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怪物の通る歩道橋  作者: 羽川明
十四章
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その二 廃工場内部2

「おいおい、まさか、知らないとは言わせないぜ? 怪物は紫外線に弱い。だから高濃度の紫外線を放射する武器で怪物を倒すんじゃないか」

「え? あっ、あぁ、も、もちろん知ってますよ。あはは……」

 口が()()っているのが自分でも分かった。

「……おい、ナビゲーター。そんな話聞いてないぞ?」

 なるべく不自然にならないようさりげない動作で背を向け、小声で(ささや)きかける。

『STKが使用する武器の概要については質問されなかったため、必要ないと判断しました』

「馬鹿っ! 声が大きい」

『申し訳ありません』

「どうした? さっきから何を話し合ってるんだ」

 柴崎さんが突然横からぬっと現われて、思わずひっと短い悲鳴を上げてしまう。

「あ、いぃえ、その、――――もしかして、お二人とも色黒なのは……」

 年上を相手にしている緊張からかしどろもどろになってしまった。それでも何とか加賀山さんが拾ってくれて、話を逸らすことに成功する。

「あぁあ、そうだよ。招集される度に日焼けしちゃうから、おかげでお肌も髪もぼろぼろになっちゃって。若いころは日焼けサロン代が浮くとか言って喜んでたんだけどね」

「……」

 ――――どう返すべきなんだろう。全員同じことを思ったのか、その場が水を打ったように静まり返る。

 十数秒後、口を開いたのは柴崎さんだった。

「まぁ、あと二年で三十路(みそじ)だしな」

 水が、広がった波紋ごと凍結した。

「――――さ、そろそろ行こっか」

 その、笑顔とは程遠い何かに、鳥肌が立った。

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