第28話『ショッピングモール 後編』
投稿遅くなりました!すみません!
理由は後書きにて。
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いよいよ後編。
今回は小夜視点です。
お洒落をした伊織を連れて買い物の続き。
隣で腕を組んでいてドキドキする。
反対側の美咲姉も楽しそう。
今日は私もお洒落をして来た。伊織がこっちを見ると嬉しくなる。短い期間なのにいつの間にこんなに好きになったのだろう。少し前の私なら考えられなかった。伊織を見つめると、少し照れた表情。可愛い。ニヤニヤしちゃう。
「伊織。あそこの店見たい。」
「ん?あそこ?いいよ。」
「よし!行こう!あっ、小夜。あれ可愛いよ?」
そうして3人で服を見て回った。服を見ている最中も私か、美咲姉は伊織の側を離れない。何故なら周りの女の子達の視線がみんな伊織を捉えているからだ。警戒と牽制だ。『コレは私のモノ』と周囲にアピールしとかないと危険。美咲姉もそれはわかっているから、必要以上に伊織にくっ付いている。まぁ…こう言ってしまっては何だが美咲姉と私を見れば、大抵の女は尻込みする。問題無いと言えば無いのだが、理屈じゃないのだ。
「伊織。これどう?」
私は自分に気になった服を合わせてみる。
「うん!かわいい。似合うと思う。」
素直に嬉しい。えへへ。
「と言うか小夜さんも美咲さんも、美人なんだから何着ても似合うと思うけど。」
「違うの!ちゃんと彼氏の好みを知りたいの!」
「ん。その通り。もっと見て欲しい。」
女心をわかってない。そんな所もかわいい。
もう私。伊織なら何でもいいのかも。
さて。そろそろ攻めよう。
「伊織。次はこっち。」
私達が伊織を両側から挟み連れて行く先は、
下着売り場だ。所謂、ランジェリー専門店。
「い、嫌だ!無理!無理だって!ここ男子禁制でしょ⁉︎絶対無理だって!」
「大丈夫〜!ここはカップル向けの個室の試着室があるの♡だから〜無問題!」
「ん。伊織には選ぶ責任がある。」
伊織を容赦無く連れこむ。可哀想だけど許してね?これも伊織のため…なはず。
下着姿を見せるのを恥ずかしくない訳ではない。
こういう所から、少しずつ伊織の抵抗を薄くさせて行く狙い。
シャラッ…カーテンを少し開いて伊織を呼ぶ。
「伊織。これどう?」
伊織は恐る恐るカーテンに首を突っ込んで覗く。
「うわっ、すごい可愛いよ。けど…エッチだね」
伊織はモジモジしている。私はピンクのベビードールとお揃いのパンティを履いている。こういうのも伊織が好きかもって。反応は上々。
「ん。じゃコレ買う。」
「伊織?こっちも見てー。」
美咲姉はアダルトな路線で攻めた様だ。
紫のレースのブラジャーにお揃いのパンティ。
伊織は完全に目が泳いでいた。
「よしっ、何も言わなくていいよ。コレ買おうっと!小夜も決めた?」
「ん。決めた。買いに行こう。」
「じゃあ、伊織はここで待っててね〜っ」
「えっ?もう外でいいんじゃ…」
「駄目。外は危険。猛獣がいる。」
「ええぇ…?マジで?」
外に伊織を1人にしたら絶対に声を掛けてくる雌猫がいる。1人にする訳にはいかない。むー、顔を出すとこういう弊害もあるか。
買い物を済ませて、帰ろうとした時だった。
伊織と夏樹くんがトイレに行ったら、しょうもない奴らがやって来た。
「ねー、ねー、3人ともマジ可愛いねー。」
「これから俺達と遊ばない?マジ楽しませっからさー。」
「いいじゃん、いいじゃん、行こうぜ!」
如何にもチャラそうな3人組。下心丸出しで、正直無理。当然返事は、
「無理。他を当たって。」
「私達は彼氏と来ている。話し掛けないでくれ。」
「君達、ウチらのカレシ、イケメンだから他行った方がいいよ?」
当然、チャラ男は諦めない。こういう奴等はしつこいのだ。しつこいのが嫌われると理解してない。その根性を他に回せばいいのに。
「いやいや、俺らの方が楽しいって!」
「いーじゃん!行こうよ。」
「マジ後悔させねーから!」
「しつこいな。無理だと言っているだろう?あまり、しつこい様ならこちらも黙っていないが?」
あ、美咲姉がキレ掛けてる。こういう奴等、大嫌いだからな。私もだけど。
「うわっ、こえー!でもそんな顔もいいじゃん、とりあえず遊びに行こうぜ!」
「俺らが大人しくしてるウチに着いて来た方がいいよー?マジで。」
「とりあえず、出ようぜ?なっ?」
そう言って私達の腕を掴んで引っ張って来た!
何コイツら?頭オカシイの⁉︎
「悪いけどその子達、こっちの連れだから離してくれるかな?」
「「伊織っ!!」」
伊織が来てくれた!遅いよ。だが、伊織の体格を見て勝てると思ったのか、チャラ男達は強気だ。
「ああん?彼女達は俺らと忙しーの!他当たれよ!なっ、兄ちゃん?」
「そーそー。あっち行っとけ。あ?」
伊織はにこやかに近づくと、私の腕を掴んでいる男の手首を握った。
ギリギリギリギリッ
「ぐっ⁉︎ てめっ?」
「お願いだから離してくれないかな?」
ミシッミシッ
「わ、わかった!は、離すっ離すから!」
やっと私の腕を離したチャラ男は、青くなった手首を押さえてる。
「他に何か用事はあるかな?」
伊織がニッコリするとチャラ男達は、
「お、おい。行こうぜ…。」
「あ、あぁ。」
この場から逃げるように去って行った。
「ごめん。目を離した隙にこんな事になると思ってなかった。大丈夫?怪我はない?」
「伊織ー、怖かったよー。」
「ん。ありがと。大好き。」
2人で伊織にしがみついた。イケメン補正があるから更にかっこ良く感じる。
「相変わらず、伊織はつえーな。ははっ」
「いっくんがあんなのに負ける訳ないじゃん。
藤島流柔術2段だモン!」
そうなんだ。だから矢崎も一瞬で倒せたんだ。
柔術とか凄い。伊織は一体いくつスペックを持ってるんだろ?イケメンで、勉強出来て、料理も出来て、柔術やってて強い。我ながらハイスペックな彼氏を持ったものだ。可愛いだけの私と釣り合うのか自信無くすなぁ…。苦手な物とかあるの?
帰り道、車の中で伊織の苦手な物を聞いてみた。
ちなみに答えたのは小雪ちゃん。
「いっくん?えーとね、いっくんは虫が苦手だよ。特に足の多いヤツ。それとね、カナヅチ!泳げないの!ウケるー!」
「小雪っ!テメっ?何言ってやがる⁉︎」
「えっ?だってホントの事じゃん。あとはねー、」
「小雪っ!黙れ!お前の秘密もバラすぞ⁉︎」
「えー?私、秘密なんか無いもーん。」
「あ、そう。夏樹、小雪のヤツ中学の時な。お前のカバン…「あーっ!!あーっ!!それダメっ!いっくん!それはダメーーっ!!」お前が余計な事言うからだろうが!!」
ギャーギャーギャーギャー!!
伊織と小雪ちゃんが喧嘩してる。年相応の伊織を見るのは初めてだった。私も美咲姉も、まだまだ伊織の事を知らない。もっと知りたいと思った。
私は話しながら、気になった事を聞いてしまった。それが、伊織にとって触れてはいけない部分だとは知らずに…。
「そういえば、伊織のご両親って何してるの?」
一瞬、後部座席の空気が固まったのを感じる。
伊織は少し考えた後、こう言った。
「元気ですよ。父さんは隣町で医者をしてます。母さんには近いウチに会いに行かないとなぁ。」
「そ、そう。」
不思議と伊織に突き放された感覚を覚えた。
これ以上聞くなと言われた様な…。
幼馴染の2人も無言だ。
そのまま3人で帰宅していった。
私も美咲姉も、理由も無い不安を感じながら。
次回は美咲視点で送ります。
感想にあった美咲と小夜のHシーンの為に!
ノクターンでの投稿を現実的にする為に!
練習がてら別の話を投稿して見ました!
良かったら読んでみて下さい!
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