34ポイント目「蘇生薬(アムリタ)」
「 異界迷宮で探せる菌糸類・・・まあ、キノコの事なんじゃがそれらをあらかた調べ終わったのでのぉ、明日にでも帰るところだったんじゃよ。しかし、儂が幻惑魔法をかけていたはずなのによくここまで来なさったな 」
「 それはですね、自分が違和感で道をそれたらたまたまここにつきまして・・・ 」
「 まぁ、立ち話もなんじゃ。中にお入りなさい、茶でもご馳走しよう 」
キノコハウスに招待されキノコのテーブルにティーカップかわりのジョッキを2つ取り出すと賢者・グリデニア様から紅茶キノコを注いでもらいゴブリンノコシカケというキノコに座り話を聞いた。
話を聞きながらジョッキをすすっていたケインさんが紅茶キノコがすごく気に入ったようで
「 すまないがおかわりもらえねぇか? 」
とグリデニア様に聞いて気に入ってもらえたのがうれしかったのか上機嫌でケインさんのジョッキへ追加分を注ぎ始めた。
「 それでおぬし達は10階まで行って帰るというのだね・・・儂は一足先に戻るんじゃがもしよければ帰ってから儂の依頼を受けてもらえんかのぉ? 」
「 内容にもよりますがどのような? 」
俺の返答に眼を細めつつ
「 なに、キノコを見つけるだけの簡単な依頼じゃよ。・・・ボソボソ・・・ 」
消え入りそうな声で言った言葉を聞き逃せなかった。
「 オーガの森で探すんですか?よかった俺も帰ったらそこへ行こうと思ってたんですよ 」
「 おおっ、そうであったか!!よかったわい、”首狩りの森”と言って近づきたがる者がおらんでな・・・いやーよかったよかった 」
「 ”首狩りの森”?オーガの森じゃないんですか? 」
「 あの森の二つ名を知らんか・・・ 」
「 思い出した!!オーガの森が”首狩りの森”だったのか!!シンジ、あそこに行くのはやめとけ!! 」
「 えっ? 」
「 あそこには夜になると出るんだよ・・・”首狩りの戦士”が・・・二つ名聞いてやっと思い出したぜ・・・賢者様はまたどうしてあの森に用があるんだよ? 」
「 あの森にあるという”エレクトラマッシュルーム”と言うのが探している物じゃ 」
ケインさんが怪訝そうな目でグリデニア様を見る涼しい顔をしてさらっとその視線を無視するグリデニア様が
「 ”首狩りの森”だからこそと言っておこうかの 」
「 そのキノコは他の場所じゃダメなのか? 」
「 ああ、限りなく難しいのぉ、探しているエレクトラマッシュルームは死体の頭部に寄生する世にも珍しキノコなんじゃよ 」
「 なっ!! 」
「 死体の頭部だけですか? 」
少しためらいつつもグリデニア様が話し始めた
「 さよう・・・そして儂がそれを求めている理由は”蘇生薬”を作るためじゃよ 」
「 アムリタですか? 」
「 伝説に残されし死体に魂を呼び戻し完全復活する霊薬・・・たとえ罰当たりと言われてもあきらめきれるものではないわ 」
「 アムリタを求める理由だけでもお聞かせいただいてもよろしいですか?」
「 そうだ賢者様、なぜそんなもんを作ろうとしてるんだ? 」
俺とケインさんの問いに苦い顔をしつつものすごく言いづらそうにしながらも
「 それはすまんが言えんのじゃ、ただ悪用する気は全くない。これはセイカキーレ様に誓ってもいい 」
とグリデニア様は答えた。
「 そうか、詮索はしねえが俺はついていかねぇぞ!!シンジもやめとけ!! 」
冷たく突き放すケインさんの意見を聞きつつもグリデニア様が嘘をついているようにも思えず
「 ケインさん、ギルドで募集かければ何人か集まりますかね? 」
「 シンジ、お前行く気か? 」
「 どのみちさっきも言ったとおり自分も”そこ”には行く予定だったので、旅は道連れ世は情けですよ 」
ケインさんが「あっー」と言った感じで頭を掻きながら
「 わかったよ!!面倒だけど俺もついていく!! 」
「 おお、そうか。 ありがたいのぉ 」
喜ぶグリデニア様とそのあと少し談笑し明後日探検者ギルドで落ち合う予定を取り付けた後で俺達はキノコハウスをあとにした。
キノコハウスで紅茶キノコをごちそうになり十分休息も取れた俺達はマイニコドをなぎ払いながら9階への階段を探しに異界迷宮探索に戻った。
感想お待ちしております。
某ゲームにてイベント限定キャラのリディさんとラッテさんを仲間にできたのでとても満足していますw




