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第26話『ショッピングモール 前編』

長いので3部編成にします。


今回も伊織視点です。

「みんな、シートベルト締めた?

それじゃ出発するよー。」


僕達はこれからショッピングモールに向かう事になった。最近、郊外に出来た大型商業施設で『神城ショッピングモール』という施設だ。4エリア200店舗もあるそうだ。電車でも行けるが帰りの荷物や利便性も考えて、美咲さんが車を出す事になった。車でも30分程なので大した距離では無い。座席は助手席に小夜さん、後部座席に夏樹、小雪、僕という順で座った。


「買い物久しぶり。楽しみ。」


「そうね。私も久しぶりだわ。伊織にはいっぱい付き合って貰わないとねー。」


「お、お手柔らかに頼むよ…。」


正直、戦々恐々だ。どこに付き合わされるか不安でしか無い。しかもそれが2倍とは…。


「いっくん、彼女の買い物に付き合うのは彼氏の役目だよー?しっかりしなよー!」


「でも、本当に俺達も良かったんすか?

せっかくのデートなのに。」


夏樹は気を遣っているようだ。


「問題無い。それに…」

「そうそう!伊織の昔の話とか聞きたかったしねー。そうでしょ?小夜?」

「ん。その通り。せっかくの機会。」


やっぱりか。そんな気したんだよ。

後で夏樹と小雪には釘を刺しておこう。


車内はワイワイと賑やかだ。特に小雪は前に乗り出して2人に話し掛けている。姦しいとは正にこの事だろう。服や雑誌の話で盛り上がっている。


そうこうしている内にショッピングモールに着いた。中々、広大な施設だ。


「とりあえず、ウインドウショッピングでいいのかな?行きたい所はある?」


「そうね。とりあえずは服かな?夏物見たい!」

「ん。私もそれでいい。」


そう言いながら美咲さんは僕の右側へ。

そして小夜さんは僕の左側に来て…


2人して僕の腕に抱きついた。


「 ⁉︎ 」何してんの⁉︎ 2人とも!


「くふふー。今日はずっとこうだよ?」

「ん。コレは譲れない。」


正に両手に花状態だ。比喩では無い。

その証拠に周りの視線が痛すぎる…。

おそらく殺意だけで人を殺せるレベルだ。


更に高身長でイケメンの夏樹と、ギャルっぽいが美少女の小雪が加わると周囲の注目を集めない訳が無かった。周りから声が聞こえてくる。




おいおい?なんだあの娘たち、

メチャクチャレベル高くね?


なにー?なんかの撮影?モデルさん達かな?


やべー。スゲー可愛い!芸能人か⁉︎


あの彼、超イケメンじゃん!彼女かな?あれ。


おい、オマエ声かけて来いよ!


ありゃ無理筋だって。高嶺の花だろ?



周りからヒソヒソと聞こえてくる。流石に美咲さんと小夜さんは目立つなぁ…。僕から見ても目立つモン。おそらく僕は2人の捕まり棒くらいに思われてるのだろう。存在が消えてる様に感じます。


「あ。伊織。水着見たい。」

「あっ!いーねー。行こ行こ!」


み、水着だと⁉︎ 無理です無理です!僕が嫌がってるのも無視して、ズルズルと店内に引きずり込まれる……遠目に夏樹が合掌しているのが見えた…。


「伊織ー!ちゃんといるー?」


「イマスヨー。」


「もうちょっと待って。」


「マッテマスヨー。」


僕は今、生気の抜けた顔で試着室の前に居た。

何というアウェー感。周りは敵しかいない。


暫くすると着替え終えたのか、

美咲さんから声が掛かった。


「伊織ー。行くよー!じゃあーーん!」


その姿を見て僕は呆けてしまった。


美咲さんはブルーの花柄のビキニにパレオを巻いたスタイルだった。素晴らしい。抜群のスタイルだ。

Dカップの巨乳がはち切れんばかりだ。くびれた腰にパレオから流れ出る美脚がとてもセクシーだった。ヤバイ…息子が…。座って見てて良かった…。


「ど、どうかな?」


「う、うん。スゴく似合ってる。」


「そ、そう?えへへー♪」


美咲さんは嬉しそうだ。

続いて小夜さんからも声が掛かった。


「伊織。私も見て。」


シャラっとカーテンが開くとそこには、


そこには小悪魔がいた…。

小夜さんは黒のビキニで紐で結ぶタイプの水着だった。スレンダーながらも出る所は出ていて非常にエロく見える。エロく見えるのだ!小夜の美人度が水着を着る事によって何倍にも増した事は間違いない。ヤバイ立てない…勃ってるけど立てない。たった2発のストレートで僕は立ち上がれなくなった。


く、くそっ…なんの拷問だよ?

なるべく意識しないようにしてたのに。


彼女達が恋人では無い時は意識せずにいられたが、

恋人となった途端に意識してしまう…。

それも飛び切りの2人だ。

意識するなというのが無理だ。


小夜が不安そうに聞いてきた。


「伊織。どう?」


やべっ、ちゃんと答えないと。


「月並みだけど、似合ってるしか言えない。

似合い過ぎている。」


「ん。ふふっ。嬉しい。大好き。」


小夜はん…そのはにかんだ笑顔は

破壊力高すぎですえ?あきまへんで?


2人とも満足した様で購入する事にしたようだ。

ちなみにそれどこで着るの?

他の人に見せたくないんですが?


そして疲れ切ってしまった僕はグッタリしていた。少し休もうという話になり、5人でフードコートでお茶をする事になった。


「伊織、大丈夫?膝枕しよっか?」

「膝ならこっち。こっちのが柔らかい。」


「いや、大丈夫。今は遠慮しとく…」


周りの視線も痛いしね。こんな美人2人が彼女だなんて誰も信じないだろうけど、自信無くすなぁ…。


「はぁ…。」


「いっくん、元気出せー!なにで自信無くしてんのかわかんないけど、いっくんホントはなっくんに負けないくらいカッコいいんだからさー。」


「そう言うのは小雪ぐらいだろ?俺は普通だよ。

幼馴染目線だから見慣れてるだけだろ?」


「ん?伊織はカッコいいよ?」


「わ、私も伊織はカッコいいと思ってるもん!」


彼女の贔屓目ってヤツかな?

流石に自惚れたりはしないよ。


「むー!それなら小雪ちゃんに任せなさい!

美咲さん!小夜さん!いっくん借りるよ!」


「は?なに言ってるのオマエ?」


「小雪ちゃんがいっくんをコーディネートしてあげる!任せといて!あっ、なっくんは2人が軟派されない様にボディガードね!」


「了解。いってらー。」


「よーし!いっくん行くよー!」


「お、おい待て!引っ張んな!」





そうして僕は小雪に連れ去られた。

どーなんの?これ?








次回で伊織のクラスチェンジなるか⁉︎

お楽しみに!


次回は美咲視点です。

次回『ショッピングモール 中編』

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― 新着の感想 ―
[一言] 正に両手に花状態だ。比喩では無い。 いや比喩でしょ どこに花が?
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