~お出かけですわ!~
そして、一週間、朝昼晩、この食事が続き、時には食事を取ることすらせず、私はたまには気分転換に街中へ出かけようと思いました。
今までは街中へ出かけることは大好きで、しょっちゅう出かけていましたが、あの婚約破棄とお茶会の後から、出かけることが怖くなってしまいました。
噂が広まるのは、速いのです。ですから、今度は見知らぬ方からも悪口を言われると思うと、少し...覚悟がいります。
でも。
家に籠っていても、仕方がありません!
見知らぬ人は所詮見知らぬ人。
私の外見しか見ていない人に私の何が分かるというのでしょうか?
そのくらい強気で行かなくては!
だって、私は絶対に痩せて綺麗になるんですの!
私は意を決して、重く感じる扉を開けた...。
レイラと共に街へ出かけると、案の定、私をジロジロと見てはコソコソと内緒話をする人たち。
レイラはすごく苛立っている。今はそのことが嬉しい。
レイラが拳をぎゅっと固く握ったのが分かりました。
「いいのよ、レイラ。全部事実ですもの...」
「お嬢様...。」
「私は大丈夫。」
本当は、どんなことを言われているのかすごく気になるし、いい気分ではないけれど、レイラがいるから、大丈夫。
なんて考えていた矢先に。
「あぁ、あれが噂のブタ令嬢ね...って、あそこにいらっしゃるのは、カーティス様だわ!!!!」
「かっ、かっこ、いぃ...」
「私、もう溶けそう...」
今まで私の噂話をしていた女性たちの注目を一気に集めたお方がいらっしゃいました。
女性たちから、"カーティス"という名前が出てくるので、そこで私はピンと来ました。
彼はきっとカーティス・アルフレッド公爵です。
若くして公爵になり、才色兼備で有名なお方。その能力は皇室からも認められるほど。
私、実は、今までエルス様がいらっしゃったので、男性の話題には疎いのです。
まぁ、今でもどこの令息がかっこいいだの、どこの侯爵が将来有望だの、いくら聞いても右から左へ抜けてしまうのですが。
興味ないのです。
自分に対して興味を抱いてくれる人しか。
エルス様は私に対して興味を抱いてくれていると思っていたから...
なんて、またネガティヴなことを考え始めてしまった私。
すると、無理な食事制限が祟ったのか...
目の前がチカチカしたり、頭がクラクラするではありませんか。
足元も、なんだか、どこを歩いているのか...。
そこで私は意識を手放しました。




