コレーって、若い娘(ロリ)の女神らしいですよ。
【コレー】
可愛い女の子が大好きな女神様。
女嫌いの主人公が許せない。
主人公には鬼死女神と呼ばれることになる。
目が覚めると、真っ黒な空間にいた。
「こ、ここは……」
「やっと目が覚めたの?」
顔を上げると、そこには白い肌に白いワンピース、金髪碧眼のあの時の女がいた。
「あぁ!お前!」
「お前とは何?女神様にむかって。わきまえなさい!」
女神様?
という事はここは死んだ人たちが来る場所という事か。
なんかよくあるラノベの設定だが、まさか本当に存在するとは。
「って、俺やっぱ死んだのかよ!原因は女に突然襲われた……って、おい!そこの女神!俺を殺したの、お前だろ!」
そうだそうだそうだ!
こいつ、自称女神とか神の名を語っちゃってくれているが、俺のことを殺した死神じゃねーか!
「どういう訳で俺を殺した!この死神!」
「死神とは失礼な!私に無礼を働いたこと、後で死ぬほど後悔して死ぬがいいわ!」
3次元の女はみんな頭が悪いとは思っていたが、こいつは飛び抜けてオツムが残念だな。
「あんたが悪いのよ!あんたが可憐で清らかな女の子たちを毛嫌いするもんだから、私が神の鉄槌を喰らわせてやったのよ!」
「はぁ?カレンでキヨラカだ?」
「そうよ!女の子はみんな可憐で清らかで美しくて可愛くて純粋で優しくて微笑ましくて柔らかくて満ち足りた気分にさせてくれて幸せを運んできてくれて……とにかく男なんかよりずっと気高い生き物なのよ!」
やだ、この子なんかヤバイ!
おとーさーん、変な子がいるよー?
「それなのにあんたは、その気高さに気が付きもせず……私はウジャウジャいる男どもの中であんたがダントツで許せない!よって殺した!以上!」
んなアホなーーーーー!?
理不尽すぎる!
こんなバカ死女神のために俺は人生を強制終了させられちまったのか?
冗談じゃない!
「お前ふざけんな!本当に死女神じゃねーか!」
「死女神じゃなーい!もう、ちゃんと聞きなさい!確かに、あんたの日本での人生を終わらせたのは私よ」
「ほーれ、やっぱり死女神じゃねーか!」
「ちょっと黙ってなさい!なぜ私があんたを一度殺したかと言うと、あんたの女嫌いを叩き治すためよ!」
は?
こいつ、ますますダメだ。
ははーん、さては死女神のくせに俺の女嫌いの筋金入り度合いを知らないな?
まぁ、死女神が関係あるかどうかは置いておいて、そんな無茶な事するために俺を殺すのなら前もってしっかりと調べとけってーの!
「無理だね。どんだけお前が俺に説教したところで、俺の女嫌いは治るはずない。断言する!命かけてもいい!」
ま、もう死んでるんだけどね〜。
「ほほぅ、いま命かけるって言ったわね?」
この死女神の顔、ムカつく!
「ならば、命をかけて女嫌いを治させてあげようじゃない!これからあんたは、日本じゃない世界でその命を女の子として転生させ、女嫌い克服のための荒療治をしてもらおうじゃないの!」
え、今なんて言いました?
女の子に転生???
「ま、まてまてまて!」
「待った無し!あんた、女の子の体型が嫌いらしいわね?ロリ体型のほうがマシ。とか言ってたわね?」
こいつ、下調べバッチリじゃねーか!
だから何だって話だけど!
「あんたはロリ体型からスタートし、日に日に女の子の美しいボディーになる魔法をかけてあげるわ!1ヵ月もすればAカップがGカップになる魔法をね!」
ギャーーーーーーーーー!!!!!
嘘だろ?
あんな、見るも恐ろしい姿にされちまうってのか!?
この死女神、ただの死女神じゃねぇ……鬼死女神だぁぁあ!!!
「わ、悪かった!俺が悪かったから、そんな呪いをかけるのは勘弁してくれ!」
「呪いじゃなくて、魔法!そして人の話は最後までききなさい。この優し〜い女神様が、救済処置を用意してあげたんだから」
「おぉ!女神様!……ってなるかぁ!
救済処置なんていいから呪いを解けよ!この鬼死女神!」
「あんたが転生する世界にはたくさんの迷宮があって、その最奥部には、可愛い可愛いロリっ娘モンスターが1つの迷宮につき1匹住んでいる。その子たちにキスすると、あんたの成長した胸はリセットされるわ。BカップだろうがGカップだろうが、ロリっ娘モンスターにキスするとAカップに戻る。だからロリ体型でいたいのならあんたは迷宮攻略を目指し、ロリっ娘たちにチューするしかないのよ!」
な、なにぃぃぃぃぃい!?!?!?
あ。ダメだ、吐き気が……
うぇっ!
「更に優しすぎる女神様は、迷宮攻略に手こずるであろうあんたのために、もう1つ救済処置を用意してあげてるわ。おいで」
勝手に話を進め、自分で自分を優しいとか意味不明な事をほざく鬼死女神が手をこまねくと、あら不思議。
鬼死女神の目の前に、水色の髪を2つに結った、水色水色したタレ目の色素薄い系美少女が現れた。
その水色女は、おそらく中学生くらいで、パッと見たが無表情で何を考えているか分からない。
「この子は……そーね、リップ・チュチュ!チュチュって呼んであげて」
「名前いま考えただろ!」
「あんたはチュチュにキスすると、胸の成長速度が遅くなるか止まるわ」
はぃぃぃぃい!?
ゲホッ!ゴホッ!……
「ディープキスなら1日くらいは胸の成長速度が止まるわね。キスなら成長速度が遅くなる程度かしら。あ、だからって1日に何回もキスして稼ごうなんて思わないでね?」
「1日に何回もキスなんかできるか!
ってか、3次元の女とキスなんか、1回だってできるかぁぁあ!」
「チュチュとキスして効果が発揮されるのは、1日1回。しかも地球で言うところの、月が昇っている時間の間だけ。それ以外の時間にキスしても意味ないけど、チュチュが可愛すぎてどーしてもってんなら、チュチュの許可を得てしなさいよね」
ダメだ、完全にダメなやつだ。
この鬼死女神が何を言っているのかさっぱり分からない。
いや、分かりたくない!
そーだ、これはきっと悪い夢だ。
今頃俺は道を尋ねてきた女に襲われて……いや、そこも夢だ!
部屋で眠っているんだ!
そうに違いない。
「じゃあ、鬼死女神。俺はそろそろこの悪夢から目を覚ますから。じゃ」
起きろ!俺!起きろ!
……って、いってぇー!ちょっと強く抓り過ぎたか?
にしても起きねえな、早く起きろよ!俺!
「無駄よ。これは夢じゃないわ。いい加減に観念しなさい」
観念できるか!
嘘だろ?本当に目覚めないぞ!?
ヤバイ、これはリアルガチなやつだ!
嫌だ、いやだぁぁぁぁあ!
「もう、鬱陶しいわね。あんまりこの冥界の女王、女神コレー様を怒らせると全国のロリっ娘たちが黙ってないわよ?って、今はあんたもロリっ娘かぁ!」
クッソー。
ケタケタ笑いやがって!
って、んん!?
今、なんて?
「あとは、習うより慣れろ。最後にあなたに名前をつけてあげるわ。うーん、何がいいかしら?やっぱ、可愛いのがいいわよね♪」
そんな事はどうでもいい!
な、なんだ!
俺の体、どうなってるんだ!?
手が小さくなって、白くてモチモチしだした!
こ、これは髪の毛!?
ピンクの髪が!なんだこりゃ!?
わ、わわわわわわ!
「うん!決めた!あなたの名前は、ユリ・リリス!うん、可愛いじゃない♪私ってば、センスあるぅ〜」
「ふっざけんな!俺の体に何をした!?」
するとこの鬼死女神が大きな鏡を出してきて、俺の前に立てた。
そこに映っていたのは、ピンク色の長い髪、ピンクの大きな瞳、白くて華奢な体つきの小から中学生くらいの女だった。
「うん!我ながら上出来ね。やっぱ女の子はピンクよね〜。そうだ、その俺って1人称はやめなさい。これから自分のことは、私って言うこと!良いわね?」
「勝手に決めるな!××の呼び方くらい××が決め……って、あれ?」
どうしたんだ?
××って言おうとすると、伏せ字にされる!
ってか、ナレーションもアウトなのかよ!
「××、××だよ、ばあちゃん。××だってば!××××詐欺じゃねぇよ、××だってば!!!!!!」
「何馬鹿なことやってんの?何にしたって無駄よ。あんたの1人称は“私”に決定したんだから。いい加減に諦めて、チュチュと異世界転生して女嫌いを治してきなさい!」
え?
なにこれ、この柔らかい手の感触……って、うぉぉぉおい!
手!
手を勝手に繋がせるな!
「んじゃ、いってらっしゃぁ〜い」
こんの、鬼死女神ぃぃぃいい〜!!!!!