表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
139/264

ドゥとディスが乱入しました。

挿絵(By みてみん)

【ドゥ】

ゴブリン10兄弟姉妹の長男。

黒色ゴブリン。

爽やか系のお兄さん。ブラコンシスコン。体力バカ。サンク曰く、山ザル。

上級ゴブリン。


 「こんちには、ドゥ、ディス。

 ってか、なんでそんなに葉っぱまみれなんだ?」


 「あぁ、これですかっ!

 さっきまで山でフルーツやら木の実やらの採集に出掛けていたもので、あっはっはっは」


 照れ笑いも爽やかに、ドゥは白い歯をキラリと輝かせて笑った。


 「キキキ、キィキキキィキーキキ〜」


 「そうか! ならアンにケーキのデコレーションは全面的に任せたよ!」


 さっきドゥが言っていた、十字架建設隊が第2フロアへ行くらしいから、景気付けに夕食会で巨大ケーキでも作ろうという計画。


 巨大ケーキというのも気になるが、私が注目したのはそこではない。


 「なぁ、十字架建設隊って何なんだ? 第2フロアで人間を貼り付けにした木の棒をいくつか見かけたんだが、あれを作りに行く部隊のことか?」


 むむっ、とドゥたちの視線が私に集まる。


 「その通りです。 半年前から設置された部隊でして、これは狂人の神を沈める儀式なんだとか」


 「半年前!?」


 「えぇ、半年前にこの迷宮に狂人の神が現れまして、その神の命でゴブリン一族は十字架を建設しているのですよ」


 半年前に狂人の神が現れただと……!?

 半年前と言えば、チュチュたちロリっ子がリヒトの雷鳥サンダーバードで迷宮に飛ばされた時期と一致する。


 ここが木魔法の迷宮であることを考えると……

 その狂人の神というのはチュチュたち8人姉妹の6女、メンヘラ僕っ子のシヴァだろう。


 「狂人の神はなんで十字架建設を命じたんだ?」


 「あの日以前、この迷宮は緑豊かで平和な迷宮でした」


 それは、第1フロアの番人フェルから聞いていた。


 「ですが、狂人の神が舞い降りたことにより、土地は荒れ、緑が枯れて生き物の心は荒み、とうとうヘルガーデンと呼ばれるまで落ちてしまったのです」


 ん?

 そこ、私の知っている話とちょっと違うな。


 迷宮が荒れたのはフェルの妹、ルーシーが先祖の犯した罪を背負わされ、罰として第1フロアから出ないというのを破ったからだと聞いている。


 「このままでは迷宮が死んでしまう。そこで、父上はこれだけは勘弁してほしいと、狂人の神に救いを乞いました。

 それで、狂人の神が命じたのが十字架建設だったんですよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ