表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
68/264

作戦大成功!だけれども…


 「ゲェコ!?」


 ──ズドンッ!!



 

 ……何が起こった?

 ヴァイン・フロックが手掛かりを掴み損ねたのか?


 「“馳せる馳せる 伝えよ稲妻 森羅万象我が想い”」


 チュチュの目の前でカエルが背中から大胆に落ち、カエルが怯んだところに空かさず「ショック(1)」。

 

 カエルは口から出してる毒のツルもろとも黒焦げになった。



 「チュチュ!」


 私は、ヴァイン・フロックほど上手くはないが、ジャングルに垂れ下がる植物のツタやツル、あるいは木の枝を伝ってチュチュの元へ飛んで行った。

 軽いというのはこの体の良い所だな。


 「何をした?

 なんでカエルがいきなりひっくり返ったんだ?」


 「リリス、危ない」


 「へ?」


 しかし、チュチュの忠告は遅すぎた。


 ──ズドンッ!!!


 「いっててて…………?」


 

 私は、さっきのカエルと同じように、大胆に背中から地面に落ちてしまった。


 「なんだよこのツタ、切れてたのかよ……

 ……って、まさか」


 私は背中をさすっていた手を、手近なツルに伸ばした。

 グイッと引っ張ると、なんの抵抗もなくスルッと抜けた。


 「この辺の掴めそうな所、全部切った」


 ははーん、なるほど。

 相手の起動力を逆手にとったトラップという訳だな。


 どういうことか。

 チュチュはカエルが私の方へ狙いを偏らせた時に、自分の周辺のカエルが手掛かりとしそうなツルやツタを切り、枝は切り落としておいた。

 すると、カエルが今度はチュチュに狙いを定めてジャングルの手掛かり足掛かりとなる所を伝って飛んでくるが、チュチュの周りのツルやツタは切れているので、カエルがぶら下がったらその重みでスルリと抜けて落ちるって仕組みだ。



 「やるなぁお前っ!

 戦術考えるの向いてんじゃね?」


 今日の私はご機嫌だから褒めてやろう。


 「リリスが考え無しなだけ」


 「!?」


 えっ、なにこいつ!

 人がせっかく褒めてやったのにその態度!


 「んだとこらぁ、チュチュ!

 調子のんじゃねぇぞ?」

 

 「……プイッ」


 「んな!!」


 ぎいぃぃ……ムカつくやつだ!

 ああ良いさ、そっちがその気ならこっちだって!


 「ふんっ、自信過剰で命取りにならなければいいがな!

 私はお前がピンチになっても助けてやんねえ。

 何かあったら優秀なお前1人でなんとかしろよなっ

 私もお前なんか必要ない。

 呪いはお前のキス無しでも喰い止められるどころか、もっと優秀な光様がこの第2フロアにはあるんだからな!」


 そして私は足を大きく上げて、ズカズカと先の道を進むことにした。





 ──その夜明け。



 なんで……

 なんでだ!!


 脈打つあの光は確かに私の体の中を駆け巡っている。


 なのに……


 

 「バストが小さくならねぇ〜〜〜!!!」



 

 バスト(B)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ