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コンセプト・アーリア  作者: ソラ
第一章 学園闘争編
6/6

1-5


ピピピピッ


【遥】「っつ、朝か・・・」


目覚ましを止めて、体を起こす。

ここは、上代学園、第二級概念能力者用の男子寮。

今時普通の生徒一人のためには、十分すぎるほどの部屋だ。


【遥】「とりあえず・・・着替えないとな」


一通り、部屋を探してみたが監視カメラや盗聴器の類は、なかった。


【遥】(まあ、うまく隠してあるだけなのかもしれないが・・・)


唯一の監視といえば、右手に着けられたマーカ。

昨日、寝る前に仕様書を斜め読みしてみた。

普段は、青色に光っているが概念能力を発動すると、赤色に変わる。

それに対して、ほとんどペナルティーは、ないという。

だが校内の監視の目が集中し、注意されても発動するようなら・・・


ーーー反省文を書を書かされるはめになるらしい・・・


【遥】「って、なんじゃそりゃ」


普通の学校と変わらないじゃないかよ・・・

まあ、凶悪犯がいるわけじゃなく、偶然能力を手に入れてしまった生徒が大半をしめるからか。

正樹の話しでは、第二級概念保持者は、全生徒の12%ぐらい。

実際に犯罪を犯したものは、たったの2%に及ばないそうだ。


【遥】「犯罪を犯していなければ、監視付きで普通の生活が送れるはずなんだがな・・・」

【遥】「これも、各国の思惑が絡み合っているという奴なのか?」


一人事を言っても誰かが答えてくれるわけでは、ない。

俺は、制服の上着をひっつかんで外に出た。


【咲夜】「おはよ~、ハル」


職員室、及び研究室を兼ねている部屋の前。

咲夜は、眠そうにあくびをこらえている。

この学校の教師は、教員免許を持った研究員がしているそうだ。


【遥】「何だ?眠れなかったのか?」

【咲夜】「う~ん、あたし、枕が変わると眠れないからね。やっぱり家のほうがいい」

【遥】「まあ、俺もちょっと静か過ぎて寝にくかったてのは、あるな」

【咲夜】「いつもは、子供達がうるさいもんね」


ガチャッ。

職員室の扉が開いて、昨日の男、草壁が出てきた。


【草壁】「おや、おはよう。雅君に比べて、君は、ずいぶんと遅かったね」

【遥】「これでも早いほうだとおもいますが」

【草壁】「さて、咲夜君が先に来てくれていたおかげで二人の用意は、できたよ」

【草壁】「君達、二人の教室は、同じだ。またまた奇遇だね、では、案内しよう」

【遥】「もしかして貴方が俺達の担任なんですか?」

【草壁】「おや、もしかして僕の事が嫌いなのかい?せっかく検査した仲だというのに」

【草壁】「色々と出したり、入れたりした仲じゃないか~」

【遥】「気色の悪い事を言うな!、それと咲夜、変な顔をしてこっちを見るんじゃない!」


草壁の案内で二人は、歩き出す。

校舎は、5階建て。

Uの字を描く仏の校舎に各種グラウンドが揃っている。

後の建物は、全部、研究室らしい。


【遥】「なあ、咲夜、他の生徒に会ったか?」

【咲夜】「うん、数人には、あったけど?まだ行く準備をしてたみたい」

【遥】「俺は、まだ、誰にもであってないな」

【草壁】「まあ、階級ごとに教室は、わかれているし、仕方ないんだよ」


草壁が後ろを振り向き、笑顔で解説を始める。


【草壁】「全生徒数314名。24時間、監視の目がついているとは、いえ、全ての生徒に均等に目が行っているわけじゃない。コンピュータ制御とは、いえあまりに概念能力が小さいと感知しないことがあるしね」

【草壁】「だから教師の監視なしに運動は、禁止。よって部活動も朝は、禁止している」

【草壁】「僕たち監視者には、権利によって君達生徒を拘束する事ができる」

【遥】「例えば、このマーカですか?」

【草壁】「そう、それには、高圧電流が仕込まれていて、生徒が暴走したなら止めるために使う権利を持っている。対外的には、知られていないはずなんだが?」

【遥】「別に、ちょっと考えれば分かることかと」

【草壁】「まあ、それだけじゃあないんだ。君達は、最近開発された、対概念拡散について知ってるかな?」

【咲夜】「えっと、概念検出機で位相の変わった概念の場所に物理法則の概念波を送り込むでしたっけ?」

【草壁】「よく知ってるね。上出来だ。後で隣の少年にも教えてあげなさい」

【遥】「それぐらい俺だって知ってますよ・・・」

【草壁】「それが、この島には、四方にとりつけられていて、常に概念波を放出してるってわけさ」

【遥】「つまりは、この島では、概念能力を封じ込めれるってわけか・・・」

【草壁】「まあね、だが残念な事に完璧じゃあない。気休め程度さ・・・っとここだ」


草壁、話している最中に通り過ぎようとした教室で立ち止まる。

どの教室も同じなのか、ガラスには、スモークが貼ってあり中の様子を見ることはできない。

【草壁】「じゃあ、ちょっとそこで待っててね、・・・今日は何人来てるかなっと?」


草壁は、教室の中に入っていった。


【遥】「それじゃあ、昨日行った通りにするぞ」

【咲夜】「うん、友達百人作ろう作戦だね」

【遥】(本当にわかってるのか?俺達は、秘密裏に行動しなきゃいけないんだぞ・・・)

【咲夜】「だからハルも一週間ごはん抜きだとか、風呂に入らないだとか怠惰な生活禁止だからね!」

【遥】「はいはい、わかってるよ」


【草壁】「じゃあ、二人とも入ってきてー!」


教室の中から呼ばれてる。


【遥】(さて、どんな奴らがいるんだか・・・)


教室に入った二人を迎えたのは、何故か拍手とクラッカーの音だった。


【教室の人達】「ようこそ!上代学園へ!!」


総勢20名のクラスメイトに歓迎されていた。


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