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特別ポイント4「強さ(おもい)」

ライアン・アル・ブラフォードは武を求めていた。

幼少の頃、セルファート王国で主催された武術大会でドワーフの男性と獅子の獣人の試合を見た時にその華麗なる武と武のぶつかり合いに心を奪われて以来寝ても覚めても武術に打ち込んだ。

武術大会で見初めた獅子の獣人に弟子入りしてからめきめきと腕を上げ武術大会では何年も連続で決勝まで勝ち進んだ。

ライアンの父である王国騎士マルク・アル・ブラフォード子爵は息子に武術よりも剣術をと思い教えたが剣術は普通の騎士よりも少し強いくらいである。

15の時には王国の騎士団に入隊そして21で良縁に恵まれ結婚25で子供も生まれ34の時には騎士団長にも就任した。

その数年後・・・



「 ライアン騎士団長!!今までお世話になりました・・・ 」



涙声で話す青年にライアンは



「 今生こんじょうの別れと言うわけでもないじゃないか、例え道は違ってもお前も探検者として民の為に働くのは変わらない・・・それにたまには顔を出せよ、それで今日みたいに一緒に蜂蜜酒ミードでも飲みに行こうじゃないかブリック!! 」



そう言って城下町の酒場でブリックという自分が可愛がっていた青年の”探検者”としての新しい門出を祝った。

そしてその後何年か経ちブリックが探検者として成功していると言うのを耳にして自分の事のように喜んだ。




それから時がすぎ・・・ライアンも60を超え騎士団長の座を降り王家の武術指南として活躍していた。

城の中庭でライアンが男の子に武術と剣術を教えていた。



「 ねぇ、ライアンじい僕はどんだけ頑張れば爺みたいに強くなれる? 」



屈託のない笑顔で可愛らしい男の子がライアンに聞いてきた。



「 そうですなアレックス王子・・・王子が”誰かの為に”強くなろうと思えばおのずと強くなりますよ 」


「 ライアン爺は”誰の為に”強くなったの?」




その言葉を聞きライアンは昔の事を思い出した。

幼少の頃、獅子の獣人である師匠の一言に自分も気づかされたからだ。



「 ライアン、うぬは何の為強くあろうとするや!! 」


「 はい、師匠のようになりたいからです!! 」



すると険しい顔になり師匠が大きな声で咆哮した。



「 強さとは手段でしかないそれを求めればやがて身をほろぼすぞ!! 」



怒鳴られた事ではなく身を亡ぼすと言われた事により委縮していると



「 人の強さなるは”想い”。誰かに何かをしてやりたい・・・その”想い”が力となる、強さだけを求めるな!! 」



ライアンはコクっとうなずくしか出来なかった。



「 我もうぬが嫌いで言っておるわけでわない。むしろ好いておるから言うのだぞ?だがいつかは己の中に”想い”を持つが良い、我が弟子よ!! 」


「 はい、師匠!! 」



そうしてふらっと現れては半年に1回新しい技や教えた技の悪い所の確認をするとまたふらっと消える師匠の3回目の教えの時間は過ぎた。

それから時が立ち・・・34の時の騎士団長任命式での事



「 ライアン・アル・ブラフォードよ!!貴公は王国騎士団長として王国を守護する任に就くことになる!!だが忘れてはいけない貴公が守護するのは民であり王ではない!!人は一人では何もできないものだ私を含めて。だからこそ騎士団を率いて”力なき者のつるぎ”となれ!! 」



その時に・・・師匠の言葉がよぎった。



「 我が王よ!!私はここに誓います、”力なき者の剣”となりましょう!! 」



師匠の問いに対しての長年の答えがきっちり出た瞬間である。




「 アレックス王子、それは自分で考える事ですぞ、もしくは私のように答えを持っている人から聞ければ・・・休憩はここまでです。それではもう一度やりますよ!! 」



そうしてライアンは何年もかけ師匠から教わった技を王子に持てる技術使い全て教え込んだ。




月日は流れ・・・



「 さぁ王子、城へ戻りましょうぞ 」


「 ライアン爺わかった、では帰るか!! 」



王都から離れた森でライアンを含む数人の従者をつれ王子は森に魔物狩りに来ていた。

森に入ってから1週間後の事さすがに帰らねばと思い帰る事を進言したしだいである。

そして王都に帰り、城内に入ってから違和感を覚えた。



「 ライアン殿!! 」


「 ああ、わかっておる・・・王子!! 」


「 ライアン爺!!父上達の安否が心配だ、はやくいくぞ!! 」 



なぜか場内から漂う魔物の気配・・・城下町は何もなかったのだが・・・

玉座の間の前の廊下で血を流している番兵と宰相を見つけ王子が駆け寄った。



「 ケンドウィシュ宰相どうしたんだ!!大丈夫か!! 」


「 私の事はいいです王子・・・中の王と王妃を・・・ 」



そう言うとクラー・ケンドウィシュ宰相は気を失った、従者の回復魔法が使える者に手当を任せ玉座の間に入っていく。

王座の間に入ってから玉座に座る人物と広間に倒れる人物を交互に見た後で王の元へ駆け寄った。



「 父上!! 」



虫のような息をあげる血濡れの王を抱き上げる。



「 アレックス逃げろ・・・はぁ・・・お前さえいれば奴の野望を食い止める事もできよう・・・はぁ・・・今は無理だと思うが力をつけ友を集めて奴らに正義の裁きを・・・はぁ・・・我が息子よ・・・”力なき者の剣”となれ!! 」



そこまでいうとライアンに顔を向け



「 はぁ・・・”りゅうは水底に眠る”・・・頼んだぞ・・・ 」 


「 父上!!父上ーーーーーーー!! 」



王は最後の言葉をつげるとすでに息のなくなっていた王妃の方を見て手を伸ばし虚空を掴むと息絶えた・・・

ライアンは静かに言いきれない感情を噛み殺し、アレックス王子は号泣した。

ここはひとまずこの場から立ち去るのが一番だと思っているしかし・・・

それでも王子はどうしても聞かずにはいられなかった玉座に座る人物に。



「 ゴードン叔父上なぜそこに腰かけられているのです!! 」



玉座に傾くように座っているゴードンはめんどくさそうに王子へと答えた。



「 何故かと私に問うたか・・・ふっ、はははははははは!! 」



ひとしきり笑った後で答える



「 お前の父よりも血筋で優れる私が王になるのは当然だろう!! 」



「 なっ!! 」



そこで王子がゴードンを詰め寄ろうとしているときに違和感に気づきライアンが行く手を遮った。



「 王子進んではなりませぬぞ!!そこの者、姿を現せ!! 」



すると物陰より汚らしいローブを来た老人が現れた。



「 さすがライアン殿ですな 」


「 何者だ貴様!! 」


「 わたくしは隠者ハーミットとお呼びください。ゴードン様の理想の為に”ボースハイト”と言う組織を作りそこの長となっております 」



場の異様な状態に気を抜けないライアンと王子。

そしてそれをほくそ笑むように見つめるゴードンと隠者。

それを目の前の二人から守るように立ちふさがるライアン。



「 ここは一度引きますぞ!! 」


「 ゴードン!!隠者!!貴様らいつか必ず・・・ 」



そこまで言うと廊下から迫ってきていたゴードンの配下の兵を切り倒しながら王都を後にした。

感想お待ちしております

(/・ω・)/

投稿について活動報告に書いておりますのでできればお読みください。

できるだけ頑張っていきますので応援よろしくお願いします。

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