39ポイント目「 家族 」
お茶を御馳走になった後で探検者ギルドに行くとロボも行きたいというのでボガードさんに断りを入れてロボを連れて探検者ギルドまで向かう。
途中で宿に寄りロボは練習着から着替えライダースジャケットにデニムとブーツといったワイルドな感じの服装になった。
「 おお、来たかシンジちょうどいいタイミングじゃねえか!! 」
2階から降りてきたケインさんがカウンターに行こうとしていたシンジを見つけると声をかけてきた。
「 ケインさんシンジ君クエストの依頼品出してもらっていい? 」
リュミさんがこちらに気づいて声をかけてきたのでカウンターまで少し急いだ。
「 えーと言うからこの箱の中に出してもらえる? 」
そこでカウンターの上に2つの箱を出してリュミさんがどんどん読み上げていく。
「 探検者の遺物はこっちでファム野菜はこっちでお願いね 」
”箱”からそれぞれの箱の中に言われた物を入れていく。
それからしばらくしてリュミさんがソロバンを弾きながら
「 えーっと・・・算定なんだけど遺物探索が6回完了扱いでファム野菜の納品が2回完了扱いだから、それぞれ5千×6・1万5千×2の合計で6万・・・はい金貨6枚ね 」
と言ってきた。
ケインさんが金貨を受け取ると金貨3枚をこちらへ投げてきた。
「 明後日まではゆっくりしろよ!!あの賢者のおっさんのクエスト受けるんだろ? 」
そこまで言われてグリデニア様の事を思い出した。
確かに明後日会う約束だったな・・・9階と10階のゴタゴタですっかり忘れてたよ・・・
「 じゃあケインさんまた明後日ここで 」
「 おう、気いつけてぇ帰れよ 」
そうして俺とロボは探検者ギルドを後にした。
「 うわー凄いですねマスター 」
早めに宿に戻り部屋に入ってからロボを連れて今”アウラの世界”にやってきている。
「 改めてようこそおかえりなさいませシンジ様 」
アウラが深々と頭を下げシンジの帰還を喜んだ。
「 うん、ただいまアウラ・・・ハクはどこかな? 」
するとアウラの樹の影からテトテトとプラチナの髪を揺らしながら子供が駆けて来た。
「 おにいたんおかえりにゃちゃい(おにいちゃんおかえりなさい) 」
どこかで見覚えがあるような子がガバッと抱きついてきた。
うーんどこかで見た気が・・・あっ!!
「 ハクどうしたんだ人型になって・・・っ言うか喋ってる!? 」
「 えへへへ 」
ニコニコ顔のハクと驚く顔のシンジを尻目に樹の影からさらに一人出てきた。
「 シンジ様お初にお目にかかります。父である夜神・ドゥンケルより命を受けシンジ様の元へ仕えさせていただきます 」
「 もしかして・・・あの”紅い核”の? 」
「 はい、転生しておりますゆえシンジ様にお名前を頂きたくずっとお待ちしておりました 」
「 そうだったんだごめんね何日も待たせて・・・うーん名前か・・・ 」
シンジの前に頭を垂れている少年の名前を必死になって考える。
夜の神の子供で蜘蛛の姿を持つ・・・うーん・・・そうだ。
「 ”ナハト”ってどうだろう? 」
なんとか考えついた名を黒い神官服を着たボブカットの少年に告げた
「 シンジ様失礼ですがそれはどのような意味がある名なのですか? 」
名につけられた意味をしっかりと聞きたいらしい・・・眼がそのような感じで訴えている
「 うん、えーとね”夜”って意味があるんだ。夜神様の眷属なんだし見た目が黒い感じだったからそうイメージしたんだけどどうだろう? 」
「 ナハト・・・夜・・・いいですね素敵な名をありがとうございますシンジ様 」
ナハトは意味を聞いた後で「ナハト、ナハト」と自分の名前を何回か小さく呟いていた。
「 あのーマスターこの方々は? 」
「 そうだね初顔合わせだから紹介しなきゃね 」
少し困惑するロボを尻目にシンジがまずロボの隣に立ち
「 俺の初めての仲間の”ロボ”だ。武術を研鑽しているがんばり屋さんだみんなよろしくな 」
「 ロボと言う仲良くしてくれ 」
そこまでロボが言った後でアウラの隣に立ち
「 この世界を作ってくれている”アウラ”だ、回復魔法が使えたりするので怪我をした時は彼女に頼るといい 」
「 ロボさん、”アウラ”と申します。これから仲良くいたしましょうね 」
次にナハトの隣に立つ
「 ナハトだ・・・俺も顔を合わせるのは初めてだが仲良くして欲しい 」
「 シンジ様にお使えする事になった”ナハト”と言う。我が転生前が色々と迷惑をかけた。申し訳ない 」
ロボの頭の中に「???」と疑問が出てきたのがわかったのでフォローしておく
「 洞窟で戦った蜘蛛がいただろう?あの時瘴気に侵されて暴走してたみたいなんだ、倒した後無事だった核から転生したのが”ナハト”になる 」
一瞬ロボが困惑するが少しナハトを見てから
「 事情があったのはわかりました。今の状態を見て大丈夫そうなのも理解できます。けどもし何かあったら迷いなく息の根を止めるのでお覚悟を 」
頭痛の種ができそうな俺を尻目にハクが
「 おねぇたんなかよくできにゃいの?(お姉さん仲良く出来ないの?) 」
と泣きそうな顔でロボを見上げている。
ロボも少ししどろもどろになりながらハクを抱っこすると
「 お姉ちゃんもね仲良く出来ないわけじゃないのよ何かあったらってだけで仲良くはしていくからね 」
とハクに言い聞かせた。
「 ロボの抱いてるのが”ハク”って言うんだ。”ハク”ちゃんとご挨拶 」
「 あい、ロボねえたん”ハク”っていいまちゅ。(はい、ロボ姉さん”ハク”って言います) 」
と言いながら可愛い笑顔をロボに見せた。
その笑顔を見ながらロボも聖母のような笑みをハクに向けている。
「 みんなに言っておきたい事がある 」
そう言うと全員がこちらを見る
「 みんな俺はこれからも旅を続けていく、その中でみんなを”仲間”と言うくくりではなく”俺の家族”として扱いたい 」
みんなの笑顔が”もちろん”という感じでシンジに向けられていた。




