脳筋トロワ師匠のスパルタ大特訓!
「どぉりゃぁあ!!!」
くそっ! 攻撃はかわされていないのに、一向に当たらねぇ!
丸腰で、私の振りかざすクワの凶器など一切避けるつもりのないトロワ。
彼女は全ての攻撃を見切って、クワの柄の部分を軽く手で横に押し、クワの軌道を逸らしただけにすぎない。
「お連れ様、動きに無駄が多いでっせ」
「くっそぉぉお!!!」
ザクッ、ザクッ、っと、私の空振りしたクワの行く先々で森の地面は耕されていく。
「ぜぇー……ぜぇー……ぜぇー……………」
にしても、重い。
いったい何キロあるんだこのクワ!?
よくトロワもカトロも、こんなの振り回りてたな。
驚愕を通り越してもはや感心するぜ。
「ぜぇー………………ぜぇー……………」
息も絶え絶え、もはやクワを持ち上げようとしても腕が震えて持ち上がらなくなったところでトロワがようやく休憩の……
「んじゃお連れ様、次は当てるつもりで行ってみようか」
「ずっと当てるつもりだったから!!
遠慮なんてしてねぇーから!!
ってか、休憩させてくれぇ〜!!」
私が懇願するように叫ぶと、トロワはケラケラと笑いながら休憩タイムをくれた。
私はその場にドサッと腰を下ろし、両腕を広げて大の字になる。
「ス、スパルタすぎるぜ師匠……
いや、スパルタっつーより、自分が凄すぎて他人の限度がわかんねぇって感じか?」
私の腕はピクピク痙攣していた。
筋肉が悲鳴を上げ、筋繊維がブチブチ切れるように痛みが走った。
体力と筋力勝負。
これが脳筋トロワ師匠か。
……ってことは、カトロはどうなんだ?
カトロもトロワと同じようなスタイルなら……100%チュチュは死んだな。
というわけで、少し離れて稽古するチュチュとカトロに目を向けると……
「ふォォォオオオいッ!?!?」




