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怪物の通る歩道橋  作者: 羽川明
十二章
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その五 再び

『ヒッヒヒヒャァッ……』

 僕とほぼ同じくらいの体格の人影は、黒く塗り潰された口元を裂いて真っ白な歯を並べ、奇妙な音階で笑った。こちらを見据える双眸は、陽の光に晒さらされてなお深紅に輝いている。

「……なんなの、あれ」

「なんだあの目…… あんな奴、見たことないぞ!」

 上杉さんは自分の目を疑うように凝視し、本道君が珍しく焦った声色でまくしたてた。

「俺もだ。こんなのは、初めて見た」

 どうして? 今すぐ誰かに、問い掛けたくなる。けれど振り返ると、残る加賀山さんさえもが、困惑と恐怖が()()ぜになった顔で呆然と立ち尽くしていた。

「……どうして?」

 僕の呟きは、しかし誰にも届かない。どうして? この人達ならきっと、当たり前のように倒すんだろうと、信じてたのに。どうして誰も――――


 ――――知らないんだ、この怪物を。


 ド素人にも程があるこの僕が、四日も前から知っているというのに。

『ナアアァァーーーーーーーーーーーーーハァハァハァハァッ!!!!』

『人ト非ひととひ、危険度:四』

 高笑いを遮さえぎって、ナビゲーターはただ、いつも通りの口調で言った。

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