視えない者
この世界は、みんなが守護霊が憑いている。
でも、私にその人たちを機械を使わずに視ることはできない。
視えないということは、この世界では、よくないこととされている。
私が初めて視えない者と診断されたのは、5歳のころ。
このころに、初めての診断が出る。
なぜか知らないが、100万人に1人の割合で、無視症という症状が発症し、その症状は、他人の守護霊が見えないという症状だ。
この世界では、守護霊を介して話をしたり、守護霊の調子を見て判断をするということが行われていた。
だから、視えないことは、特定の人と話もできないし、今の体調管理も難しいということになる。
無視症というのは、かなり危険度が高い疾病に指定されている。
ただし、私については、新しい機械の被験者になることで、この危機を回避していた。
今のところ、この機械を使わずして、私は視ることができない。
この機械なしで私が正常な日常生活を送ることはできない。
私は、そんな生活を考えることができない。
この機械は、頭全体を活性化するように、電磁波を常時出し続けて、必要な部位を活性化させることを目的としている。
ヘルメットのような形をしていて、後ろからはコードが伸びている。
このコードの先にはバッテリーがついていて、そこから必要な電力を供給されるという仕組みだ。
バッテリーは1年に1回交換することになっているが、それまでの間は、起きているときは常時付け続けなければならない。
面倒ながらも、仕方ない。
この世界では、こうしなければならないからだ。
だから今日も、私はヘルメットをつけながら、生活をしている。




