~カーティス、叱る。~
私は見苦しいとも、無礼だとも思っていないが、侯爵令嬢の先程の雰囲気が心配だったので、
「リーフィティア侯爵令嬢。いつまで悲劇の最中にいるのです。」
と、私は言った。言ってから、少し言葉がきつかったかもしれない、と焦った。
すると、リーフィティア侯爵令嬢は、ハッとして、
「...そうですよね。」
と呟くと、一瞬瞳の奥がユラリと揺れた気がした。
「本当に、お見苦しいところをお見せしてしまい、申し訳ございませんでした。失礼致しました。」
と、侯爵によく似た、凛とした表情を見せた。
すると、医者が気まずそうに会話に入ってきた。
「あのー、ちょっと、検診させてくださいね。」
医者はなんやら、侯爵令嬢の顔を触って何かを確認した。
「...なるほど、これは食生活の乱れによる貧血ですね。」
「貧血...よかったですわ。」
「何もよくありません、お嬢様。」
と、涙声が聞こえた。
「レイラ...。」
「私は、本当に、心配で、心配でどうしようもなかったんですよ...!!お嬢様、全然動かないからっ...アルフレッド公爵がいなかったら、私っ...」
「...レイラ、お父様、お母様...ごめんなさい。アルフレッド公爵も、ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。」
「迷惑じゃないです。ただ、食事はきちんとした方がいいです。ご家族を心配させないためにも。」
「はい。」




