守りたいものがある。
「というわけで、この招待状を長老の部屋の扉に貼り付けてっ、と」
☆*☆*☆*☆*【お食事招待券】☆*☆*☆*☆*
長老様
貴方を夕食会にご招待いたします。
ぜひ、ご出席のほどよろしくお願い申し上げます。
日にち:1ヶ月後
時間 :日没丁度
場所 :屋敷東側3階
お待ちいたしております。
ゴブリン10兄弟姉妹
ユリ・リリス
リップ・チュチュ
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1ヶ月後、長老は他の夕食会などは入っていないことは召使ゴブリンから調査済みだ。
ドアの前に招待状を貼り付けるなんて、なんかベタだが会えないんだから仕方ない。
あ、差出人のところ勝手にゴブリン10兄弟姉妹って書いちまったけど別にいいよな?
だって、あいつらも親父との夕食会を企画したがってたし。
「んじゃ、私らはそれまでにやることやんなきゃな。
招待したことは今日の晩飯時にでも言えばいいし」
正直、いま私は猛烈に稽古がしたい。
それは、昼の出来事を見たからだ。
チュチュの「雷鳴」からユィを守ったトロワ。
めちゃくちゃカッコ良かった。
強大な稲妻を目の前に怯むことなく、瞬時に反応したあの行動力。
そして、落ちていた私の盾を使うという、とっさの判断力。見事、稲妻を防ぎ切った技。
トロワにとって、妹であるユィは守りたい存在だ。
しかし、いくら守りたいという気持ちが強くても、自分が強くなければ守りたいものも守れない。
私が思い出したのは、キング戦で沼に落ちたチュチュを助けられなかった時のこと。
悔やんでも悔やみ切れない。
私はチュチュを救いたい気持ちはあった。
なのに、あの時の私は無様にも、何もできずにいた。
もうあんな無様な姿は晒せない。
守りたいものがあるなら、守れるように強くなれっ!
そのために、やることは徹底してやんなきゃならない。
「よしっ、晩飯まで自主トレだっ!
トロワたちは午前中突き合わせちまって仕事があるからな。私たちもやる事やって、強くなるっ!
今日から午後も訓練に励むぞっ!」
意気込む私に、チュチュも分かりにくい表情に、ガッツポーズをプラスして気合を表現している。
「よっしゃ森で特訓だっ!
クワの素振り、目指せ1万回っ!」
……ってあれ?
私ってシールダーだよな?
うーん。まぁいい! とにかく今はトロワの方針に従った特訓だ!
「チュチュも走れるように、がんばる」
「よく言った!
んじゃ、やるぞっ! 私たちは、強くなるッ!」
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で、昨日描いたノゲノラの白ちゃんが好評で嬉しいっす♪
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