
ねぇ、あなた、知ってる?エルス様って、私みたいにスリムで華奢な女性が好みなんですって。私は何度も脚や腰を誉めてもらえたり、愛してもらっているけれど...
あなたも当然あるわよねぇ?だって、エルス侯爵婦人になるお方ですもの?」
彼女は馬鹿にしたようにクスクスと笑いながら話しました。
そんなこと、婚約者であるはずの私は知りませんでした。
そうだったのね...。
しかも、なんて生々しい話...。
私が衝撃的な話に呆然としていると、エルス様はため息をつき、さらに衝撃的なことをさらりと言ってのけました。
「ならないよ。彼女はもう侯爵婦人にはならない。」
「?!」
「婚約破棄だ。クラリス。家のことを思うと残念だけど、それでも君とはやっていけない。」




