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視えない者

作者: 尚文産商堂
掲載日:2012/04/30

この世界は、みんなが守護霊が憑いている。

でも、私にその人たちを機械を使わずに視ることはできない。


視えないということは、この世界では、よくないこととされている。

私が初めて視えない者と診断されたのは、5歳のころ。

このころに、初めての診断が出る。

なぜか知らないが、100万人に1人の割合で、無視症という症状が発症し、その症状は、他人の守護霊が見えないという症状だ。

この世界では、守護霊を介して話をしたり、守護霊の調子を見て判断をするということが行われていた。

だから、視えないことは、特定の人と話もできないし、今の体調管理も難しいということになる。

無視症というのは、かなり危険度が高い疾病に指定されている。


ただし、私については、新しい機械の被験者になることで、この危機を回避していた。

今のところ、この機械を使わずして、私は視ることができない。

この機械なしで私が正常な日常生活を送ることはできない。

私は、そんな生活を考えることができない。


この機械は、頭全体を活性化するように、電磁波を常時出し続けて、必要な部位を活性化させることを目的としている。

ヘルメットのような形をしていて、後ろからはコードが伸びている。

このコードの先にはバッテリーがついていて、そこから必要な電力を供給されるという仕組みだ。

バッテリーは1年に1回交換することになっているが、それまでの間は、起きているときは常時付け続けなければならない。

面倒ながらも、仕方ない。

この世界では、こうしなければならないからだ。

だから今日も、私はヘルメットをつけながら、生活をしている。

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