再会とは…難しいものです。
謎の青年(?)の正体が明らかに…!
更新遅れました。ごめんなさい><
……どうして。
どうして、貴方が。
「どうして琉依がここにいるのよ……!!」
思わぬ再会に驚きと戸惑いが交差して、上ずった大声を上げてしまった。
目を伏せて、こちらを見ようとしない琉依。
丙午 琉依。私の幼なじみであり、理解者であり、今現在私の……
「同じ職場だったら、一緒に――」
モガッ
「あ゛ー!! はい。じゃあ俺、新人に案内してきますね!! ほら!」私の手を引っ張りダッシュでその場から立ち去る琉依。
口を塞がれていて助けを呼べないのと、言ってからの琉依の行動が早すぎるのとで皆呆気にとられた顔でポカンとしていた。
勿論、私もその中の一人だった。
人気のない場所まで連れて来られ、やっと口を塞いでいた拘束も解けた。久しぶりに吸い込んだ酸素が胸いっぱいに広がる。……生き返った。
酸素の尊さを噛み締めながら、目の前の人物へと視線を投げかけた。
「何で琉依がここにいるのよ!!」
目の前には数時間前に別れた姿。っていうか、ここの病院だったわけ?! そう責め立てると、「……ここに転勤してきたんだ」と言う。
この目の前で項垂れている人物は、丙午 琉依。私の幼馴染でもあり、今現在同じ家に住んでいる。
だけど、それは決してラブとかではなく、ただ単にアパートを借りる上で人数がある程度いたほうが経済的に助かるという以外感情は持ち合わせていない。……勘違いが起こらないよう初めに言っておくが、何も琉依と二人で暮らしているほど馬鹿ではない。もう一人、松嶋 百夜という幼馴染とも暮らしている。三人はいつも一緒だったので、離れ離れになるのが惜しいという気持ちもあったのだ。
「何で教えてくれなかったのよ!」おそらく百夜は知っていたのであろう。一人だけ知らなかった、という事実に悲しくなる。
「教えられるわけねぇし……言ったら絶対一緒に行こうとか言うじゃん、お前……」
「何で一緒に行っちゃいけないわけ? いいじゃない。どうせ同じとこに行くんだったら……」
お前には関係ない。と突き放された気がして、少し涙声になってしまった。「……お前が可愛すぎるからいけないんだ。クソッ」小さな声の呟きに「え?」と聞き返すと、彼は顔を真っ赤に染め、「なななんでもない!!」と言って顔を隠した。嫌われてはいないらしいことに安堵しつつ、言葉を紡ぐ。
「だったら、初めから理由を説明すればいいじゃない。きっと分かってくれ……」
「駄目なんだよ!! 言ったら絶対殺される!! 俺の首が飛ぶぅぅぅぅぅぅぅ(身体的な意味で)!!!!」間髪入れず帰ってきた返答に目を剥く。目の焦点が合っていない。どうやら彼にとっては深刻な状況らしい。
「そ、そんなに? ……分かったわ。言わない。だけど、これからはもっと私を頼ってよ?」あの優しげな柳先生に限ってそんなことはないと思いつつ、琉依の提案を飲んだ。
……だけど。
「ただいま戻りましたー。……あれ?」
なんでしょう、この視線は。
ステーション全ての視線がこちらに向いている。いや、正確に言えば、私と琉依に、だが。
じっとりと……いや、ねっとりと(?)した視線。しかも何故か皆こちらを見ながらヒソヒソと話し合いを続けている。到底気分の良いものではない。さっきと違いすぎません?!
そんな視線を無視して仕事をしている琉依とは違い、居た堪れなくなって患者の見回りに行こうとする腕を引かれた。何者!? 驚いて見上げると、
「……待って。」超真剣な顔の師長様がいらっしゃいました。
だけど……怖っ!! 怖すぎます、柳師長!! 何その発情期のオスが、狙ってたメスとられたみたいな顔は!! いや、そういう顔してるけども!! いや、その顔でしかないんだけども!!
息がかかるほど近くに寄ってきた端正な顔。間を置いて重々しく開かれた口からは、とんでもない言葉が。
「……壬紀はさ、丙午と付き合っているのか? 丙午のことが……好きなのか?」
……は?
≪続く
登場人物
看護師(精神科):丙午 琉依[hinoe rui]
・壬紀の幼馴染
・モテるが壬紀に絶賛片思い中
・茶褐色の肌に黒髪
・20歳
・♂
看護師(???):松嶋 百夜[matsushima yuya]
・壬紀と琉依の幼馴染。
・???
・20歳
・♀
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はい、終わりましたー。
やっと先に進むことが出来ましたね。
長かったー。
この話は、なかなかまとまらなかったので苦労したのですが、この中途半端さ…。
更新遅れてすいませんでした><
次回の更新はなるべく早くお届け出来たらいいなぁと思います。
あ、ちなみに百夜さんについては今のところシークレットです。
次回か、その次(?)で徐々に出していきたいと思います。
次回もよろしくお願いします。
3.1 修正致しました。




