表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

第6部

第9章 神々の意志


ネビスは、いったん、ファイガンに戻る事にした。そこにある中央図書館で、少し調べる事にしたからだ。


再びあの航法によって帰ってきたネビス達は、まっすぐに中央図書館に向かった。


ファイガン立中央図書館は、宇宙連邦が設立されてからの、ほぼ全ての書籍があると言われていた。確かにそれは間違いないだろう。総蔵書数30億冊、内デジタルデータ本が25億冊を占める。その中からネビス達が探すのは、最も古い分類に入る本だった。


「えっと、この辺りのはずだけど…」

貴重本の棚に何も言われずには入れたのは、ネビスが持っていたルコーニアのおかげだった。彼女の話は既に広く知られる結果になり、さらに、この結果を基にして、新しい人工知能の開発も進むようだった。そして、そのような状況の中で、ネビスが探していたのは、現在の神々とそれにまつわる伝説を収めた本だった。ネビスは早速それを読み出した。周りには、デビスとグリーブしかいなかった。


「始めに時の神有り。時の神「時よ進め」と言いし時、時、動き出す。時の神「光よ動け」と言いし時、光、動き出す。さりとて、光、動き出す時、闇、生れる。時の神「時よ止まれ」と言いし時、闇より産み出されし神「時よ留まる事を知らずして、永久に進みたまえ」と言う。時の神「光よ止まれ」と言いし時、闇より産み出されし神「光よ留まる事を知らずして、永久に進みたまえ」と言う。時の神「他が誰ぞ」と言いし時、「我、其の分神、闇の神なり」と言う。時の神「時よ止まれ」と言う。さりとて、時、留まらず、時の神「光よ止まれ」と言う。さりとて、光、留まらず。闇の神「我が力、時、光、留まらず。永久に動き続ける」と言う。時の神「我が力、奪いし時、この世に災い起こる。我が力は時なり。光の者産み出されし時、この世に光満つ」と言う。闇の神「この世に闇のもの産み出されし時、この世に闇満つ」と言う。時の神「さりとて、光の者、闇の者合わさりし時、この世界秩序、崩壊されよ」と言う。闇の神「さりとて、陰と陽の者生まれし時、この世の秩序、再び動き出す」と言う。それを以て、神々は合意す。しこうして、神、二人に分かれ、それぞれの道、歩みだす。闇の神、幾度となく世界を作れども、巧く行かず。時の神、失敗こそあれど、世界を作り、命を吹き込む。さらに、時の神、新たなる神作り、それらに名を付ける。闇の神「我が分身、その中に入れるべし。世の均衡、乱す事あたわず」時の神「其の分身、我が世界に入れし時、いかなる影響出でるか分からぬ。故に、我が力、以てしてそなたの要望を叶える」而して、最初の命、現れ、世界を満つ。神は神を作り、新たなる神を作る。命は命を作り、新たなる命を作る。時の神「我が力、ここまでと。我らこの場より立ち去るべし」闇の神「その考え、いかに生みでてきしものか。話し給え」時の神「我が力、神は神を作り、いずれ世界を滅ぼす。しかし、神は新たなる力得し時、新たなる宇宙、築く。さすれば、世界、繋がろう」闇の神「その話、一理有り。我ら、これより先、いかがな事起こりしも、手を触れず。しかしながらも、神に対し呼ばれし時、我ら行くべし」時の神「その事、確かに一理有り。さすれば、我らが母なる神の元へ、再び戻るべし」闇の神、時の神、彼ら、母なる神の元へ帰る。しかしながらも、その神の名、未だに伝わらず。而して、時、繋がり、光、世を満つ。いまなお続く世の流れ、この時より始まる」

ネビスはそれをいったん閉まった。

「これが、時の神と闇の神の伝説だ。これを発端として、最初の神が生まれる。確か、メフィストフェレス神と言う名前らしい。その神は、今いるオールド・ゴットの成分となっている神を生み出したらしい。つまり、イフニ神、カオイン神、サイン神、カオス神、エクセウン神、ガイエン神、アントイン神、彼らはメフィストフェレス神が育てた世界にいた。しかし、その世界が滅んだから、逃げ出したんだ。その後、オールド・ゴット達は新しく宇宙を作った。その時に今の神々が生み出された。その世界も今はないのだろう。各銀河を統治しているそれぞれの神々には、それぞれ、役割がある。神にすら役割があるくらいだ。我々にも役割という物があるのだろう。さてと、この宇宙の星系図ってあったっけ」

「ああ、それなら、向こうの方に古い物があるし、最新の物もある。どっちを見たいかによって頼む場所が変わってくるが?」

「一番新しいものだ。今の状況を確かめたい」

「今の状況?まあ、いいだろう。ほら、あそこに検索機がある。あれから、この図書館のデーターベースに入れる。そしたら、星系図を選べばいい。みれるから」

「ありがとう、グリーブ」

ネビスは、その機械を見るのではなく、ルコーニアにつなげた。こんな時のために、ルコーニアにはさまざまなケーブル端子が繋がっていた。

「さて、どんな状況かな?」

デビスも横で見ていた。


無事に接続され、そのまま検索したら、宇宙全図の星系図が出てきた。

「あった、この形に見覚えがない?」

「各銀河をつないでいくと…」

グリーブが見ていた横で、デビスが言った。

「真ん中が第18銀河系だったな。それを中心として、それぞれの銀河系が形成されている。それぞれの銀河系の位置を結ぶと、正17角形になる」

「まさしくその通り。そして、その図形は、この世界の錬金術において、重要な位置にある。17と言う数字は、素数だ。さらに、近くに、13と19がある」

「13代目の人は呪われ、19代目の人は忌み嫌われる。それ故、この世界の人は、13と19を嫌う。なぜなら、その数こそ、神々の中で失われた数となるから」

「古い伝説の一説だね。昔の宗教のとある預言者が13番目の弟子に殺された事に起因しているらしいんだ。19と言うのは、今の世界の失われた宗教の中の一つで、19人の人がまとめて処刑され、彼らの怨念が、彼らの処刑を命じた人に降りかかったと言う事らしい。実際は、よく分かってないけどね。ああ、そうだ。あそこで聞けば何か分かるかもな…」

「あそこってどこだ?」

デビスが聞いた。

「ついてきて。教えてあげる」

デビスとグリーブは顔を見合わせるだけだった。


「最初からここに来れば良かったんだな」

デビスが案内したのは、デビスの家の地下室だった。テーブルとその上には水晶玉、さらにテーブルを囲むように椅子がおかれていた。

「ここは、一体?」

「これから話す事は、誰にも言わないでもらいたい。出来るよな」

「ああ、無論だ」

デビスとグリーブは承諾した。

「自分は、正史調査委員会委員長、真実の神調査委員会委員と言う職を兼務している。それらは、正史、つまり、正しい歴史を調査する委員会の第1銀河委員会委員長と、図書館で話した伝説の神、時の神と闇の神と彼らの母たる存在の神、その3神を探している、真実の神調査委員会の委員もしている。今回聞くのは、正史調査委員会のほうだ」

そして、ネビスは壁に備えてあった電話機を取り、どこかへ電話をかけていた。

「ああ、総本部ですか?ええ、ちょっと伝説を調べたいと思いまして、いけますか?部外者を連れて行きたいのですが…ええ、大丈夫です。素性調査は不要です、自分が保証人になりましょう…分かりました。では、待っています」

そして、5〜6分で電話を切り、受話器を置いた。

「ちょっと待ってくれ。すぐに迎えが来る」

ネビスは、彼らの方に向いて言った。

「迎え?天国からの迎えならお断りだぞ」

「そんなんじゃなくて、全世界正史委員会中央評議会と言う組織だよ。今回は特別に許可を申請して、部外者を入れれるけど、本当は出来ないんだ」

「で、そのなんたら評議会ってなんなんだ?」

「全世界正史委員会中央評議会、自分が委員長をしている第1銀河正史調査委員会の最上位組織。全ての時代について書籍があるって言われているんだ。全ての伝説についても、ね」

その言葉に、デビスとグリーブは反応した。

「ちょっと待て、全ての伝説って…」

「失われた世界、今の神々がいた世界。そして、全てが始まった世界」

「それって、どういう…」

グリーブがネビスに話しかけた時、部屋の一角に青白い扉が現れた。その扉はひとりでに開いた。その向こう側に、案内人が立っていた。

「お待たせしました。第1銀河正史調査委員会委員長殿。その他、部外者2名。完全口外禁止を条件として、入場を許可します」

「了解した」

そして、3人は、中央評議会の中に入って行った。


第10章 全世界正史委員会中央評議会


扉を通ると、そこには細い道が通っていた。後ろには、高い壁があり、外の世界と分断していた。

「こちらです」

案内人は、誘導を始めた。3人は、彼についていく事しか出来なかった。


「この建物です。全世界正史委員会中央評議会第1図書館、現在は、この図書館のみですが、古き時代には、複数の図書館があったと言う事です。この地下22階に、神仏関連の書籍がありますので、そちらに行かれてください。詳細は、近くにいる図書館員に聞いてください」

「了解した。ここまでの誘導、感謝する」

案内人は、そのままどこかへ歩いて行った。そして、3人は、そのまま、図書館の地上部の出入り口から、エレベータに乗って、地下22階に降りた。


地下22階は、スリッパでないと入れないようになっていた。3人は、その広さにただただ、驚いていた。そして、偶然、職員と思われる人が通ってきたので、伝説に関する本棚の場所を教えてもらった。

「それならば、2318番の棚に行ってください」

「ありがとうございます」

そして、彼女はどこかへ走って行った。3人は教えてもらった棚番号を探しながら、さまよっていた。


「ああ、ここだ。2318番の棚」

「やっと…見つかった…」

一番若い、ネビスは、未だに元気だったが、残る二人、グリーブとデビスは、息が上がっていた。

「この中に、神々の伝説の書籍があるはずなんだが…」

ネビスは、端がぼやけて良く見えない棚を見渡した。

「さて、どこにあるだろう」

「この…果てしない…ほんの…中から…目的の…物を…見つけるのは…わらの中の…一本の…針を探すのに…等しい行為だな…」

グリーブは落ち着いてきていたが、なぜかデビスは死にそうだった。

「どうした?」

グリーブが、座りこんだデビスの方に手を置く。

「おそらく…、つかれたのだろう…」

そのまま、棚に背中を預け、眠ってしまった。そして、ネビスが本を見つけた時には、ゆっくりと寝息を立てていた。

「この本だ」

グリーブとネビスは、そのページを開けて読んだ。


「古き時代、我ら神々、世界を創る。既に、時、光は固定し、進み、また、止まる事を知らず。我ら神々、世界を創り、命を吹き込む。而して作りし命より選ばれし物を神と定める。神、それらに神としての命を吹き込み儀式を執り行う。して生れし神こそ、第2世代の神なり。それら、第2世代の神々を以て、新たなる時代の幕開けと為す。第2世代の神々は13人あり、その13番目になりし神、彼らに対し反逆をし、彼ら、抗う事為さず。第13の神、その後、神々に対し、反逆し、結果として、その身を滅ぼす。さらに、時は経て、新たに創られし世界において、同様に神を築く。その数、19となりし時、その19番目の神、彼、先ほどの13番目の神の血を引き、反逆を企て、その後、神としての地位を失い、永久的に追放される。我、神として、彼をオメトルと呼ばれし墓場に送り、我、神として、彼を監視する役目を負う」


そして、本を元の位置に戻した。

「この神の名前は分からないが、時間、光が既に定まってから、新しく作られた第2世代の神々の13番目の神が、その時いた新しく創られた神を皆殺しにし、さらに、元々いた神に殺された。その怨念は、次の世代にも伝播し、19番目の神に移って、彼も同様に、オメトルと言う場所に送られた」

ネビスが、簡単にまとめていた。

「さてと、次はどうしようか」


とりあえず、2人は、眠っていたデビスを起こし、この空間から出た。


第11章 次の指令


「とにかく、ここにいるのもあれだから、どこかの神殿に行ってみよう」

その時、家の電話が鳴った。ネビスがその電話の応対をした。

「はい、ファイガンです…ああ、大統領ですか………ええ、はい…………分かりました。いつ…ええ、はい、分かりました。では、これより出頭いたします…はい、3人で来い…分かりましたでは、失礼します」

電話を置き、2人に向かって言った。

「大統領に呼ばれたから、これから3人で行く必要がある。詳しい事は、着き次第教えるそうだ」


第1銀河系大統領府に到着すると、真っ先に応接間に通された。

「ここで、お待ち下さい。すぐに呼んで参ります」

秘書官が言った。そして、彼女は、さらに奥の部屋に入って、大統領を呼んだ。そして、確かにすぐに、大統領が出てきた。

「やあ、待たせたね。今回、電話をかけたのは、神の神殿について調査を進めてもらいたいのと、じつは、これの元を探してもらいたい」

大統領は、ポケットから何かの小さな小瓶を取り出した。

「これは?」

ネビスは小瓶を持ち上げようとした。しかし、見えない壁みたいな物があって、直接触れる事ができなかった。小瓶の中には、黄緑色のどろりとした物が入っていた。

「それは、良く分からぬエネルギーだ。小瓶の中に入っている、このどろりとした粘液っぽいものは、そのエネルギーを視覚的に映しているに過ぎない。実際に、ここにあるかなんていう事は、触れない以上、分からないのだ」

その時、ルコーニアが、横から出てきた。

「分子量、不明。化学組成、不明。質量、390g。状況、ゲル状の物質、小瓶に封入しない限り、瞬時に拡散し、永久に広がり続ける」

「その通りだ。直接触れれないのは、このエネルギーが出している、謎の壁のせいだ」

「それで、自分達は、どうすればいいんでしょうか」

「この小瓶を取ったのは、スタディン神の神殿だ。そこの神官が、偶然採取した物で、君達には、このエネルギー組成を調べてもらいたい。それと、デビスさんがここにいると言う事は、ネビスを魔法を使えるように訓練することに、決めたんですね?」

「ああ、その通りだ」

「分かりました。それと、ネビス、君のお姉さんの件は、どうなった?」

「それなら、ルコーニアの中に保存しています」

ルコーニアが、保存していた内容を全て言った。

「……そうか、だったら、こちらから行かなければならないな」

「では、儂らはこれで、失礼させてもらう。そちらの指令に従う必要があるでな」

「お気をつけて」

ネビス達は、大統領の部屋から出て行った。あの小瓶は、デビスが持っておく事になった。


第12章 再びの神殿


ネビスは、もう一度、スタディン神の神殿に戻った。

「この宝玉が、エネルギーの発信源なんだな」

「そうみたいね」

ネビスが、ルコーニアに聞いた。

「でも、どうやって比べるんだ?」

「同じような小瓶ならここにあります」

「誰だっけ?」

かれは、ずっこけた。

「イワノフ・ゴルザレフだ。大統領に、この小瓶を渡した張本人」

「いや、スタディン神の神官としか聞いてないからな。そんな、名前なんて言う単純な物はなかったから」

「なんだそりゃ」

「いやいや、憶えておくよ。で、ここの神官が、何の用?」

「小瓶は、まだあるって言う話」

「そうか…じゃあ、その瓶をちょうだい」

ルコーニアが、かわいく言う。

「まあ、それが目的だったからね。ほれ」

小瓶が入った袋をポーンと投げる。ネビスは、それをスライディングで受け取る。

「いてて」

足をこすったらしい。右足をさすりながら、立ち上がる。

「さて、小瓶ももらったし、ちょっと、このエネルギーをもらいますか」

デビスが、宝玉の近くに小瓶を持って行こうとする。

「そのやり方では、取れませんよ」

「なに?」

「神のエネルギーに触れるのは、神官しかできないのです。だから…」

「だから?」

ゴルザレフは、デビスから小瓶を奪い、宝玉の近くに入れた。そして、小瓶の中をみたら、何かが溜まっていた。

「これが、スタディン神のエネルギーです。彼の色は、藍色。それゆえ、この瓶の中にたまっているエネルギーも藍色。ただ、この中にたまっているのは濃縮されたもの。そのうえ、このような小さな空間に強制的に封じ込められたもの。黒色に見えるのです」

確かに、彼が持っている小瓶の中に入っている何かは、黒色だった。

「これが、スタディン神のエネルギーです」

そのまま、小瓶をネビスに渡そうとしたが、ネビスは、受け取る事が出来ず、デビスが受け取った。

「彼は、まだ、これを受け取る事はできませんか…」

「何か?」

「いえ、なにも。では、皆様方、旅の安全を、ここより祈念させていただきます」

一礼してから、彼は、センター・プラネットから出るための近道を教えてくれた。そこを通り、ネビス達は、とりあえず、全ての神殿をめぐり、エネルギー集めをした。


第13章 エネルギーの差


「とりあえず、全部揃ったが、何をするんだ?」

グリーブが、18個のビンを並べながら言った。

「これから、ルコーニアに搭載されている、スペクトル分析機で、これらの差を求める」

「どういう事だ?これらは、神のエネルギーだから、元々差なんてないんじゃないか?」

「いや、そうではない。色が違うだろ?色が違うと言う事は、それぞれが持っているエネルギーが違うって言う事だ。スタディン神は藍色、クシャトル神は赤色、ナガミ神は黄色、ショウヘイ神は黒色、カナエ神は緑色、サダコ神は白色、ユウタ神は紫色、アユ神は茶色、クニサキ神は赤褐色、サトミ神はコバルトブルー、タカシ神は黄緑色、クリオネ神は茶褐色、ヒデキ神は鈍色、タマオ神は檜皮色、ミント神は紅色、レモングラス神は萌黄色、ハーブ神は蘇芳色、現在第18銀河系にいるオールドゴットが無色。これからみても、全ての神々のエネルギーが違うと言う事が分かる」

「そうなのか?まったく理解ができない」

「ここからは、専門的になるが、そもそも色と言うのは、電子が電子殻間を移動する事によって起こる電波の放射が、人間の視神経細胞に光が送られることによって色が判断できる。まあ、人によっては、色を見るのではなく、感覚として受け取っていると言うだけの人もいるが。とにかく、そのようにして電波の放射を引き起こすエネルギー量が違うと、色も変わってくるんだ」

「なんか、分かったよーな、分からないよーな、中途半端な気持ちだな」

「それぐらいが、ちょうどいいんだ。さて、それが分かると、電波の放射の量によって、必然的にエネルギー量が分かる。では、ルコーニア、頼んだ」

「了解」

ルコーニアは、にこやかにいい、本体からひとつの針状のものを突き出した。

「これは?」

「現在開発されているものの中で、最も進んでいるスペクトル分析機だ。これを使えば、エネルギーの差が10万分の1の誤差で分かる」

「すごいんだか、すごくないんだか」

「いや、これはすごい事なんだからな」

しかし、説明する前に、ルコーニアがスペクトル分析の結果を出してきた。

「結果、出たよ。確かに、神、それぞれのエネルギーの差がはっきりと現れているね。そこから推測すると、神々、それぞれのエネルギーを、この宇宙に放出する事によって、この宇宙の安寧秩序が保たれていると言う話にも、納得がいく説明ができる」

「ルコーニア、その情報を全て保存して、報告書を作成。提出先は、第1銀河系大統領だ」

「了解。では、これより、提出用報告書を作成しておくから、大体、1時間ぐらいでできると思うから」

ルコーニアは、そのまま消えた。


第14章 魔法


1時間の間、デビスが、ネビスの魔力を量ると言うので、すこし、やってみた。

「このやり方は、相当昔に忘れられたやり方じゃ。うまくいくかわからぬが、まあ、やってみよう」

少しすると、魔法陣が完成した。

「これは?なに?」

「魔法陣じゃ。ほれ、突っ立ってないで、この真ん中に立て」

デビスは、ちょうど、ネビスを魔法陣の真ん中に立たせた。

「これでいい?」

それは、正17角形のちょうど中心で、その周りには、古代文字らしきものが取り囲んでいた。ちょうど中心になる点には、全ての角から伸ばされてきた線が交差していた。

「では、目をつむっとけ。すぐに終わる」

その言葉の通り、冷たい炎が肌を舐めるような感覚が、数秒続いただけで、何事も無く、終了した。

「もういいぞ」

ネビスは、硬く閉ざしたまぶたをゆっくりと開けた。

「これで、大体分かったわい。ネビスよ、お前の魔力の力は、サトミ神、4柱神の一人で、第10銀河系を統治する癒しの神の力を主に受け継いでおる。それでだ、お前を我が弟子に正式に認める前に、少し、テストをする。これから、儂が作り出した仮想空間に入り、ちょっとした体験をしてもらう。それで、儂が合格と思ったら、正式に弟子にしてやる」

「分かった。いつでもどうぞ」

ネビスは、再び、あの感覚に身をまかせ、ゆっくりと、深みにはまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ