適当な異世界転移
「七つの大罪」
これは生物なら誰でも持っている欲であり罪である。
それを統べるには無欲でないといけない。
つまり生物ではないと言うことである。
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八月。誰もがその暑さに鬱陶しさを感じるだろう。それは彼・・・山鉈奏多 も例外ではなかった。ただ彼は鬱陶しさを感じるだけであってそれ以外何も感じていなかった。
「おいおい、こんな暑いのによく動けるな」
今奏多に話し掛けたのは、田中康正なんだかんだ言って奏多と長い付き合いだ。
「うるさいな、誰かがやらかしたからだろ」
奏多は康正が窓ガラスを割ったということで罰を受けている。
ただ注意して近くにいたということで共犯者になってしまった。
「お〜い、そろそろ終わらせて遊び行こーよ」
遠くから康正の幼馴染の、狭山帆奈が呼んでいる。
「そんな事言うなら手伝えよ」
「なんで〜、自業自得でしょ。早くしないとお祝いパーティー終わっちゃうよ」
奏多達が罰を受けている裏で、クラスメイトは全員で卒業パーティーをしていた。
「終わったー、奏多早くパーティー行こうぜ」
正直パーティーに参加したくない奏多は、サボる口実が出来たことで喜んでいたが、束の間の喜びだった。
奏多達がパーティー会場に着くとより一層盛り上がった。理由は簡単、帆奈は可愛いさで言えば学年一。
康正はそこそこイケメンで、盛り上げ上手でクラスで言えば三番目にモテると言ったところか。
キィーーーーン
マイクからハウリング音が聞こえてきた、康正あたりが喋るのだろうと奏多は予想していたがその考えはすぐに否定された。
「あーあー、もしもしボクの名前は天照大神。
アマテラスって呼んでね!」
クラス内にボクっ娘でこんな活発な娘はいない。
奏多はまだクラス内の誰かが喋っているのかと思い、呑気に座っていた。
「えー、これから異世界に行ってもらいまーす。準備はいい?いいよね、では行ってらっしゃーい」
実に雑な異世界転移だとのちに思うのだった。




