赤い林檎を血に染めて
愛されないと、心が歪んでいく。
ただでさえ赤い林檎が、
熟されて真っ赤に憂う
「人を傷付けている」と言う自覚がある方が
まだ幾分かマシだ
自覚がある分、反省も改善も出来る
本当に酷い人間とは
人が自分のせいで泣いたり喚いたり、怒ってることに気付かない人のことだ
そんな人に感情のエネルギーを使い果たすなんて、馬鹿みたいでしょう?
でも、世話を焼く自分に自己陶酔しているのかもしれない
「自分はこれだけ、相手を思ってる」って
相手は、はっきり言わなきゃ気付かないような程
鈍感なのに
だから、そんな自分自身すらも愛せない
大事になんて、出来ない
そして、そんな人の気まぐれな優しさだけを求めて生きるのには
人生は厳し過ぎる
本当は、最初から分かっていたはずなのに...
真っ赤な林檎に、血がかかる
私の傷から流れ落ちた血が
そうして出来た禁断の実
私はそれを食べて、この楽園を追放されましょう
貴方がいない世界なら
此処じゃない場所なら、全て地獄だから
歪んだ愛情は、やがて世界から淘汰される。