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18。


 「さてお連れ様、これからどう料理されたいですかな?」


 「ケッ、その言葉そっくりそのまま返してやるぜ」


 と虚勢を張ってはみたものの、正直やばいのは私だ。


 ゴブリン数十匹に対して私1人という数の問題もあるが、それ以上にヤバイのが私の魔力残高だ。

 チラッと冒険者カードを見てみたが……というか見てくれ。


【ユリ・リリス】

 女 12歳

 LV7

 魔法適性:火・闇

 体力:38/58

 魔力:18/100

 筋力:105

 敏捷:150

 物防:140

 免疫:890

 魔耐:5

 幸運:1

 スキル:【『女嫌い』『バスト(C)』『器用』『温度操作(2)』『ドレインタッチ(2)』『ツタ渡り』『ファイアーサークル(1)』】

 このスキルを習得しますか?

 《女嫌いの盾使い》

チーム所持金:500コレイ



 パンパカパーン! いつの間にかLVが4→7に上がったよ!

 パンパカパーン! 筋力が35→105に上がったよ! え? ちょっと上がりすぎじゃねぇかって? 当たり前だろ、私を誰だと思ってやがる。あのトロワのスパルタ訓練に耐えたユリ・リリスだぞ? おっと、なんかもう私、自分がユリ・リリスであることに慣れつつある……

 まぁそれはさておき、敏捷が128→150に上がったよ!

 物防が78→140に上がったよ!


 トロワの特訓の成果が数値として出たな!

 簡単にまとめると、私は相当タフになった。

 バンザーイ! また男に磨きがかかったな! うん、私は男だからな。言っとくが本当に男だからな!


 そして私を一言で表すとの欄!

 女の敵→女嫌いの盾使い

 やったー! 盾使いの称号を得た!

 頭にわざわざ“女嫌いの”と付けられているところが厭味ったらしいが、私もようやく盾使いとして名乗れるようになったってことだな!

 

 だがしかし、手放しで喜んでばかりもいられない。


 問題は魔力。

 あ、100から一向に上がってねぇなって、注目はそこじゃねえ。

 さっきも言ったが、ヤバイのは魔力残高だ。


 18。


 じゅうはちて!!

 ボス戦をこれで挑めってか?


 この状態でボス戦に挑む勇者はゲーム実況でTubeにうpして私に見せてくれ!

 大変参考にさせていただきたい!


 けどそんな時間がないのが事実。

 更に現実は、今にも襲い掛かってきそうなゴブリン兵。

 近づこうものなら毒のリンプンを撒き散らしながら攻撃してくるチョウチョ。

 そのど真ん中でスヤスヤ眠るシヴァ。

 カオス!


 「お連れ様、儂らは魔力の量が見えるのですぞ? それを踏まえた上で口のききかたを考えるべきでしたな」


 くっ……そうだった。

 ゴブリンの目は魔力量が見える目だ。

 つまり、もう私の魔力残高が雀の涙、猫の額、チュチュの体力ほどしかないことくらいお見通しと言うわけだ。


 「けどまぁ、お連れ様がそう仰られるのなら私共から参らせていただきましょう。

 ゆけ! 皆のモノ!」


 「「「キィィィイイ!!!」」」

 

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